中学生になりました
キングクリムゾン!
「…制服とか何年ぶりかな」
「お兄様、カッコイイです!」
「あ、ありがとう」
「ふふふ」
あぶね…転生者なつぶやきを美優に聞かれそうになったわ
今俺は中学の制服を家で試着している。明日は入学式だからな
とりあえず小学校時代に西野茜に関する大きな変化は無かった
美優は茶道と薙刀を始めた。俺も合気道は続けてるし茶道は美優と一緒にやっている
あと、俺たちの私服は和服だ。着付けも出来るようになった。
美優は上品な雰囲気を纏いつつも、背筋がピンと伸び凛とした佇まいの和風美少女になっている
何故こんなに2人揃って"和"に極振りしたのかというとな…俺が前世よりもっと日本文化をきちんと味わいたくなってそうし始めたら、美優が「私も同じようにしたいです」と追随してきた結果だ
呼び方もいうの間にかお兄様になってるし!
まあいいんじゃないだろうか
一年間は美優と離れてしまうが、今や美優は小学校で全校生徒の憧れの的、高嶺の花。それでいて優しく分け隔てなく接する聖女様扱いだ
いわゆる親衛隊的な存在も50人は居るので特に不安は無い。
ただ、何も問題がないかというとそうでもない
美優はどんどん知性も高まり、色々自分で判断する様になってきた。
そして、母親の本質に気付いてからは当たり障りの無い最低限の会話と営業感マックスな微笑みしか向けなくなってしまったのだ
そこらへん、もうちょっと取り繕わないと現時点では無力な俺たちが最終的に困ることになるんだがそこまでは流石に頭が回らないらしい。お陰で精神年齢は自分より下の、母親失格なバカ女のご機嫌とりは俺の役目になった。
まあめんどくさいから最低限しかやってないが。
母親の方は「反抗期よ〜!ぴえん」とかわめいて被害者ぶってるがな。
一応、先生や一部の保護者の皆さんに持たれてたネグレクト疑惑は俺が担任にヒアリングを受けたときに上手く話して、大騒ぎする事態ではないという結論に持っていけた
本当に小さい頃はそれなりに親子らしい触れ合いもあったような気もするんだが…まあ5歳の記憶戻った時点でちょっと異様な環境だったしなぁ
はじめての子育てでストレスや不安で色々問題が起きてしまうというなら、周りがサポートするべきだし、家族として支え合おうという気持ちになると思うけどな
なんせ神谷美紅はそういう人物じゃない。
ストレスなんざどう考えても無さそうだし
無条件に「私は大人だから子供たちからは信頼され敬われる、だから私の言うことはなんでも聞いてくれる」となんの根拠もなく確信している。
そして物事の認識もいわゆる普通の人とかなりズレているんだよな
「あらあら馬子にも衣装ねぇ」
…はぁ
美優に睨み付けられているのになんで気が付かないんだろうか
いや、別に褒めて欲しいわけじゃないけどなぁ?それは俺が転生者だからであって、本来の翔太くんなら落ち込むところだと思うぞ
馬子にも衣装ねぇ、の言い方と表情が、なんというか息子に向けるものじゃない
軽視と軽い侮蔑みたいなものと、見下し?支配下に置きたいから絶対肯定的な意見は言わないぞ、みたいな意地を感じる。気持ち悪い
むしろわかりやすく虐待とかあったほうが簡単に潰せてやりやすいんだが、そこの一線は超えてこないんだよなぁこのクソ。
「あ、あのお兄様。今年1年間は…」
「ああ、出る時間はそこまで変わらないから俺が朝食は作るよ」
「ありがとうございます!私も早く料理できるようになりますね!それから、彼女さんになりそうな方がいましたら早めに紹介して下さいね」
「気が早いよ!まだ中1だからね?」
妹は可愛いなぁ
ちゃんとオチるので良ければお付き合いください。




