表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
10/11

告白は喧嘩のあとで?!

俺はすぐに転がってる弓弦に駆け寄った。


縛っていた縄を解く。猿轡も外した。


「弓弦、もう、目開けていいぞ」

「・・・瀬名、さん?」

「あぁ、待たせて悪かったな。怪我、ねぇか?」

「・・・はい。あ、の。瀬名さんほっぺに血が・・・」

「あ?・・・あぁ、これ。返り血だから、ダイジョーブ。心配ねーよ」

「あの人数をお一人で・・・?」

「こー見えても俺、ケッコー強いんだわ。・・・今回はホント、悪かった。怖かったよな?・・・こんなメンドーに巻き込まれたの、完全に俺のせいだ。ごめん」

「いえ、そんな!私がいけないんです。瀬名さんの秘蔵写真見せてやるからって言われてのこのこ付いてきちゃって。瀬名さんにご迷惑を」

「・・・迷惑ってそんなわけ無いだろ。あいつは元々俺に仕返ししたくてお前を利用したんだから。・・・っつーか、お前そんな釣り文句に引っかかったのか?俺の秘蔵写真だって?」

「・・・はい」

「俺の写真、見たかったのか?」

「はい。あの、小さい時の瀬名さんとか、寝てる時の瀬名さんとか、中学時代のとかも見たいですし、あの、えっと」

「・・・変わってるなー。ホントつくづくそう思う」

「・・・瀬名さんは、私の写真、とか、興味ありませんか?」

「あー・・・それは・・・」


小さい時の弓弦はきっと今と同じくらいに可愛らしいだろう。

想像できるが、見られるものなら、見たいような気もする。


「今度おみせしますから、瀬名さんの写真見せてください!そうしたら今度から写真見せてあげるって言われてもついていかない自信があります!」


どんな自信だよ・・・。


「・・・ばぁか。俺の写真なんかでホイホイ釣られんな。・・・いーよ。今度持ってくるよ。それでいいか?」

「はい!ありがとうございます!!瀬名さん大好き!」

「言うな」


俺はなるべく冷たく聞こえるように言った。

弓弦は戸惑ったような顔をした。


「え?」

「お前、こんなことに巻き込まれて、まだそんなこと言うのか?俺のことなんか、好きになるなよ。こんな不良なんか好きになったって、なんにもイイ事なんかねーぞ」


今回のことで骨身にしみた。やっぱ、弓弦とは付き合っちゃダメだ。

・・・弓弦が大事だから、余計に。


「嫌です」

「は?」


きっぱり即答されて、俺は間抜けな声をあげた。


「いくら瀬名さんの言うことでも、それは聞けません。好きな人は、私が自分で決めます。メリットとか、デメリットとか、そんなの関係ありません!」

「弓弦・・・」

「瀬名さん。瀬名さんは、私のこと、お嫌いですか。・・・嫌いなら、そう言ってください。・・・私、諦め悪いみたいなんで、そう言ってもらわないとっ?!」


衝動的に俺は弓弦を抱きしめた。


あぁ、もうダメだ。せっかく諦めようと思ったのに。


こんな状況になっても、弓弦は変わらなかった。


(・・・俺の完全な負け、だわ。こーさん)


「ちょ、瀬名さん?!」

「ダメだ、俺の負け。お前の勝ちだよ、オメデトウ」

「え?なんですか?」

「・・・俺、お前が好きだ弓弦」

「なっ・・・」

「俺は不良だし、お前はお嬢さんだし、好きになるわけには行かないって思ってた。絶対迷惑かけることになるから。・・・別にお前みたいな小動物、タイプじゃなかったし、お前の方もすぐに飽きるだろうと思ってたし」

「ヒドイですよその言い方」

「でも好きだって気づいちまって。・・・言うつもりなんかなかったのに。人質にされてもお前、俺のこと好きだって言うし。もう、何なんだよ。嫌いになれるわけねぇじゃんお前、可愛すぎンだよふざけんな」

「・・・はぅぅ。は、恥ずかしいです、瀬名さん」

「恥ずかしい言うな。俺が一番恥ずかしい」

「でも、すっごく、嬉しいです。だって、両想いってことですよね?」

「・・・そーだよ」

「もう一回、言ってもらってもいいですか?」

「はぁ?!何言ってんだ?なんで、んなこと」

「お願いします、瀬名さん!」

「お願いっつったって・・・」


手を合わせて頭を下げる弓弦。

それを見ているうちにふと、悪戯心が湧いた。


柄じゃねぇが、やってみるか。そういうの、好きっぽいし。


俺はユージの姉からの情報で知った告白シーンとやらをやってみることにした。


もう一度、弓弦を抱き寄せて、耳元に囁いた。


「・・・好きだ・・・薫」


心持ち低音を意識して。


すると、触れている体温が上がったような気がして、見ると弓弦は顔を真っ赤にしてフルフル震えていた。


「せ・・・瀬名さん・・・」

「ん?どーした?」


微笑みつつ答える。


(やべぇ。あんなんでここまで真っ赤になるか。コイツ可愛いなぁ)


「い、今、薫って・・・!」

「名前呼んだだけだけど?」

「・・・心臓止まるかと思いました。止めてください素敵すぎます」

「年上をからかおうとするからだ。お前も呼びたきゃ、呼べば?俺の名前」

「・・・いいんですか?だって女の子みたいで好きじゃないって」

「好きな奴には呼ばれたいだろ?」


というか、最初の頃は散々フルネームで呼んでたくせに。


「っ!・・・あの、ち・・・」

「んー?」

「ち、ち、ひろ、さん・・・?」

「なんだ?」

「っごめんなさいまだ無理です動悸が・・・!」

「動悸ってお前・・・」


(可愛いんだけど、大丈夫か、コイツ?)


やっぱりちょっと変だ。


「瀬名さん、大好きです」

「・・・俺も好きだ」


でも、こんな弓弦を好きな俺も、変わってるってことなんだろうな。


でもいーや。


今この瞬間、確かに俺は幸せだから。


拙いですが、これで本編完結です。

番外編とかも考えているので、まだ連載中にしておきます。

ここまでお付き合い下さってありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ