シラレスとコレア
これ完結するのかな?全く構想期間とか無しで書き始めちゃってるから訳わかんないんですけど。
神社に着いた。静香はある燈籠をずらそうというか引っこ抜こうとしている。
「静香その下に何かあるのか?」
「うん。譲これどかしてくれない?」
よいしょ、よいしょ。そんなに重くはないがその燈籠は異様に冷えていた。手の平の皮が持っていかれそうだ。なんとかどかした。その下には四角い穴が掘られていて箱の様な物があった。
「良かった。まだあった。」
「何なんだい?それ。」
スケルオブシラレス、静香は難しい英語みたいな名前でその物体を呼んだ。
「これの片割れが私の家にあるの。お婆さんが昔使っていた物なんだけど。」
何に使うのだろう。巫女というくらいだから何かの神事だろうか?
「シラレスには千里眼みたいな能力があるの。もう一つはアンセシアコレアって言うんだけどその二つを並べて使うと何か不思議な事が起こるのじゃ、ってお婆ちゃんが言ってたわ。でも誰も使った事が無い。だから何が起こるかわからない。いやお婆ちゃんが一度使った事があるんだけどその後いなくなってしまったの。怖くなって私達は二つの珠を別々の所に隠したの。」
静香は回想するように言った。
「あれは私が原因不明の高熱を出して、医者も訳がわからず日本脳炎かもしれない、いやマラリアか? なんて言っていた時、お婆ちゃんが大丈夫、ワシが治してやるって言って……。コレアには転送能力があるの。人は駄目なんだけど物は送れるの。お婆ちゃんはその時から行方不明になって、すぐにパピルスみたいな古代の紙みたいな物に包まれた薬が私の元に届いて、私は助かったの。もしかしたらお婆ちゃんはシラレスとコレアを同時に使ったのかもしれない……。」
ちょっとにわかには信じられない話だ。俺は思った。あまりに非科学的だ。静香は俺の手を引っ張ってまず私の家に行きましょう。実は一度使ってからこの珠は力を失っていたのだけど、今私達の身には何か不思議な事が起ころうとしている。誰かが動いている。シラレスを使って健人の居場所が探れるか試してみましょう。静香はそう言った。