お嬢様がまさかの同志だった
「はぁいそれじゃこれから校舎を見て回りますよ〜
施設の使用に関する注意点なども説明するので必ず参加して下さいねぇ〜」
自己紹介が終わって、学校案内が始まるみたいだ。青嵐高校は普通の公立高校より設備が充実してるらしいから色々説明する必要があるんだろうな
「もしよかったらご一緒してもいいですか?」
「あ、どうぞどうぞ〜神谷翔太です。よろしくお願いします」
「真島アリサだ!よろしくな!」
「ウチは佐伯まいだよ〜☆よろ〜☆」
「朧詩音です…よろしくお願いします」
朝の物々しい車列のせいでみんなから遠巻きにされている西園寺さんが仲間に入れてくれ〜と近づいて来た
「有難うございます!あらためまして西園寺麗華です。よろしくお願いしますね!」
つか、傲慢さとか皆無なんだな
いくら悪人じゃなくても、西園寺グループの一人娘なんて立場なら嫌でも選民意識が育ちそうなもんだけどなぁ?
「そういえば皆さんにお願いしたいことがあるのです!
小さい頃、私と同い年のメイド長のお嬢さんと遊んだ時に彼女がわけてくれた駄菓子がとても美味しかったからまた食べたいのですが…お父様が親バ…些か過保護でして…お金をお渡ししておくので買ってきて頂けたらと…」
「ぶっ…西園寺って実は親しみやすい?」
「親バカって言いかけたよね〜☆」
「あ、麗華でいいですよ!」
「じゃあウチのこともまいって呼んでね〜☆」
「俺も!アリサでいいぜ!」
「…ほんのり百合は尊い」
「…同意」
キャッキャとはしゃいで親睦を深める3人をのほほんと眺める俺と詩音でした
「あ、そういえばその菓子ってどんなの?」
「あ!知り合ったばかりなのにすみません
お菓子はカップ状の容器に入ってるスティック状の甘くないお菓子です。お芋が原料の…
じゃがり○とかなんとか…」
思わずピクっと反応した俺
それをしっかり察知した西園寺
『またあとで』
『了解』
視線のみでゼロコンマ2秒で会話した俺と西園寺は互いにアリサとまい、俺は詩音との会話に戻った
「ああ!じゃがすてぃっくな!アレついボリボリ食べちゃうんだよな!」
「ウチもちょこちょこ買うよ〜☆弟が好きなんだよねぇ〜☆
期間限定の味とか色々出るのも楽しいよねぇ」
西園寺が俺の前世の商品名を知っていた
それは俺の記憶の中にしか存在しない前世世界が確実に存在したもしくは今も存在し続けていることがほぼほぼ証明されたということだ。
なるほど。
官僚や政権与党の代議士なんか顎で好きに使える絶大な権力をもつ資産家。その気になれば法律なんか無視できるだろう。
西園寺はその家の令嬢なのに庶民を見下す感覚が一ミリも無い。それはもはや"謙虚な人"で片付けられるレベルの範疇を超えている
だがそれも自分が庶民だった記憶があるなら納得というものだ
みんなで流れで連絡先を交換して、その日は解散となった
そして帰宅したこ頃を見計らってメールが届いた
『今週の土曜は空いていますか?』
『はい、大丈夫です』
『よかったです。おうちに迎えを行かせます。』
『あ、目立たないように配慮するから大丈夫ですよ
『あなたが一人で私の家に来るのに無理が無い理由も用意しておきますのでご心配なく』
おお!
会談のお膳立ては何から何まで西園寺がやってくれるみたいで正直ありがたい。
きちんと周りがどう思うかとか配慮してくれるのも凄く助かる
今日会ったばかりだが、やはり同志というのは心強いし色々話したいな
それから!
西園寺グループのお屋敷にお邪魔するレベルの洋服となると俺の家じゃとても買えないんだが、和装なら値段とか判りにくいし、日本の誇りだからどんな場所でも大丈夫感あるし、私服が和服で良かったー!!




