合同演習
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だっだっだ。だっだっだ。漆黒の鎧の鎧がトレードマークの第一師団の訓練は半端なものではない。国防と言うより侵略向けの非常に攻撃的なフォーメーションでハルバートやらハンマーやらスピア等比較的射程の長い武器を持っているのが特徴だ。
今回は第三師団隊長ボンゴと第二師団隊長のフェルドナドとの合同訓練だ。第三師団の兵隊は緑の鎧、第二師団の兵隊は赤の鎧。第三師団は盾に針のような物がたくさんついていて前衛タイプ。ボンゴは武闘大会で敗北したショックか訓練に精彩を欠いている。第二師団のフェルドナドは赤い髪の毛が長く伸ばされていて一見女性の様に見える。こちらは第一師団の前にも後ろにも展開できるように軽い刃先の短い短刀を持っている。鎧は他の師団よりも手厚く防備されていてこちらもまたその鎧の重量に耐えられるようにしなければならず、役割も広範囲に渡る為筋力が必要とされる。
フェルドナドはボンゴを軽視している。体型が嫌いなだけのようだがフェルドナドはナルシストなのだ。あまり前線には出たくないと思っているが、ギューンとは親しい関係で近々争いが始まるかもしれないと聞き自分の美しい体に傷がつくのがとてもではないが許せないのだ。
しかしシドを頂点とするこの三師団は上下関係が厳しく命令は絶対なのだ。未だ分からないのがギューンの真意だが、どうやらマルクを侵略するプランを立てているようだ。シドはそんな事を望んでいないのだが