道具屋にて
「防具屋の紹介で来たのだが」
若く青色の髪と紅い瞳の青年が道具屋から出てきた。
う、カッコ良い……。
「何をご所望で」
「あ、あのし、し、疾風丸」
「何個入りますか?」
「あ、ああ沢山だ。」
「お客様お金持ちそうですものね。」
おそらくこの金色の鎧を見ていっているのであろう。
は、恥ずかしい。
「では疾風丸50個で5千ペリスになります。」
「ど、どうもー。」
マリアードは逃げるように駆け出した。
青年は「あ、疾風丸には副作用があるんだけど、あんな逃げるように立ち去らなくても……」
美男子は自分を美男子とは気づかない物である。
その頃マリアードは疾風丸の副作用で目的地を大きく外れ時速50キロという超絶な速さで走りながら街から飛び出し森の中に突っ込んで喉はカラカラになるし、足は筋肉痛。近くに泉があって綺麗な水だったので喉の渇きを潤した。
「何だったんだ、一体……」
訳もこの場所も分からず泉の側にたたずむマリアードは記憶障害があるのですっかり乙女心、女性としての感情を抱いているのであった。しかし彼女がそれをひた隠し戦うのにも理由がある。
結局しょうがないので疾風丸をもう1錠飲みまた訳のわからないまま闘技場に到着したマリアードなのであった。