3 初めての狩り
街道から少し外れるとぷるぷると震える生物が居た。
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スライム
筋力:1
体力:1
敏捷:1
器用:1
知力:0
魔力:0
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うむ、溶解とか酸とかは無さそうだな。
さっそく一突きすると弾けるスライム。
あっけにとられるが転がっている魔石と手にこびりつく粘液で現実に戻る。
「スライムが弱いのか自分が強いのかわからんな・・・」
一人ごちながら目につくスライムを破裂させていく。
10匹も狩っていくと段々破裂させずにすむ力加減を覚えてくるが、小石程度とは言え魔石が嵩張ってくる。
「鞄がほしいな」
というが早いが手の中の魔石が消える。
周りを見渡しても見当たらず不思議に思っていると亜空間収納を思い出す。
10分ほど周りを探していたのは見なかった事にして欲しい。
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スライム魔石 10
収納の手引き 1
銀貨 3
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目の前に浮かぶ半透明の板
収納の手引きを読んでみると・・・
「亜空間収納は出し入れの制限はありませんが生物を入れた場合死亡してしまいますのでペットなどは収容しないでください。収納、取り出しに関しては手が触れる程度近いことが条件になります。また魔法のレベルが上がると触れていなくても収納できるようになり取り出す場合の距離も伸びてきます。最後に少しではございますがそちらのお金を入れておきます。」
「・・・うん最初に確認しとらんかったワシが悪いな。」
リアルOTL状態であった。
とりあえずべたべたの腕とナイフをどうにかしようと水場を探そうとするが思い出すのは魔法の確認し忘れであった。
「生活魔法の方も見てみよう。」
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チャッカ
ホウスイ
アカリ
サイヒョウ
ソウフウ
サイセキ
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カタカナ表記ではあるがなんとなく分かるな。
「ホウスイ!」
目の前から勢いよく水が流れ出る。
ナイフと腕を洗い、ついでに魔石も洗っておく。
「便利だ、さすが魔法だな。」
亜空間収納から銀貨を1枚だけ取り出し、魔石と一緒にポケットに入れておく。
門番には襟に縫い込んであったのを思い出したことにしよう・・・
「おう、早かったな、もしかしてスライムでもきつかったか?」
ロバートが心配してくれたが銀貨のことを話すと
「そんな大事なことを忘れてるんじゃない!」
と怒られてしまった。
確認不足なのはその通りなのであった。
ロバートに短剣を返し、銀貨を渡し釣りの7銅貨をもらう。
「ギルドはこの先にあるから早く登録しておいた方が良いぞ。」
了解の返事をし、足早にギルドに入る。
次話はでき次第投稿していきます。
プロローグ 1 2 4話となっていたので
プロローグを1に 1を2に 2を3に変更しました。
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