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妹は思春期





「お兄様、おはようございます」

「おお、おはよう」






簡単に味を清めてから和室に行くと美優が花を生けていたので、俺は隅っこに座り、茶筅や茶碗を取り出す。ヤフ○クでジャンクを買ってホームセンターの材料でリノベーションした長火鉢の炭に火を入れる。炭はキャンプ用の火起こし器でさっさと着火。時短です



美優のお花が完成し、切った枝とかの片付けが終わったところでちょうど南部鉄器から湯気が勢いよく吹き上がった



冷蔵庫から昨日帰りに買っといた生練り菓子を2つ、朱塗りのお盆に乗せて雅なサジを添える




妹にお茶を立てて、自分の分も立てる




ずずっ…




「結構なお手前で…えへへ」

「はは、お粗末様」




気取らない、のんびりとした朝の時間だ。我が家のスタイルを初めて見た友人達はかなりびっくりしてたがな



アリサはとにかくすげぇすげぇしか言わなかったし、まいはテンションブチ上がってたし、詩音は目をまん丸にして呆然としてたなぁ…今じゃみんな慣れちゃったが







「今日は、詩音とデートだったか?」

「も、もうお兄様!デートではありません!少しお買い物に付き合って頂くだけです!」



…それはデートと言うんじゃないのか?




まあ、一番の変化っちゃこれかな

現在、美優と詩音は甘酸っぱいのです




まいや俺が詩音をプロデュースしたいのもそこだ。本人も美優さんに相応しくなりたい!と言ってくれたので俺やまいの魔改造?をなんだかんだ受け入れてくれるようだしな




因みに、前髪の下かなりのイケメンなのに何故あんなザ・陰キャなスタイルでいたのか聞いたら、どうも単純にめんどくさがりなのに加えて両親が共働きで昔から独りでいることが多く、外見を評価してくれる人もだらしなさを指摘してくれる人も居なかったっぽい



まあそんなこんなで他人の悪意には敏感に、自分の容姿には無頓着に育ったらしい。でも、だからこそ優しい奴だし人の気持ちをすごく考えられる奴なんだよな。


実際、男子の中で詩音だけが転生者の俺とも同じ水準で会話してくれる。



入学式の日に西野を睨み付けてたのも、強い悪意しを撒き散らしているアカネ様に嫌悪感が湧き上がったからだと後々聞いた。




そんなわけで今も段階的に詩音の身嗜みは俺やまいが口を出している。



高校の入学式の日には恐らく沢山のビッチが掌返し…いや、詩音だと気付きもせずに詩音に群がるに違いないな…一応ざまぁ、になるのか?



まあ中学時代はいつも4人、美優が入学してからは美優の親友達と8人でまったり過ごしていたのでざまぁするほどの衝突は起きなかったけどな



唯一の被害らしきものといえば定期的にアカネ様が勝手にキレてギャアギャア絡んできたことぐらいだが、それもうまく受け流していたから大したストレスにもなってない



このまま高校も何事もなきゃいいなぁ




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