意地悪言って
レイティング基準・・・2
「ねぇ、どっか行きたい」
僕がタカシにねだった。
蒸し暑い夏の日、クーラーが効いて快適なマンションの一室。
タカシは大好きなゾンビ映画を見ている。
僕はコーラを片手に、寝転がったタカシの腰を揺すった。
「あのさ、映画ばっかり見てないで、たまには外に連れて行ってよ」
「めんどい」
僕のおねだりを一頃で却下するタカシに、むかっときた。
タカシのシャツをはだけさせ、肋骨の浮く、やせた脇腹をくすぐる。
「やめっ、やめろって」
タカシが片手で僕の手を払いのけようとする。
誰が止めるか。
「いくって言うまで止めない」
意地でも「いく」と言わせたい。
「うっせぇなぁ」
タカシがビデオを一時停止させた。
僕に向き合って、いきなりキスしてくる。
「わかったよ。いかせてやるから」
「それじゃない……」
僕は否定しながら、タカシの愛撫に口ごもり、結局妥協してしまうことになった。