第一話 私の幼なじみが寝取られた。
五月だった。長いようで短かったGWも終わり、外では生暖かい風が吹き出していた。
それは此処、峰ヶ丘学園の入学式を終えて一ヶ月が経ったことを意味する。
そんなピカピカの一年生たちは探り探りに学園生活を過ごす中で、未だに浮き足が立っている者も多いことだろう。
しかし、そんな中で同じ新一年生、綾川凪沙という人間は既に周りから「何を考えてるか分からない」「冷め切った人だよね」と密かに囁かれていた。
派手なメイクは好まない。
スカートの長さも平均並。
飾り気のない黒いセミロングの髪。
それは典型的一般女子高生と比べると少し華やかさに欠けるように見えるのだが、その常に教室の隅で頬杖を突いて眠たそうにボーッとしてる姿を側から見れば「可愛い」とも「綺麗」とも取れる。
だが、ある一説によると「生きる気力が無さそう」だとか「死んだ魚の目」だとか散々な評価で揶揄されることも多々ある。
それを賛否両論と取るかその人の趣味趣向と捉えるかは別問題だが、彼女を好いている大抵の人間は「変わった人が好きなんだ」と思われるのが通説だ。
しかし、そんなイメージからは程遠いイメージを抱いてしまうが凪沙は可愛いものに面白いことが好きだった。
内容はなんでもいい。
可愛ければ、面白ければ。
ただ、好きだからといってそれら何かしらの渦中に巻き込まれるのは好きじゃない。
それは、面倒臭いから。そんな人間だった。
―――
昼休みだった。
私のルーティンの一つとして、学園にあるだだっ広い中庭のベンチに一人でお弁当を食べるというものがあった。
そこから思わず連想してしまいそうなものだが、何もボッチだというわけじゃない。
ただ、一人が好きなだけ。
何度断っても一緒に食べようと誘ってくる人もいるし、教室で食べたからといってお弁当の味が変わるわけでもない。
だから、私にとって一人は楽だった。
この学園の中庭は人気がない。
わざわざ弁当を持って上履きを運動靴に履き替える人間はそうそう居ない。
それで言ったらこの学園の学食兼購買はとても力が入っていて、弁当や購買の商品を持ち込んでテラスでの食事も出来るようになっている。
また、部活動をしている者だと部室に集まって食べるのも人気だ。
無論、一番オーソドックスなところで言えば、結局は教室で多人数とワイワイと食べるというのが主流である。
一人で便所飯だとか、人気のない階段の踊り場に身をこそこそと隠す人間は、この学園には存在しない。
そういったリアルが充実していてコミュニケーション能力に優れた人間の巣窟なのだ、この峰ヶ丘学園は。
だから、いつも中庭に一人きりでお弁当(たまに購買)を食べる私という人間は珍しいようだった。
ましてや、同年代の女子とは百八十度違うと言っていい。
「おー、ネブくん。今日も来たのかあ」
「ニヤァアア」
「うーん。何度聞いても可愛くない鳴き声……」
そんな学園に場違いとも言える私の座るベンチに、一匹の黒猫が寄ってきた。
そのネブと呼ばれた黒猫は、野良猫のくせに綺麗で黒い毛並みに沢山食べてそうなぽっちゃり体型が特徴だ。
「相変わらず幸せそうな体型だなぁ。ほれほれ」
「ニァアウ」
手持ちのお弁当のおかずをひと摘みしてネブくんに与えると、待ってましたと言わんばかりに食べ進める。
私はそれを眺めながら、そのネブくんの太々しい身体を、黒い毛並みを好き放題に弄る。
ねこで、でぶで、くろい。だから、ネブくんだ。
「ニャアアアンッ」
「あっ」
そうやって食べ終えた後もごろごろと鳴いてされるがままにしていたネブくんだったが、するりと私の手を掻い潜ったかと思うと、急にどこかに走り去ってしまった。
いきなり出て来て、いきなり消える。
まあ、ネブくんに関してはよくあることだ。それ自体は慣れている。
「ネブくんが私の前に現れるってことは……ううーん」
だけど、それは私にとって何かが起こるという前兆で。
……何か、起こるのかなあ。
私は、青い空に向かってため息を吐く。
良いこと? 悪いこと? それは毎回ルーレットのようにランダムで決まるものだから、統合性はない。
しかし、考えたところで分からない。
それよりも、ネブくんが急に居なくなったせいでわきわきとさせていた手が寂しくなってしまったことの方が問題だ。
よく見れば、不細工。
否、ぶさかわ。
そこに妙な愛らしさがあるのだ、ネブくんには。
「あー、凪沙っ! やっぱり此処に居たのねっ!」
そんな風に情緒に浸っているところ、少し離れた位置から聞き慣れた声がした。
「うわっ」
「ちょっと! うわっ、ってなによ。も、もうっ。お昼休みになったら、いつも一人でどっか行っちゃうんだから……」
その声の正体とは、坂宮優璃。私の幼なじみだった。
そんな活発そうな印象を受ける声と雰囲気にボブカットがよく似合っていて、しっかりとした目鼻立ちは天性のもの。
しかし、私と違って少し着崩した制服に校則ギリギリを攻めたスカートの丈は、私にはないお洒落ポイントだ。
それは常に私の半歩前を歩き、その手を引っ張ってくれて、天真爛漫という言葉がよく似合う、巷では男子人気及び女子人気も学園一番だと名高い女の子だ。
その情報は他人にさして興味がない私でも知っている。
それは幼なじみだから、というわけではない。
優璃を囲う女子たちに嫌味ったらしく言われたことがあるから知っているだけだ。
どうやら、学園一番の人気者の幼なじみ――というアドバンテージだけで優璃のお気に入りに任命されていると決めつけられた私は、周囲に目を付けられているようだった。
いやはや、全く傍迷惑な話だ。
「だって、報告の義務とかないでしょ? それに私、優璃の囲いに嫌われてるんだもん」
……かといって。
私は私でそんなことはどうでもいいと思っている。
積極的に関わる必要が無ければ、関わることも避けてしまえば、それはどうということでもない。
「また、そんなこと言って……。それは凪沙が皆んなに心を開かないからでしょ? もっと笑顔とか見せなよ」
その優璃の陽気な発想に、そんなことを言われても……と思わず首を傾げる。
それは私には難しい話だった。
試しに、自分の頬を抓ってみる。
横に、縦に、笑顔の練習。
……むにむにと、柔らかい。
そんなことをしていると、ふと滅多に笑わない人間は頬の表情筋を使わないために普通の人よりも頬が柔らかい――という説を何処かで聞いたことがあるのを思い出した。
つまり、漫画でよく見る笑顔を見せないクールキャラほど頬っぺたは柔らかいということになるのだ。
(そう聞くと可愛いな……)
もっとも、それが自分だと思うと……。
駄目だ。
そんな気も薄れてしまう。
なぜなら、自分より可愛い人間なんて世界に何億人と居るのだから。
現実思考の私は、それをよく理解している。
例えば本当に可愛い人間というのは、そんな不可思議な行動に出た私を見て「う、うう。な、なに? 急にそんな可愛いことをして……」と狼狽え出した幼なじみのことで――。
「――っとと、そんなこと言いに来たんじゃなくて……!」
そこで、優璃はぶんぶんと首を横に振り、ぱちんと自身の頬を叩いた。
どうやら、ちゃんとした用事があるらしい。私もふざけてないで、いい加減に頬を抓る動作を止める。
「その……少し、言うのが恥ずかしいんだけど……。実は凪沙に、報告があって……ね?」
そう言って、優璃は自身の胸の前に手をやってもじもじとし出した。
それは、いつも言いたいことはハッキリと喋る優璃にしては珍しい姿だった。
私はというと、ただ黙って次の言葉を待つ。
何を勿体振ってるの……とは言わないよ。仮に思っていたとしても。
すると、やがて優璃は覚悟を決めた顔をする。
どうやら喋る決心が付いたらしい。
そして、遂に優璃が、その報告とやらを――。
「実は……私、恋人が出来たの」
そう言う優璃の頬は、赤く熱っていた。
その様子は、素直に可愛い。
相手は、幼なじみ。家族に並ぶぐらいには見たことのある顔だったが、その事実に関しては幼い頃から変わらない。
そんな幼なじみに、恋人が、出来た?
……なるほど。
その情報は、幼なじみの私を持ってしても初めて聞いた報告だった。
――そう。
優璃はこんなにも可愛いくせして、恋人が出来たところを私は一度足りとも見たことがなかった。
もしかしたら私に隠れて、こそこそと作っていたという事もあるにはあるのかもしれないが――。
過去を遡ってみても、今まで三桁以上に及ぶ男子からの告白を逐一私に相談してくるところを見るに、そういうこともなさそうだった。
つまり、はじめての、こいびと?
高校生になったばかりだというのに、早いものだ。
……いや、優璃に限っては遅過ぎるのか。
そう考えると、そんな幼なじみの言葉は私にとって少し感慨深いものがあった。
「へえ、そうなんだ……」
「ちょ、ちょっと! 幼なじみの親友に恋人が出来たってのに反応薄すぎない!?」
だから、個人的には最大限に驚いたつもりだったんだけど……。
どうやらそれは優璃の御眼鏡に適うことはなかったらしく、不服そうな顔で口を尖らされた。
「でも、もう私たちも高校生だし。恋人が出来るぐらい、そんなに珍しいことでもないでしょ」
「だ、だって、私……今までに、そんな素振りは一度も見せてなかったのよ?」
「まあ……うん、そうだね」
「先越された! とか、なんで急に!? とかないの?」
「ええっと……ないね」
「あ、え? ええ!? な、ないの!? ほんとに!?」
逆に、心底驚かれた。それはもう、漫画みたいに。
両手を口の前に持ってきて。
え、あ……そんなに?
どちらかと言うと、その大袈裟にも感じる反応の方に驚いてしてしまう私だった。
「そ、その、私を……今までずっと一緒にいた優璃を取られて悲しい! とか、そういうのはないの?」
(なるほど、そういうことね……)
私は、少しだけ優璃の言いたいことが分かった。
つまり、優璃は嫉妬してほしいみたいだった。
それがなんでかは、分からないけど……。でも、たぶん、そうだ。
まあ、何だかんだで幼なじみということもあって優璃との付き合いは長い。
私はともかくとして、今まで互いに恋人を作ってこなかったのも、知っている。
それなのに、その片方が急に作ってきた。
しかも、その片方は同性の幼なじみといえど、全生徒の憧れの的だ。
無反応ではやり切れないだろう。
引っ込みが付かないのだろう。
私は幼なじみとして、何か言ってあげないと駄目なのだろう――。
「うん。すごいすごい、うらやましいなあ」
だから、私はパチパチと手を叩いて褒め称えた。
「も、もう! バカにしてる!? そ、そう! 信じてないんだ!? 今から紹介するから、ちょっと待ってて!」
余計に怒らせてしまったらしい。
頭上に幾つかな怒りマークを付けて、優璃は目の前から去ってしまった。
「なるべく早くしてね」
その後ろ姿に声を掛けると「そこに居るから! すぐ終わるもん!」と健気に言い返してきた。
優璃はご立腹の様子だった。
余計な一言だったらしい。
それを見て、私もそれ以上の追撃は止めにする。
「ほら、早く来て!」
「で、ですが……」
「いいから!」
「姿を見せるのは明日のはずでは」
「事情が変わったの!」
「え、ええ? そんな、横暴な……」
優璃は中庭に続く、下駄箱付近。私から見て死角の場所で誰かと話していた。
どうやら、この場に来るか来ないかで揉めているらしい。
その話の流れを聞くに、今までの優璃との会話も見られていたのだろうか……。
しかも、その行動も示し合わせているようだった。
(……何のために?)
私は、少し疑問に思う。
優璃は分かりやすい性格をしているが、たまにこうして私の理解できない行動を時たまにしてくる。
それが二人で居ても飽きない理由だったり、社交性の欠片もない私と長く友好関係を続けていられる理由だったりするのだが……。
「とにかく! 来て!」
「う、うう……せめて、心の準備がほしかったですが……仕方がないですね」
話は纏まったらしい。
下駄箱から二人は姿を現して、未だにベンチに座ったままの私の目の前にまで来た。
その優璃に手を引かれた連れ人は、優璃の背後でチラチラと此方の様子を伺うように見てきていた。
その様子は、まるで怖い大人に怯える子供のようで。
でも、誰だろうか、どこかで見たことがあるような……。
「ほら、挨拶して」
「……はあ、ここまで来たら仕方ないですね」
やがて観念したのか、私の視界に映るように目の前に立った。
その丁寧な物言いに、座っていたままだった私も思わず立ち上がる。
「……私のこと、分かりますか?」
そして開口一番、そんなことを言われる。
……意図は分からなかったけど、真面目に答えた方が良さそうだ。
だから、改めて私はしっかりとその姿を見る。
まず目に入ったのは、風にさらさらと揺られる長い黒髪。
とても綺麗だと思った。
次に、凛とした目にスッと通った鼻筋と小さな口。
……うん、容姿も間違いなく綺麗だ。
そして最後に、そのピンとした背筋がどこか自信と余裕を感じさせる堂々とした雰囲気を作り上げていた。
「ええっと…… 神崎芽美さんだよね?」
そこまで眺めて、私の記憶にある人物と一致する。その正体とは、学園一番の美少女と名高い神崎芽美だ。
それは、情報に疎い私でもさすがに知っている。
クラスメイト同士での会話で「優璃に勝るか劣るか分からないぐらいの美少女がいる」というのを聞いたことがあった。
それから一度すれ違った際に、名前を聞かずとも「あ、この人のことか」と思ったものだ。
言葉にすると難しいが……それぐらいの、美少女特有の独特なオーラが神崎さんにはあった。
だから私は「知っているよ」という意図を伝えた。
彼女も、優璃とは違うベクトルで有名人だ。
優璃が社交的でみんなの人気者の美少女アイドルならば、神崎さんはどこか近寄り難い清楚系女優のようだった。
……本当に、この例えで合っているのだろうか。
少し、自信がない。
だけど、全く見当違いのことを言っているわけでもないと思う。
「そういうことではないのですが……まあ、いいです」
しかし、目の前の美少女は私の返事を受けて表情を曇らせてしまった。
そして、その会話を見ていた優璃も「凪沙……」と、なぜか微妙な表情で此方を見ていた。
え……もしかして人違い?
そんなことはないはずだ。
彼女は、それだけ有名人だ。
殆ど会話をしたことがない私でも、知っているぐらいに。
じゃあ、他に何か言って欲しい言葉があったとか?
もしかして、これがパーフェクトコミュニケーションだとか、バッドコミュニケーションだとかいうアレ?
だけど、私は、生きている世界が百八十度違う美しくも可憐な薔薇のような女性が、道端の雑草のような自分に求めている回答がどうにも思い浮かばなかった。
「今日から坂宮さんの恋人になった神崎芽美です。以降、お見知り置きを」
良かった。人違いではなかったようだった。
……って、え?
優璃の恋人って……女性だったの?
しかも、相手は神崎さんって。
え、うちの学園のツートップが付き合ったってこと?
そんな軽々しく言って投げられた報告に、私は柄にもなく戸惑ってしまう。
その反応を横で見ていた優璃が、私を真っ直ぐに見つめて念を押すようにこくりと頷いた。
「私たち、付き合うことになったの!」
それは、さっき聞いた。
「……あの、凪沙さんが見たことない顔で固まってます」
「なんだ。思ったより驚いてるんだ。……それとも、信じてない? もうっ、折角予定を変えて連れて来たのに」
驚いてるとか、信じてないとかってよりは……。
いや、まあ、驚いてはいるのか。
というのも、何と言えばいいか困っている――という表現の方が正しい気もした。
信じていないわけでもない。
ただ、どう反応すればいいかは分からなかった。
……同性間での交際って、どうなんだっけ?
身内での事例が初めてだったがために、私はふと、そんなことを考えてしまっていた。
確か、国によっては問題なくて……。
そういえば、都心では結婚も問題ないとニュースで見たことがある。
しかし、肝心の優璃からは、そんな素振りは一度も見たことがなかった。
今まで友人は多くとも、彼氏は一切作って来なくて――と不思議には思えても、さすがにそっちの気があるとまでは想像付くわけもなくて……。
「……あ、もうすぐ昼休みも終わりそうですね」
そこで、昼休み終了の五分前を告げるチャイムが校内に流れたタイミングで神崎さんがぽつりと呟く。
――そうだ。
その相手にも驚いた。
まさか、この二人が結ばれる話を聞かされるとは。
「とにかく、そういうことだから。詳しい説明は放課後にするから空けといてよね!」
最後に、優璃は私に向けてそう言った。
その後に「それでいいよね?」と神崎さんに目配せして、お互いが頷く。
何だか、息も合っている。
その事実が、余計に夢の中のような話に現実味を帯びさせてきた。
「では、失礼します」
「いつもみたいに勝手に帰っちゃ駄目だからねっ」
そうして二人は、そのまま私の前から去ってしまった。
いつもの昼休みの通り、一人になる。
しかし、気持ちとしてはいつもと少し違うものがあった。
感情の起伏も表現も苦手だから表には見せなかった。
だけど――。
正直、ビックリした。
呆気に取られた。
怒涛の展開だった。
私は、そのまま崩れるようにベンチに座り込んだ。
―――
優璃の存在は、凪沙にとって少し特別な存在だった。
こんなに他人に興味を持たず、一人で居ることを好む人間に唯一構ってくる幼なじみだったから。
面倒だな。
鬱陶しいな。
そう思うこともあった。
だけど……。
もしも、恋人が出来たせいで。
今後、優璃が一切自分に絡んでくれないかも、ということを想像すると――。
嗚呼。
私は、少しだけ嘘を付いたのかもしれない。
そんな風に思う。
凪沙は、心の奥底の片隅に、ほんのちょっぴりだけ。ちくりとした痛みが芽生えたことに気が付いてしまった。
「ニァアアン」
「……ねえ、ネブくん」
やがて二人の姿が凪沙の視界から完全に消えて、測ったかのようにネブがとことこと目の前に戻ってきた。
そのぶさかわいい姿は、こんな時にでも憎らしいぐらいにぶさかわいかった。
凪沙は、自分でも分からぬまま戸惑っていた。
かつて抱いたことのない、不思議な感情を知ってしまったから。
ネブくんに今の気持ちを打ち明けてみたら楽になるのだろうか……なるわけない。相手は、ただの太い黒猫だ。
「……私の幼なじみが寝取られた」
しかし、声に出すと少しだけ分かった。今回のソレは、涙が出るほど悲しい出来事なわけではない。
それなのに、空には眩しいぐらいに太陽が照っているのに雨が降っていた。
それは、まるで――不器用な少女の心の内を見透かして、雨の滴で思いの丈を代弁するかのように。