71/100
エルクスの復活
結界の張られた聖堂にフラウは連れ込まれていた。シドとギューン、フェルドナドの見守る中、呪陣の中心に立たされている。「ねぇシド?あなたの本当の目的は一体何なの?マルクと戦争を起こすのが望みなら私ここで舌を噛み切って死ぬわ!」
シドは本当に可哀想な子犬を見るように「誰もそんな事は思っちゃいないさ。ただジルバこそこのワンダ・オブ・シュビリオンを統一するにふさわしい国家であると言うだけの事だ」
「同じ事じゃない!」「違うよ」
ギューンは業を煮やした様子で早くエルクスの解放をしろ。さもないと「ブラックアウト」を使うぞ! と言った。
「貴方ごときに使えるかしら?」フラウは自信満々の顔で問う。
ギューンは「いい気になるなよ。俺様が……」
「ギューン黙っていろ。フラウがホワイトアウトを使えば結局は同じ事だという事が分からんか?」
「それは……やってみなければ分からないではないですか」
シドはフラウに「早くやれ。私の望みはそんな大それた事では無いのだから」と言った。