26年2月に衆議院解散総選挙が濃厚な理由
筆者:
本日は当エッセイをご覧いただきありがとうございます。
今回は「衆議院解散総選挙」の可能性が非常に高いのではないのか? という事について個人的な意見を述べていこうと思います。
質問者:
……去年の段階では26年に解散があったとしても通常国会会期末の6月解散ではないかと筆者さんはおっしゃっていたような気がしたのですが、情勢が変わってきたんですか?
筆者:
当初は読売新聞の記事だけで、読売新聞は参議院選挙直後の25年7月23日「石破政権退陣表明」と先行報道して実際はその時期には退陣しなかったことがありました。 ※実際に退陣表明をしたのは25年9月7日と1か月半もズレました。
しかし26年1月10日の毎日新聞の記事
https://mainichi.jp/articles/20260110/k00/00m/010/078000c
では、
『総務省自治行政局選挙部管理課は10日、早期の衆院解散論が報じられたことを受け、各都道府県選挙管理委員会事務局あてに衆院選に向けた事務の準備を進めるよう通達を出した。全文は以下の通り。
衆議院の解散に伴う総選挙の執行について
至急の連絡です。
本日の朝刊等において、1月23日召集予定の通常国会冒頭に衆議院解散、2月上中旬に投開票、日程は「1月27日公示―2月8日投開票」「2月3日公示―15日投開票」の案が浮上している旨の報道がありました。』
と総務省が選挙管理委員会事務局に通達を出したことから内密には選挙が動き出したとも言えるのです。
これらを受けてか日経平均先物はなんと最大プラス2000円になったようです。
質問者:
なるほど、関係各省に指示が出たのであれば信憑性はかなり高いですね。
株価は大企業有利な政策が多そうだという期待からですかね……。
そうなると週明けにも解散を表明して……という事になるんですか?
筆者:
週明け平日に解散発表と言うことは無いと思います。
26年1月13日、14日に韓国の李在明大統領と会談、15日から17日までイタリアのメローニ首相がそれぞれ日本を訪問する予定になっていますからね。
外国首脳を迎えている最中に解散を表明すれば、外交儀礼上の問題が生じかねないので、18日以降に解散表明、通常国会冒頭に解散という事になりそうです。
いずれにせよ、現段階では1月解散2月投開票になる可能性は極めて高いと言えると思います。確率でいうなら「98%」と言う感じですかね。
前回の衆議院選挙からたった1年と4か月ほどで解散なので「観測気球」だったという可能性もありますけど(ちなみに選挙1回で国費が700億円ほど投入される)、
高市支持率が高い状況で石破政権の議席のままの場合、支持している方からしたら不満な状況が続くわけですから、世間の評判としてはそこまで悪いイメージは無さそうと言う感じでもありますね。
◇リスクが高い中でも解散する理由
質問者:
でも、他の記事では今の時期解散すると予算成立にも影響が出そうだという話もあるのですが、どうしてこんな中途半端な日程なんでしょうか?
筆者:
基本的に解散をするタイミングと言うのは内閣総理大臣の事実上の専権事項とされているので、
他の事象に影響されないと思うのですが、
それにしても通常国会冒頭解散が現実となれば異例とも言えます。
1月の通常国会冒頭の解散は55年の鳩山内閣と90年の海部内閣での2回のみのようです。
ちなみに予算が年度内に成立しなくても特に生活に影響はありません。
公務員の給料や年度をまたぐ予算などに関しては暫定予算を成立させるでしょうから審議する時間が無くとも問題無いと思います。ただ政権にとってプラス要因とは言えませんね。
質問者:
よく分からないのが世間で言われているような「高支持率のうちに解散」などが理由だとするのなら、
年末に解散して年始の投票になっていれば予算編成にほとんど影響しなかったと思うんです。
どうしてそうはしなかったんでしょうか?
維新の会もいますから予算が成立しないわけでもないでしょうに……。
筆者:
当初の一番理想的なシナリオでは自身の自民党総裁任期である27年秋の直前に解散し、無投票で総裁選を凌ぐという算段だったと思うんです。
だから、高支持率にも関わらず解散をすぐにしないという決断だったのだと思います。
しかし、そうはしなかったのは年末年始に起きた2つの出来事に大きな要因があると思っています。
一つは韓国発の統一教会の報告書が出たことです。
この報告書では統一教会が自民党議員290人に支援をし、高市氏の名前が32回も出てきたという事が分かっています。
https://ncode.syosetu.com/n4598lp/ ※詳しくはこちら
この問題が明らかになるのが非常に都合が悪いので、国会で答弁をしたくないのではないかと推測します。
質問者:
なるほど、不都合な真実が明らかになると支持率が低下するかもしれないと踏んでいるわけですか……。
筆者:
次に中国からのレアアースの新規契約が停止になり既存継続契約も破棄すると言う話も出てきています。
ワシントンポストの試算では中国のレアアース輸出制限が1年間続けば、日本の産業は165億ドル(約2.4兆円)の損失を被り、GDPは0.43%押し下げられる可能性があるとされます。
レアアース関連製品が無くなるとまでは思いませんけど、他の場所から輸入することで価格が余計にかかったりします。
そうなるとまた物価高に拍車がかかることになります。
そういった長期的なマイナスと言うのも加味すれば「もう時間が無い」と分析したのかもしれません。
ただ、予算を年度内に成立させることが「内閣の政権担当能力」があるかどうかの重要な判断材料になります。
社会的に大きな影響が出なくとも選挙で大勝できなければ政権は信任されたのか? と疑問符もつきます。
そう言ったリスクを越えるぐらいの絶大なリスク爆弾を自民党は今抱えていると言えるのでしょう。
◇振れ幅が大きく、政治アナリストも正確な予想が困難
質問者:
どちらかと言うと「今が解散の好機」かどうかと言うよりも、「デメリットを最低限にするため」に解散をするという事なんですか……。
筆者:
今回は非常に難しいです。何といっても連立の組み換えが起きましたからね。
議席数の上においては維新の会の方が存在感がありますが、全国の組織と実際の選挙を考えたら公明党の影響力と言うのは非常に大きいです。小選挙区における票読みの難易度が特に上がっていると言えるでしょう。
各要素についてまとめますと、
〇自民党のプラス要因
・電撃解散のために野党が一本化できてないない小選挙区も多い
・野党第一党の立憲民主党があまりにも酷いため既存の投票者が入れない可能性アリ
・現在圧倒的な高支持率を維持 JNNの26年1月の調査では78%
〇自民党のマイナス要因
・公明党の組織票が立憲民主党に流れる可能性あり(現状、前向きに検討としている。しかしそれが仇になる可能性も)
・小選挙区で多く擁立可能性がある参政党と保守票が分散、その上で党支持率は上がっていない
・予算が年度内に成立しない事が濃厚
質問者:
筆者:
政治や選挙のアナリストも議席予測が難しくて大きく外しかねないと、頭を悩ませていると思いますよ。
ただ高市政権にとって一番の追い風は「現状の自民党の議席数が199と少ない」という事です(選挙直後は191だったものが無所属を取り込んで増えた)。
勝敗ラインを「現状より多く」程度であれば非常に簡単に目標をクリアできそうですからね。
流石に石破政権は総裁選と言行不一致が酷過ぎましたので、これを超える事ぐらいは容易かと思います。
具体的な議席数については
・自民党 220~250 単独過半数を狙えるラインまで伸びるでしょう。
・日本維新の会 35~40 自民党に取り込まれたことがマイナスになって38から減るまであります。
・立憲民主党 80~110 比例は44から大幅減の可能性が高いです。
・国民民主党 40~50 小選挙区がどれだけ擁立できるかだと思います。
・参政党 20前後 高市政権と支持層が被り埋没の可能性もあります。
・公明党 15~20 小選挙区はゼロになる可能性も。
・れいわ 10前後 比例のみながら粘りそう。
質問者:
筆者さんは自民党以外の党に投票しようというお話でまとまっているんですけど、
一体どの党に入れたら良いんですか? 高市政権の方がまだマシではないかというご意見も多いと思うんですけど……。
筆者:
……それが一番難しい問題なんですよね。
解散総選挙が確定して選挙が始まったらまた記事にしようと思いますけど、
「この党だ!」
以前有力候補として挙げさせていただきました3党を分析しなおしますと、
国民民主党は所得税の壁だけを上げて住民税の壁を放置して600万年収世帯では10万円減税恩恵が減るのに「ミッションコンプリート」とか宣言したり、
消費税廃止など一見政策面で良さそうに見えるれいわ新選組は「汚い首を斬ってやる!」で話題になった「中国総領事から支持」を受けた過去がありますし、
新興政党で一番伸びている参政党は昨年末に自民党元議員を相次いで党役員に起用したりするなど、「第三自民党」である馬脚を露わにしています。
取り敢えず当選しそうで当選回数が少ない方を選ぶしか無いのかなと思いますね……。
世襲以外でメンバーを入れ替えることが一番政治が変わる可能性が高いと思いますのでね。
質問者:
ホント、日本は野党が酷過ぎて自民党も胡坐をかき続けていますよね……。
筆者:
25年は衆参過半数割れだったのに結局のところ自民党主導で政治が行われましたからね。
野党第一党の立憲民主党なんて厚生年金を国民年金に流用する「年金改悪」に賛成したり、岡田氏が「スパイ疑惑」があったりわざと政権を取りたくないんじゃないかっていうぐらい酷いですからね。
また自民党が大勝すれば緊急事態条項を含めた「改憲」についても大きく注目されるようになると思います。
国民民主党は明らかな改憲勢力であり、参政党も「創憲」と微妙な立ち位置だと思います。
ただ、参議院で自民党が大敗したので憲法については28年参議院選挙まで大きく意識しなくて現状では良いと思います。
質問者:
それにしても26年1月からいきなり日本の分水嶺になるような選挙が行われる可能性が高いというのはちょっと想定外でしたね。
筆者:
世界情勢も含めると極めて流動的ですから10日後には、「解散しなかった理由」とかエッセイを書いているかもしれないと思うと怖いですけどね(笑)。
現状、減税はインフレに比べてしょぼい、国内需要は盛り上がっていないのに利上げは容認、移民は現状の2倍ぐらいに増やす――これを行おうとしている高市政権をちゃんと評価しきれるのか? ここが焦点だと思います。




