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Arts hunter   作者: kiruhi
少年編 ーパラケラルララレ学校ー
13/118

第十二話 いざダンジョン攻略

 ギレッド爺さんは言った。

 明日から行われる合宿という名の、ダンジョン攻略に皆は喜んでいた。


 それもそのはず、後数ヶ月で二学年に進級予定だが、やっていた事は基礎体力の向上のみなのだから………

 説明の中で合宿に参加するには、親の承諾がなければ参加出来ないとの事だが、俺の場合は誰に頼めばいいんだ?

 セルビアかな?



 家に帰った俺は素振りをしながらセルビアの帰りを待ったが、いつもの帰ってくる時間を過ぎても帰ってはこなかった。

 俺は待ちきれずにアーツハンターギルドへ向かう事にした。


 ギルドに着くとギルド内はなぜか、慌ただしく異様な雰囲気だった。

 俺は受付の人にセルビアに会いたい事を伝えるが、今はそれどころではないと言われ取り付いではもらえなかった。

 仕方なく家で帰ってくるのを待つ事にしようと思い、ギルドから出るとタイミング良くセルビアとアルディスは帰ってきた。

 セルビアと一瞬目が合うが、すぐに目をそらされ奥の方へと入って行ってしまった。


 “なにがあったんだろ…………

 あんな深刻な顔あまり見た事がないかも………”


 アーツハンター同士の会話が聞こえてきた。

「領主の息子が攫われたって本当か?」

「あぁ、それで支部長を筆頭に精鋭の捜索隊が結成されるらしいぞ」



 “もしその話が本当なら確かに、俺にかまっている暇はないよなぁ〜

 でも、明日帰って来るかわからないし………許可がないと合宿に参加出来ないし……

 どうしょ……”



「ルーク!!」

 俺は呼ばれた方へと振り向くとそこには、アルディスが立っていた。

「さっきはすまなかったな。

 それでどうした?こんな夜遅くに」

「えっと………明日から合宿がありまして……これがその書類なんです」

「ふむふむ……」


 俺はアルディスに合宿の書類を渡し、参加したい事を伝えた。

「明日か………ギレッド爺さんもまた急な、計画を立てた物だ……」

「行ったらダメですか?」

「いいんじゃないか?行ってこいよ。

 俺もセルビアも当分帰れそうにないし」

「でも……俺………」

「?」


『一、ロールライトから出る時は必ず支部長に報告する事』

 を俺はアルディスに説明した。

 アルディスは舌打ちし面倒な決定事項作りやがって………

 とぼそっといい、俺にはここで少し待つように言いギルドの中へ入って行った。


 しばらくするとアルディスは戻り、俺に合宿の書類を渡してきた。

 書類には『承諾』と印が押されていた。

「責任者はギレッド爺さんだから、行って来てもいいってさ」

「ありがとうございます!」


 “やったっ!!!!”


「後、セルビアからの伝言だ。

『師匠の恐ろしさは、これから始まります。気をつけて行ってきてね、ルークちゃん』

 だってさっ」

「嫌な伝言ですね………」

「ハッハハハハハ。まあ頑張れ」

「はい………」



「後、ルーク」

「はい?」

 アルディスは俺の顔を見てなにか言いたそうだった……

「いや、いい………気をつけて帰れよ」

「はい」


 気になったが、それ以上なにも聞くなとばかりのアルディスの対応に、俺はなにも聞かない事にした。


 “すっごく気になるんですけど…………”




 俺はアルディスと別れ、家に帰った。

 そして執事の人にセルビアはしばらく戻れない事だけ伝え、明日の用意を始めた。


「えーと、持って行くものが………」

 持って行く物

 ・着替え

 ・『成長の剣』

「これだけ????」


 荷物を用意するのに夢中になり、気がつくともう寝る時間はとっくに過ぎていた。

 慌てて布団の中に入り寝る事にした。




 ◆◇◆◇◆



 次の日

 皆、全員参加で合宿は開始された。

 今回はギレッド爺さんだけではなく、他に三人の教官が付き添いをしてくれる。


 場所は秘密らしく、俺たちは馬車で移動する事になった。

 なぜ秘密なのかと言うと、アーツハンターでもない、冒険者でもない俺達はダンジョンに入る事は許されなかった。

 今回は合宿という事で許可されたが、合宿終了後に個人でダンジョンに行く事を防ぐ為、場所を教える事は出来ないとギレッド爺さんは言っていた。




 半日程、馬車に揺れようやく目的地に着いた。

 目の前には海!

 そして後ろには、ダンジョンの入り口があった。



 到着して、ギレッド爺さんは話し出した。

「まずは、3.3.4人のチームを作る。

 各一人教官をつけるが一切手伝わない。アトバイスのみだ!

 メンバーは俺が勝手に決めた。

 このメンバーはこの合宿が終わるまで変えるつもりはない!いいなっ!!」

「はい!!」

 メンバーが発表された!

 1チーム目

 ライト、ガイアッ、サン、ディア

 2チーム目

 ラスティ、ゼーン、ムーン

 3チーム目

 リーサ、ヴァルディア、ルーク


「各自テントを建てて一時間後ここに集合だ!」



 教官はテント一式を俺たちに渡し、組み立て方法を教えてくれた。

 そして、ヴァルディアと俺は協力しながらテントを建て始めた。

「ルークそこをもっててくれ」

「わかった」


 リーサはなにもせず、黙って見ていた。

「リーサ、そこの紐持っていてくれ」

「………」

 返事もしてくれなかった………

「ルーク、俺が持つよ」

「あっあぁ」


 なんとか二人で、テントを建てる事が出来たが、3チームの中で一番遅かった。




 ギレッド爺さんはこれからの事について説明を始めた。

 この合宿では皆が『成長の剣』を進化させないと合宿事態は終わらない。

 自給自足、自分の事は自分で……

 ダンジョンに入れるのは一日一回。

 ダンジョンは初級ランク。

 無理をしなければ危険はないが、やばいと思ったらすぐに引き返す事。

 その他の時間は基本自由時間。

 担当教官に事前、事後の報告は必ずする事。


「こんな所だな。

 後、わしの戦闘訓練受けたい奴は一日一人のみ受け付けてやる!

 自信がある者はかかってこい!以上!」


 “戦闘訓練って…………”

 セルビアとアルディスを赤子同然のように戦ってた所、俺みているしな………

 挑戦するなら、もっと強くなってから挑戦しよう!



 教官は基本、教官用のテントに待機していて、なにかあればそこに行けば会えるらしい。

 ギレッド爺さんは別なテントを用意していたが、野宿で充分といい折角教官達が建てたテント壊していた。


 “なんだか、アードと一緒に旅していた頃を思い出す……

 アードは今、何しているのかな?”



 テントに戻った俺達は、取り敢えずこれからどうするか話し合った。

「取り敢えず、これからの毎日の流れを決めておいた方がいいと思うんだけど、どうする?ルーク」

「んーとりあえず、いつものノルマをこなしてからダンジョンに入らない?」

「嫌よ!」

 リーサに思いっきり反対された。

「でも、ギレッド先生は毎日欠かさずやるようにと、言ってたよ」

「疲れた身体でダンジョンに入った所でなにも出来ないわよ!」


 “確かに一理あるかも……”


「まぁまあ二人共落ち着いて………

 じゃ午前中ダンジョンに入って、その後自主練。

 次の日はその逆でやってみないか?」

「わかった、それでやってみよう」

 リーサも黙ってうなづいていた。



「それで今日なんだけど、どうする?」

「勿論、行くわ!」

 リーサの一言で俺達は、早速ダンジョンに行く事にした。

 教官に報告し、俺達は教官と共にダンジョンの入口へと向かった。

「入る前にこれを持って行け」

 教官は紙切れを渡してきた。

「これは?」

「これは『転送の紙』」

 教官曰く、俺達が危なくなった時、強制的にこの場所に転送してくれるらしい。

「側にいなくてもその紙が持っていれば、俺はお前達の事がわかる。なくすなよ」

「はい」

 リーサはふんっとそっぽ向いていたけど、俺達は安心してダンジョンの中へと入って行った。


 はじめてのダンジョン、それはドキドキとワクワクが止まらなかった。





 先頭は、ヴァルディア。真ん中は、リーサ。後ろは俺。

 という隊形で中へと進んで行った。

 どんどん進むと、大きな広場みたいな部屋に出た。

 ふぅと、一呼吸置いた俺にリーサは無言で『成長の剣』を抜き、俺の頬をかすめて剣を突き出した。

 聞いた事もない声と共に魔物は死んだ。

「あっありがとう………」

「油断しすぎ………」

「…………」

 後ろに魔物がいて俺を狙っていたようだ、それをリーサは気付き速攻倒していた。


 しかしその魔物の匂いを嗅ぎつけたのか、ドンドンと増えて近づいてくる気配を感じた。

「来るわよ!」

「あっあぁ」

 俺とヴァルディアも『成長の剣』を取り出し魔物の襲撃に備えた。



 俺達三人の息はまったくあわず、同じ敵を攻撃したり、よけた先にリーサがいたりと弱い魔物にも悪戦苦闘していた。

「ちょっと!あんた?!」

 リーサは俺に怒鳴り出した。

「ヴァルディアはきちんと合わせているわ!

 あんたも周りをよく見て合わせなさいよ!!」

「ごっごめん」

 ふんっとリーサはふくれ、ヴァルディアにも肩をポンと叩かれるだけだった。


 大きな魔物が現れた!

 リーサは先制攻撃で魔物の片足を攻撃し、態勢を崩した魔物にヴァルディアはすかさず追撃した。

 俺も追撃しようとしたが、リーサに

「邪魔!」

 と突き飛ばされ、リーサがとどめを刺していた。

 俺はなにも出来なかった…………


 その後も魔物の襲撃は何度もあったが、リーサとヴァルディアが殆ど倒していた。

「ふぅ、リーサ今日はこの辺にしないか?

 もう大分時間もたったし……」

 リーサは俺をジロリと睨みつけ

「………わかったわ、帰りましょう」


 初日のダンジョン攻略はこうして終わった。


 その後、俺達はテントに戻り今日のダンジョン攻略の反省会を行った。

 俺は、リーサにボロクソに言われていた。

「なんであの時、攻撃しなかったのよ!

 あんたのせいで私達全滅する所だったのよ!!」

「ごめん……」

「まぁまぁリーサも落ち着いて………」

「ヴァルディア!!あんただってルークに対して言いたい事あるんじゃないの!!?」

「俺は、ルークの強さを知っているよ」

「ふん!どこが強いのよ!只の足手まといじゃない!!!」

「リーサ!!」

「ごめん………」


 俺はなにも言えず、逃げ出したくなった…………

 テントを飛び出し、俺は走った!

 悔しかった、なにも言い返せなかった俺自身が……


「ふん!逃げ出すなんて、本当根性なしね!

 これを戦闘中にやられたら、私絶対許さないわ!!」

「言い過ぎだぞ!ルークはこの学校に来て初めて剣を握ったんだぞ。

 わからないのはしょうがないだろ?」

「しょうかないで済まされるのは、昨日までよ。

 私達はダンジョン攻略に来ているのよ!

 遊びじゃないのよ!命がけなのよ!!」

「落ち着けって!リーサの気持ちもわかるよ。その通りだと思うよ。

 でもさ、まだ初日だぜ!?もう少し長い目で見てやろうや」

「ふんっ!!!寝るわ!!!」

 リーサは怒って布団に入り、ヴァルディアもやれやれ……と言った感じで布団に入った。





 気がつけば満天の星空を俺は見上げていた。

「はぁ〜〜」


 “ なにも出来なかった……………足ばかり引っ張ってた…………”

 明日からうまく出来るのかすごく不安で寝れそうになかった。

 そして、リーサとヴァルディアにどんな顔をして戻ったらいいのかわからなかった。



「ルークか?」

 俺を呼んだのはガイアッだった。

「こんな時間にどうしたんだ?」

「いや………ガイアッこそ…………」

「あぁ、サンのイビキがうるさくて、逃げて来た」


 ガイアッは俺の隣に座り星を見上げた。

「確かに綺麗な星だな」

「あぁ………」


「あのさっ………今日、早速ダンジョンに行ったんだけどさ…………」

「なにもできなかったと?」

「うん…………」

「俺の所も凄かったぞ、ライトが張り切ってもうリーダー面さっ

 確かにライトは強いが只強いだけだ、あのやり方では誰もついていかないよなぁ……

『俺の為に戦え!!』

 だぜ」

「それも辛いね」


「確か、リーサとヴァルディアだっけ?」

「うん」

「あの二人は、物心がついた時から剣の指導をうけていたんだ、上手くなかったらおかしいさっ」


 “ガイアッはこんなに話しをする人間だったろうか?

 それとも俺が落ち込んでいるから励ましてくれているのかな?”



「まぁまだ始まったばかりだ、遠慮しないで言いたい事ちゃんと言えよ」

 ガイアッは立ち上がり俺の肩をポンと叩きテントの中へと入って行った。


 “言いたい事か…………”



 俺がテントに戻るとリーサとヴァルディアは寝ていた。

「ごめん………明日は頑張るよ……」

 聞こえているのかわからないが、謝り俺は寝る事にした。




 ◆◇◆◇◆



 2日目

 昨日の気まずい雰囲気のまま、俺達は午前中にダンジョンに入る事になった。

 今日はリーサが先頭。


 魔物の襲撃は相変わらず、リーサとヴァルディアが速攻倒してしまい、俺はなにも出来ないまま只ついていくだけだった。

 リーサの後ろ姿を見ているだけでも、俺へのイライラは溜まっているという事がすぐにわかった。


 L字の広間で魔物に挟み撃ちになった。

 リーサの号令が響き渡る。

「私とヴァルディアで目の前の敵、ウッドを倒すわ。

 ルークは後ろの敵が来るから警戒して!」

「わかった!!」

 リーサとヴァルディアは前の方に現れた木の魔物のウッドを、そして俺は後ろの敵を倒す事になった。

 しかし後ろの敵は一匹だけだったが、でかく棍棒を振り回していたゴブリンが現れた。


 ヴァルディアが

「ゴブリンかよ!?」

 と言った瞬間……



 ドカッ!!!


「!!!ヴァルディア?」

 ゴブリンの攻撃は、一瞬にしてヴァルディアを吹き飛ばし気絶させた。

 そしてヴァルディアが吹き飛ばされた事に気がそれた、リーサもウッドの猛攻に苦戦しはじめた。

「くっ!!」


 ゴブリンはゆっくりと棍棒を振り上げ、俺目掛けてに棍棒を振り下ろして来た。

 避ければ、ヴァルディアに当ってしまう!



 ガキン!!!


 俺は逃げずにゴブリンの攻撃を受け止めた。

 かなりの衝撃が身体を襲いかかる。

 受け止める事が出来たのは、基礎練習の成果かもしれない。


 しかし徐々にゴブリンの棍棒の方が強く俺の剣を負かしていく……

「リッリーサ!!!!!」

 咄嗟に俺はリーサの名前を呼んだ。

 リーサもその声に振り向き、ゴブリンの剣を受け止めている俺の状況を察知した。

 そして目の前にいるウッドを無視し、リーサは助走をつけながらゴブリンよりも高く飛び上がっていた。

「秘剣、三日月降ろし!」

 その名の通り三日月のような形が、ゴブリンを上から下まで斬り裂き真っ二つにして倒したのである。

「すっすげぇ〜」

「はぁはぁ……」

 リーサも今の技でかなり消耗してしまったらしい…


 “ヴァルディアは?”


「ヴァルディア!大丈夫か?」

 側に駆けつけた俺にヴァルディアは指を震わせながら指をさして来た。

「うっ………後ろ…………」


 後ろを振り向くと、呼吸を整えているリーサに、先程無視したウッドが襲いかかろうとしていた。

 俺は言葉よりも先に身体が動いていた。

 気がつけば俺は、リーサを庇うかのように目の前に立ち、ウッドの攻撃を全て受け止めていた。



「ルーク!!!!!」

 リーサは叫んでいたが、俺はなにも言えずその場で倒れこみ、なにも考えられないまま意識がなくなった。



 その後リーサはウッドを怒り任せにあっさりと倒した。

 しかし俺は血だらけ、ヴァルディアも気を失っている状況に更なる敵ゴブリンよりも、凶悪なドルワームが現れた。


 今の消耗しきっているリーサでは勝てる相手ではなかった。

 逃げれば俺もヴァルディアも殺されてしまう、リーサは勝ち目のない戦いとわかっていた。

 でもリーサは逃げずに、ドルワームに飛びかかって行った。




 突然俺達三人の足元に魔方陣が現れ、気がつけば教官が目の前にいた。

「危なかったな、リーサ………」

 リーサは最初わけがわからなかった、先程までドルワームが目の前にいたのに、なぜ外に出て教官が目の前にいる???

「『転送の紙』役にたったな」

「あっ…………」

 リーサは我に帰った。

「そんな事よりルークを!!!!」

 教官は【回復のアーツ】を発動し、俺とヴァルディアを回復してくれた。

「しばらくすれば、二人共目を覚ますだろう」

「そう………」

「リーサ、今回の敗因はなんだと思う?」

「えっ?」


「ゴブリンは足が遅い、そして攻撃動作も。

 あの時、三人でウッドを一気に攻撃し倒した後からでも、ゴブリンの攻撃は充分に間に合ったはずだ。

 ドルワームも倒せただろうな」

「……………」

「敗因は、お前がルークを信じてやれなかった事だ」

「でも!ルークの初日をみていれば!!!!」

「リーサ、もっと仲間を信頼しろ、俺が言いたいのはそれだけだ」

 教官は俺とヴァルディアを担ぎ、リーサを置いてテントの方へと帰って行った。


 雨がポツポツと降り出し、次第に豪雨の中リーサは動かずその場で立ち尽くし……

「仲間を信じる………………」





 目が覚めると俺はテントの中にいた。

 身体を起こすと、痛みは消えていた。

「あれ?」


 “確かダンジョンの中にいて、ウッドの攻撃を食らって…………”


 そこから先の事はなにも覚えてはいなかった。

「よう、気がついたか?」

 ヴァルディアがテントの中に入って来て、俺にホットミルクを渡して来てくれた。

「俺も今さっき気がついたんだ、ここで………なにがあったんだろうな」

「うん」



 テントの中にずぶ濡れになった、教官とリーサが入ってきた。

「ったく、この雨の中ずっと立っていやがった!熱もでるさっ!!!」

 教官は怒っていた。

 しかし怒りながらも教官はリーサを寝かせ、【回復のアーツ】を発動してた。

「あの………」

「あぁんっ!!?」

「なにがあったのか、教えて頂けませんか?」


 教官は、俺とヴァルディアが気絶した後、ドルワームが現れた事、『転送の紙】で俺達をダンジョンから脱出させてくれた事など詳しく教えてくれた。

「お前ら、もう寝ろ!!!」

 と言い教官は怒鳴りつけテントから出ていってしまった。



 気がつけば、雨は上がり夜になっていた。

 リーサは気がつき、まだ熱があるのか、辛そうに起き上がった。


 俺は開口一番にリーサに謝った。

「ごめん!また俺、足引っ張ってしまった………」

「いや、俺が一番悪いよ、速攻気絶しちゃたし………」

 リーサは黙ったままだった。

 気まずい雰囲気のままヴァルディアからのホットミルクを受け取り、それを飲み干した後も、なにも言わずまた眠ってしまった。


「怒っているのかな???」

「さっさぁ………」

「静かにしてよね!!さっさと寝たら?」

 リーサの一言に俺達は黙り、寝る事にした。


「私の方こそごめん………」

 とリーサは後ろ向きながら小声で謝ってた。



 俺は横になりながら、『成長の剣』を握りしめながら今日あった事を思い出した…………そして


 “もっともっと強くなりたいな…………”



 ある変化に気がついた、『成長の剣』の柄の部分には宝石がはめ込まれているのだが、その宝石の色が少し赤くなっている事に………






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