塩無しの海
どうやら私が転生したマギドPCはこの国の最も東にあるらしい。この異世界にどれだけの国があるのかまだわからないが、防衛上の観点からすればあれは中央に位置していなければおかしいと思うのだが。そこにも何か私の知らない秘密があるのだろう。
シド様にしばらく会ってないので謁見する事にした。
「シド様お久しぶりです。」「おお、マリアードか。強くなったようだな。ゴブリンでは弱すぎたかな。」「いえ、1000体切るのに3ヵ月もかかってしまいました。」「そうか、で今日は何用?」「はい、闘技場に行きバトルチェンジが出来なければウォークポーンにも勝てはしないよと門番に言われまして。それにこの国がどういう構造になっているのかという好奇心もございまして。」
「なるほど。この国の1番東にマギドPCがあるのはわかっているか?」「はい。」「私は基本的にここから動かぬ。隣国のマルクを見るにはここが一番近いからな。」そう言って大広間の中にたくさんある内の一つの部屋に案内された。「私の目には千里眼の力があるが最近歳のせいかあまりよく見えぬ。故にこの大望遠の置いてある部屋から時折マルクの動向を気にしている。敵対勢力と言うほどの物でもないが、マギドPCの占拠を力もないくせに狙っているようだからな。このブラックハウスの中は自由に移動する事を許可する。しかしマギドPCに続く大門には近付くな。
と言ってもあそこの門は第一師団長ギュ-ンが部下と共に厳重に警戒しているがな。」と言った後、他にもアレを狙う空中海賊やモンスター同盟等未知ではあるが敵はいるのだがな。
バトルチェンジを習得したいなら1番西にある「塩無しの海」でクラ-ケンに認められれば1つか2つ開眼するであろう。遠いからオートバイクルに乗っていきなさい。そうシド様は仰られた。