表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
水間最上の約束  作者: 鎌川匠
1/2

不幸?

けたたましく鳴るケータイのアラームが今日は学校ですよ、と親切にも爆睡中の水間理篇に告げている。当の理篇はというと慣れた手つきで解除作業にかかっている。


「なんだよこのアラーム、二重ロックになってんのかよっ…くそったれが」


遡ること前夜、彼の通う高校の始業式を明日に控えたその夜、理篇はいつも以上の緊張感に苛まれていた。


「またこの日が来たか…初日から遅刻なんてみっともないことはできねぇよな」


という極論に至った。

そこで理篇はスマートフォンで人気の高い目覚ましアプリをダウンロードすることにした。


『二重ロック式アラーム目覚まし君』


なるものを落とした彼は、満足したのか七時セットのアラームをかけることにした。

問題はこの時起こっていた。

とにかく時間通りに起床することができればいいや、なんて甘い考えをもったのが運の尽き、理篇はアラームを解除するためのロックナンバーを完全に記憶から消去しており、ようするに今も彼の部屋で鳴り続けている大音量悪魔ノイズはこれから先、鳴り止むことはないということだ。


「なんたる不幸……いや、これは俺の不注意が招いた妥当な結果だ」


なんて落ち着いた感想を述べられるのも時間の問題、急がなくては時間通りの電車の発車時刻に間に合わなくなってしまう。


「っと、仕方ないな、ケータイは今日は諦めるしかないか…」


と理篇はスマートフォンを布団にぐるぐるに被せた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ