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03.危なっかしい幼なじみ


「おはよう。秋人 なんか疲れた顔してるけど週末なにかあったのか?」


中学からずっと同じクラスである佐伯奏(さえきかなで)に指摘されたが流石に同じ中学でも、優との関係がバレると面倒なので俺は誤魔化すことにした。


「まぁ、色々あったんだよ」


奏が、「? 」という顔つきで見てきたので俺はなにも言わない事にした。


「まぁお前のことだからゲームで徹夜でもしたんだろ?」


「俺はそんなにゲーム中毒じゃない」


ゲームは好きだが、さすがに徹夜ではやってはいない。



「てかさぁ、ほんと遠藤さんって人気だよな」


奏は、優が座っている机を囲んだ女子たちの輪を見て言った。


「まぁ、愛想もいいし、頭もいいしな」


優は、男女問わず人気だ。


「だよな、秋人お前中学の頃あんな話してたじゃん。なんで話さなくなったんだ?」



実は、中学の頃はクラスでも結構優と話していた。しかし高校を切りにクラスでは全く話さなくなってしまった。


「中学の時に色々あったんだよ……」



奏は「あー」と相槌を打った


「まぁ遠藤さん中学の時も結構人気だったもんな」


「ああ…」


「お前も大変だったな…」


奏は大体何があったのかを理解したのか

苦笑いをを浮かべていた。



授業が終わり、帰ろうとしていると、


「秋人、この後マクノナルド行くか?」



「すまん。今日は予定があるから行けない。 今度また行こう」


「分かった。その代わり今度奢りだからなー?」


学校から家に帰ると、彼女は、また俺のTシャツを着お菓子を床に置き、寝っ転がったままWeb漫画をよんでいた。


「おかえりー秋人」


「ただいま」


優もいるのでそろそろ夕飯の準備に取り掛かろうとしたところ、



「待って秋人!今日は、私も作るの手伝うから!」


と彼女が言ってきた。

俺は不安な感覚が呼び起こされた。


「そんな目で見ないでよ!」



「だって…優、昔もこんなことあったけどその時ずっと危なかっしくて、集中出来なかった記憶があるんだけど……」


昔、手伝いをしてもらった時に彼女はあまりにも包丁使いが下手だったのが指を何回も切ってしまっていた。


「いつの話!? 失礼だなぁ 今はもう手伝いくらいはできるよ!」


「まぁそういうなら手伝ってもらおうかな」


「任せて!」


と張りきった様子で答えた。


案の定…味噌汁の具の野菜を切ってもらおうとしたところ、


「痛!あきひとぉ〜」


指を切ってしまったのか、彼女は捨てられた子犬のような目で見てきた。


「やはりか…ほら、切った指見せて」


俺は彼女が怪我した指に消毒をし、絆創膏を貼った。


「秋人ごめんなさい。」


「まぁいいよ。少しこうなる予感はしてたから。夕食できるまでリビングで待ってていいよ」


「分かった…」


彼女は少し反省したのか落ち込んだ様子で言った。


「出来たよ」


今日は、白米、味噌汁、鮭の塩焼き、ひじきの煮物

だし巻き玉子という和食のメニューにした。


「ん〜美味しそう…!いただきまーす!」


「いただきます。」


「…ん〜!このだし巻き玉子すごく美味しい!」


「かつおと昆布から出汁を取ってるからな」


「やっぱり秋人のご飯はおいしい...」




「ってことで私はこれかも食べる専でいきたいと思います!」


「上達するっていう選択はないのか?…」


「ないです! だって目の前に美味しいご飯作れる人がいるのに練習しても意味がないと思う!それと秋人より美味しいものを作れる気がしないんで!」



「...自慢げに言うことじゃないぞ」


俺は呆れるしかなかった。

なんか優をこのように堕落させているのは自分なんだろうかと最近感じてきた……


クラスで鉄壁の聖女様と呼ばれている俺の幼なじみ実は裏では超甘えん坊な件についてを読んでいただきありがとうございます。




次の作品も作っているので出来上がり次第投稿すると思います。見てくれると幸いです。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 2人にとったら日常的だけど、見てる側からしたら非日常的?な気分になりました。自分もこんな幼なじみが欲しいと思いながら見させて頂いています。会話の中での心情の変化がとても分かりやすかったです…
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