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強くなりたい
円輪呪縛法!両手を胸の前で八の字型に印を結んで気を出そうとするが、上手くいかない。
「くっそ。もう三千回は練習してるのに!」
ジョージはそれを見ていて時が来たと見たようである。
型だけは一人前に決まっていたからだ。
「あのな譲ちゃん。この世界で最も重要なのは酸素なんだ。
というのも他の世界はどうか知らないがマルクは大気の9割が酸素なんだ。
だから異世界から来た者は超人的な実力を発揮するのさ。」
「それで?」譲はジョージに聞いた。
「つまり詠唱時間が短いのさ。十分に酸素を練れていない。円輪呪縛法は
、知ってるか『かまいたち』と同じ原理なのさ』」
「ふーん。詠唱時間を長くすればいいんだな。」
ジョージは頷いてそれに加えて呪文のイントネーションも多少関係があると言った。
私はそれを念頭に置いて「よし!もう少し練習してみる!」と答えた。
ジョージは無理だけはするなよ、そう言って踵を返し何処かへ行ったようだ。
1人でやらなくちゃ。何としても。この技を自分のモノにするために!
譲は誰に言う訳でも無く決意表明をした。