モテる方法 その二
「久方ぶりに続編書くぞ!!」
「おお~~~パチパチパチパチ~~~」
何の必然性もなく、作者の体調で続編が決定するこの作品。
先輩は握りこぶしを作りながら、力説しようとし…それをまったりと眺める後輩。
「異性にモテる方法と言っても、この前の事の続きだからある程度は省略するぞ」
「はい~~~。確か前回は、異性とは己とは全く違う存在であり、その違いを認識しろと言ってましたね?」
短くまとめるとこうなるんだから、前回のあの長い話は何だったんだろう? とは誰も突っ込まないでください~~
「そうだ!! どう違うかその差異は多く語り切れないが、…徐々に説明していくぞ!」
「は~い」
「ほいじゃ、男を落とす具体的な方法について、解説するぞ~?」
「それを男である後輩に解説する不気味さはスルーします…ではどうぞ!」
「前回は男目線かなと思ったので、ここで女性向けな話をね…」
「まあ…読んでる人の客層を増やしたいんですね…して、その方法とは?」
それはわりと、書いてる人には切実な話だったりする!! まあ、それはどの作者も一緒でしょうが…
「男女の差異の一つに、男性は女性よりも想像力が欠落しているというのがある」
「想像? ああ…前回のウィンドウショッピングでも同じ事を言ってましたね?」
商品を手に取って、ああでもないこうでもないと妄想出来る能力は男性にはない…真面目と言えば聞こえがいいが、女性からは詰まらないととか言われるかも知れない。
「だからアピールするにはまず、肉体的な接触が一番と言える。腕を組んで、胸を押し付けて上目遣いとかして好きな男性にアピールするのだ…!」
ハイテンションにならないと恥ずかしいセリフですね…それ…汗 とは後輩も空気を読んで口には出さなかった…
「単純なハニートラップにも見えますね…よほどのブスじゃなければいけますね~確かに」
漢というのは本当に、妄想だけで気持ちよくなるには限界のある生き物である。モテるにはそれを女性は認識しないといけない。
「それで異性として認識させた後は、本質的に一人では自信を持てない男性の行為や人格を肯定して自信を付けさせる事」
「やりすぎると、天狗になりそうな方法ですね…所謂太鼓持ちになったら逆効果になりそう…」
「それを適度にこなして男に自信をつけさせればいずれ…自分がいなくちゃダメになって、知らずに依存…もとい、ゾッコンになる」
「それを巧みに使うと悪女みたいになりますね…それで本当に大丈夫ですか?」
それって要は、男を言葉巧みに騙して、掌の上で踊らせろと言う事ではないだろうか?
「その指摘は間違っていないがな…ただ、逆に男性に依存して、甘えまくる女性はな…最初はイイが、いずれ男性が堪らなくなって逃げだす。これは経験すると分かるが逃げたくなる」
この人は一体、何を思い出して震えているんだろうか? まあ深くは訊くまい。
「先輩も男女関係で苦労していそうですね…汗」
「最後のコツは男性を肯定しながらも、間違った時にはビシっと修正させる事。男が道を踏み外した時には、尻を引っ叩いても道を正せないとダメ」
「今度は恐妻家ですか!?」
「それとはちょっと違うんだな…男というのは本質的には自信がないのに、変に自信をつけると暴走する傾向があってね…女性が太鼓持ちになると大体最後は自滅する。だからそれを防ぐ為にも、時には尻を引っ叩く勇気もいる。それは嫌われると思うかも知れないが、男性からすれば、自分がどんなアホをしても、その時は妻が怒ってくれるという安心感を与えるから、指摘が的確なら逆に好感度が増したりするのだ」
「つまりモテるには一定の教養が必要という事でしょうか? 的確な指摘というのなら必ず必要になる筈」
正直、頭の足りない人というのは話して疲れるし冷めるのが、指摘としては間違っていないと思うが、きっとそれは教養レベルが一緒の人となら一番話が盛り上げるのかも知れない。
「昔かな~若いギャルに若い内によく勉強しなさいと言ったものだ。若い内は若いだけで男たちがちやほやするが、若さがなくなればアホだと取る所がなくなって誰も見向きもしないぞと、言ったものじゃ…うんうん…」
「若いギャルって…先輩一体いくつですか? 老人のような指摘の仕方…」
こんな指摘をしてもきっと女性にはモテないんだろうな~っと考えながら、先輩の話を頭の中で整理しておく…
「コツはその三つでイイのですか?」
「そうだな~ 男が女性に惚れる要因はその三つと言ってイイ。肉体的に満たす事。そして自己を肯定してくれる事。そして…自分が道を踏み外した時にビシっと言って助けてくれる事。その三つを満たすと大体は落ちる…と云える」
「まとめると今回も短かった!?」
「解説なんてものは大抵そういうものだ! 今回はこれで終わる!」
「は~い、お疲れさまでした」
さらに結論をまとめると、女性は悪女であり博識であれば良いのだが…うん、男ってのも面倒な生き物ですね…