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第2章 第16話 〜幼神は、一旦考える……?〜

 ━━━━━━━いや……待て待て待て……?

 俺は、スキルが進化した後に……街に出かけた……のは、いいとして俺はその街の様子を見て……大体だが、察した。


「恐らくだけど……。」


 そう、その恐らくは……多分当たっている。


「━━━━━私の事……気づいてなさげだな!?」


 そう思い、俺は……急いで、ヨグさんに聞いた。


「ヨグさん!! ちょっといいか?」


『ん~? どうした~?』


「いや、どうしたもこうしたもないよ!? 俺、なんで見えてないの!?」


『ん……? あぁ、多分……。自動化スキルを解除すれば……皆から見られると思うぞー。じゃ、おやすみ。』


 そうして、ヨグさんはまた眠りについた。

待って、自動化と言ったか……?


 そして、俺はステータスを見た。すると……。


 ウルトラスキル 「極限ノ無-ヨグ=ソトース-」を持つ種族の効果だった。


「極限ノ無」……夢幻なる能力。

人は天に願い、人は血に願う。無は初限の神にし、世界を創りし者。龍は世界に乞いなかれ。

このスキルは、邪神達の生みの親。その父性に溺れ、無を抱き締め懺悔を。刃向かうものよ。

我らの王はこのスキルだけなのだから……。


種族 「虚空()

存在しない者。

彼は粒子となり、虚空へ歩む。

彼は形は無い。だが、世界は彼によって作られていた。龍は彼によって産み出された子どもに過ぎない。

この種族は全ての父であり、邪神達の父でもある。

この種族を傷つけるなら邪神達は怒り、全ては消え去るだろう……。


 ━━━━━━ふむふむ、なるほど? よく分からん★


 マジで、どうしよう……チートすぎるんだが……?

とりあえず、解除!!


 解除をすると……途端に、皆が見てきた。


「あぁ……良かったぁーー。

みんなに見て貰えた……。」


 すると、皆は……俺の事を崇めた。


「━━━━━ふぁ……!?」


「幼神様ァーー!!」


「今日もお美しいでございますぅ~!!」


「…………こっわぁ……。」


 ━━━━━え……? なんで……? 一体……どうしたの……?


 俺は考えた……頭をフル回転して考えた。なんで、急に崇められた……? 俺、何かしたか……?


 すると、ヨグさんは言う。


『あぁ、多分……神のオーラを出しすぎなのでは無いか?』


「え……? 神のオーラ……?」


 すると、俺の視線から客観的な視点へと切り替えさせられた。


 見た途端……そりゃ、崇めるよなと思う程の……神のオーラが充満していた。まるで……ストーカーが嫉妬する殺気のような感じに……。


 そして、視点が自分に切り替わったあとに……オーラを抑えた。


 すると……


「…………。」


 皆、何も無かったのように過ぎていく。

 とりあえず、何も事件が起きずに済んだのだった。


 ~閑話休題~


 俺は……またもや、考えている。

 影の勇者じゃなくて、魔王になった方が手っ取り早いのではないか? と……。


 なんでかと言うと…………影の勇者の候補を筆頭に狙ってくる奴らがうんざりしていたからだ。


 とりあえず、俺は魔王になってみたいそう一心で……急遽、魔王学院に入学しようと受付をし……適性検査を受けました。


 だが……。


「適性検査の結果、貴女様は不適合となります。」


 で……ですよねぇ~。

 なんとなぁーく、分かってました。はい……。


「分かりました……では、諦めます。」


 そうしてとぼとぼと帰ろうとすると……。声をかけられた。


「まだ、諦めては行けないよ。少女……。」


「━━━━━へ…………?」


 素っ頓狂な声を出していたが……そんなの気にしている場合じゃない……。今、なんて?


「僕は、この学院の学院長をしていてね? ある条件下で……入学を許可しよう。」


 そう言われた俺は……ラッキー!! と思いながら言う。


「はい!! やります!! やらせてください!!」


 そして、学院長は俺の勢いに笑い……本題に入った途端……真顔となる。


「君には、魔王の資格が足りないんだよね?」


「そうですね……。」


「では、魔王の素質を手に入れたくはないかい?」


 その事を言われた俺は……察してしまった……。


「私に、学院長が持っている魔王の素質を与える……って意味ですか?」


 そう言うと……学院長はさっきよりもデカい声で大笑いしながら……言う。


「流石、察しの良い子だね。僕はそういう子好きだよ。でも、1割を君にあげるという訳じゃない。」


 俺は、ゴクリと喉を鳴らしながら言う。


「では、何割ですか?」


 そう言うとまた真顔になって学院長は即答をする。


「━━━━━━━9割だよ。それを耐えられたら……入学を許可しよう。」


 ━━━━と、言うのだった……。

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