裏切り
譲ちゃん、ジョージ、モリス! 大僧正が迎えてくれた。「どうだったんかいな?」
ジョージとモリスは驚いて「何ですか?このレベルAの限界結界は?」「ああ、静香王が試練の間に入る間ジルバの攻撃を避ける為に作って行かれたのだが……」「何ですって?もしかして……」「そうそのもしかしてじゃ」
譲は良く分からないと言う顔をしていたが「私無事セイントになれました!いつでも行けます!」と言った。
その頃ジルバでは後結界壁二枚と言う所まで来ていた。「ギューン後どれくらいだ?」シドが聞く。
「三十分もかからないでしょう」ギューンは言う。「それは本当ですかギューン様?」後ろに居たフェルドナドが尋ねる。「ああ、本当だが。どうした?」するとフェルドナドはくっくっくと腹の底から楽しそうに笑い「貴様らの死ぬ時が来たという事だ!」と言った。
突然そう言ったかと思うと「出でよバハムート!我が身に宿りし竜の力解放したまえ!」と呪を唱えた。すると上空から黒い羽で体躯が赤の巨獣が現れた。ギューンは驚き「貴様、謀反か!」と絶叫するか否かの間にボンゴが「うわ、うわ、助け、助けて……」と断末魔の叫びを唱えて喰われた「ぐわぁー」辺りの者に凄まじい恐怖を与える断末魔であった。
ギューンが「フェルドナド、貴様何時から召喚士になった?くっ、くっそ」ギューンがブラックアウトを解こうとしている間にシドとマリアードが狙われた。
「シド様ここは私にお任せを」「動きを止めるだけでいい。後は私が始末する」
その頃には既にバハムートの放った火炎弾で第一師団も壊滅的なダメージを受けギューンがかろうじてブラックアウトを継続させ生き残っているような状態で、それも長くは続かない様子で二個師団に壊滅的なダメージを残し、ついにシドとマリアード、ギューンの部隊、五十人程の兵隊しか残ってはいなかった。
フェルドナドと第二師団に完全に蹂躙された。まさか裏切りがあるとは誰も想像などしていなかったであろう。シドですらフェルドナドの今まで隠していた能力に気付いていなかったのだから。