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❺ソーシャルディスタンシングについて

 ソーシャルディスタンシングは英語でもそう言います。

 「社会的距離」と訳していますが、どちらかと言えば、「社交的距離」でしょう。


 感染症の学者は「2メートル以内に30分以上いないこと」を推奨しています。

 この2メートルは咳やクシャミなどの届く距離を表していますが、飛沫は2メートルを飛ぶ間に乾燥していくことで、どんどん感染力を失い、完全に乾燥した飛沫核となると感染力がゼロになります。


 では30分以上とは何を言っているのでしょう。

 風邪のウイルスなどはその辺にうようよしていますから、毎日感染してもおかしくありませんが、そんな人は誰もいません。


 なぜか、それは「免疫」があるからです。

 T細胞や抗体などが働き、体をウイルスから守ってくれているのです。

 体に入ってくるなり、叩き潰してくれます。


 が、感染者のそばで、長時間にわたってウイルスを大量に含む空気を吸い込んだ場合はどうでしょうか。

 そう、いつかは免疫で抑えきれずに感染します。


 体が医療崩壊を起こすようなものです。

 だから30分以上いないようにと警告しているのです。

 正確には、「感染者数が2倍になるのに要した時間」が定義です。


 逆にいえば、感染した人がジョギングしていてそばを通ったとしても、たったそれだけの接触であれば感染しないのです。

 感染するのは「濃厚接触(長時間・近距離で同じ空気を吸うような状態)」時です。


 濃厚接触の代表例が、病院や介護施設でしょう。

 患者らとの距離が近く、看護・介護している時間も長い。


 そういう濃厚接触時に初めて不織布マスク(=医療用マスクと性能は同じ)が役に立ちますが、院内感染の報道を見て分かる通り、結局は確率で感染します。


 感染したくなければ、ソーシャルディスタンシングしかありません。

 極論すれば、人里離れた無人島で感染などしない、ということです。

 これは人を介して感染する風邪なのです。


 離れればマスクも不要です。

 皮肉な話ですが、日本ではマスクを着けていないと人が離れてくれます。

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