2 町へ
「ふむ。」
小高い丘の上で元老人の青年は体を動かし状態を確かめる。
「うむ、違和感なく動くな。さて手持ちは無さそうだが・・・手紙か。」
堅苦しく、長い文面を略すと
・ステータスとスキルの確認
・肉体は全盛時のものと考え25歳に設定してある
・時空を超えたため時空魔法が使えるはず
・時空魔法は使える人が少ないため使いすぎると目立つ
・服などは用意できたがお金や着替え剣や鎧などが用意できなかった詫び
などが草書で書いてあったが自然と読めた。
「まずはステータス確認か」
と言うと目の前に半透明の板が現れる
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名前:
年齢:25歳
種族:ヒューマン
ステータス
筋力:16
体力:24
敏捷:18
器用:14
知力:14
魔力:22
スキル
戦闘
小剣
格闘
射撃
生活
鑑定
調理
魔法
時空間魔法
生活魔法
ギフト
異世界からの加護
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(名前が消えてるな・・・普通元の名前がついているだろうにまぁこの世界の名前だゆっくり考えよう。
ステータスは高いか低いか基準が無いからわからんが体力と魔力が高いな。
戦闘は元自衛官としてのスキルと分かるが、鑑定と魔法あと加護とやらが今一つ分からんな。)
すると目の前に新しい半透明の板が出てきて
『鑑定~見たものに関しての情報がわかる看破になると情報が増える。』
『魔法~魔力を使い物理を超えた現象を生み出す法。』
『加護~異世界より『徳』とよばれる物が力を貸している。』
(ふむふむ、知りたいことに注目すると注釈が出るのか、便利だなじゃあ次は時空間魔法はっと。)
『時空間魔法~世界を跨いだ為付与されるスキル。亜空間収納や瞬間移動、結界などに利用される。』
(なかなか便利そうだが亜空間収納とかどのくらい使えるんだろう?)
『亜空間収納~現在1立方メートルまでのものが収容できる生き物を入れると中で死亡する。』
『瞬間移動~現在は10センチまでの移動、使いこなせないため自動制御されている。』
『結界~許可無き物を弾く、現在2㎡を1時間継続可能』
名前を鑑定すると入力モードになり、生前のあだ名である「ナオ」と入力する。
「よし大体こんな感じか。とりあえず町まで行ってみてこれからの行動を決めよう。」
(お約束だとここで馬車なんかが襲われてるんだろうが・・・そんなことはなさそうだ)
小高い丘の上からは遠くに城塞都市が見えており、走れば1時間ほどで着きそうな距離だった。
1時間近く走ったがさすがに若返っただけあって息切れもせず到着する。
門には当然ながら門番が居て
「身分証をお願いします。」
となる。
「生憎この体だけで身分証などないのですが・・・」
「どうしたんだ?狼にでも追いかけられて荷物を無くしたのか?」
「ええまぁそんな感じです。」
テンプレな対応だったが納得してもらい
「すまんが規則なんでな、判別の魔道具に手を置いてくれ」
手を置くと魔道具が青く光る。
「よし問題ないな、仮の入門証だから早めに身分証を作ってくれ、入門料は・・・」
「・・・」
「さすがにツケや貸すって訳にはいかないが・・・しょうがねぇなぁ」
と言いつつ奥に行った門番が戻ってくる。
「街道とは言えここまで来れたんだウサギはきついだろうがこの辺にはスライムも居るからこれで狩ってこい。」
と言い短剣を貸してくれる。
「俺はロバート、売れるような短剣じゃないがきちんと返せよ。」
ロバートから聞いた話では
鉄貨 100
銅貨 1000
銀貨 10000
金貨 100000
となるそうだ。
入門料 3銅貨
宿 3銅貨~
となっているそうで、スライム魔石の買取が1銅貨とのこと
最低でも6匹狩らないといけないようだ。
ギルドへの登録は1銀貨するらしいが狩ってきたものからの天引きも可能とのことだった。
最低ランクの冒険者でも一日で10匹以上狩れるとのことで短剣を借り初めての狩りに向かうのだった。
プロローグ 1 2 4話となっていたので
プロローグを1に 1を2に 2を3に変更しました。
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