魔剣+真剣
「我の名はマリアード、シド様のお命を狙う者は全て抹殺す!」
ちょっと待ってよー、譲はまだ魔力の錬成に慣れていないのか法術の発動が遅い。
切りかかってくるマリアード。譲は土の属性術「遁甲跋扈山」の詠法を急速に行う。
そして丁度いいタイミングでドドンと土の壁を作る。マリアードはハマったようだ。
「良し!」譲がそう思った瞬間、マリアードはこちらへ向けて矢を放ってきた。
スナイパーへのクラスチェンジを行ったようである。光る矢が譲を襲う。一本が左腕に
深々と刺さった。「どうだ。屑め。痛いか」「な、何よ、この位!」譲は力任せに刺さった矢を
抜き取った。楔が入っているわけでも無く毒も無いようなので自ら止血する。
「今度はこっちの番よ!」どうやら彼女は今無属性のようである。「譲ちゃん手伝うぜ!」「私も参戦させて!」ジョージとモリスが前へと出てくる。譲は二人に言う。「どうやら彼女、記憶操作されてるようね。そしてあの剣は魔の属性を持ちながらただの剣となった時には自由自在にクラスチェンジして攻撃方法を変えるみたいなの。どれだけの属性を持っているかはまだ不明。ただ今は無属性の様だから三人で多属性攻撃を加えましょう。それが有効だと思う」
「何をこそこそやっている!こちらから行くぞ」マリアードは口に疾風丸をヒョイと詰め込んだかと思うと俊足で彼等の間合いに入って来た!