表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
長編小説 4 『花纏月千(かてんげっち)』  作者: くさなぎそうし
最終章 『月花美陣(げっかびじん)』 
73/78

最終章 『月花美陣』 PART7

  ☁.


「……あーあ、行かせちまったなぁ」


 凪は溜息をつきながら千月が乗った車を見送った。


 行かせるべきではなかった。だけど行かせなければ自分は一生後悔しているだろう。志遠への記憶が戻った時、彼女は再び意識を閉ざすかもしれない。


 千月がいなくなるのは嫌だ。だがそれよりも千月が千月でなくなる方がもっと嫌だ。志遠が好きだった彼女も受け入れる覚悟を自分は持っている。隠し事なんてしたくない、まっすぐに彼女を見ていたい。


 あいつなら大丈夫、彼女は葬儀屋の娘なのだ。死は全てが無に帰るわけじゃない、精神は受け継がれることを彼女はよく知っている。


 

  馮花運月げつうんかふう


 

 ~憑依したあいつは千月を救うために、自分の記憶を掻き消し彼女の運命を変えようとした~



 その思いは汲み取るべきだけど、やはり千月は知るべきだ。


 あいつの思いがどれほど大きいか。


 どれだけの道のりを辿ったのかを――。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ