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米を求めて東方へ  作者: セキュル
14/61

14 はつ?顔合わせ

朝日が昇るころ、いつも通りの時間に目が覚める。


「0600」時間は正確ではないだろうが体内時計で大体の時間がわかるのが密かな特技だ。

いつも通りの朝の体操を済ませチェックアウトを済ます。


キャラバンとの待ち合わせには時間があるが早くついて困ることはないだろうと考え、門へ向かう。


「おはよう、朝早くからどうした?」


声をかけてきたのは、ロバートである。

彼には町に到着してから色々世話になった。

餞別代りに小樽を2つ渡し、一つは彼用にもう一つは門番で分けるよう伝える。


「気にしすぎだ、職務だよ職務。」


彼はそういうがこういうのは気持ちの問題だと渡しておく。

そうこう言っている間にカール率いるキャラバンが集結し始めたのでロバートにはまたなとだけ伝えキャラバンに向かう。


「おはようございますナオさん。」


こちらも挨拶し、今日からお願いしますと伝える。


「ざっとですが紹介させていただきます。

私が今回のキャラバンのマスターでカール=ホルツと申します。率いる馬車は3台です。 

あちらのキャラバンがゴンク、2台で参加しています。

彼がムーヴォルクス1台での参加、あちらの若い彼がポーリレッドで同じく1台 

ポーター兼御者が8名、あとは護衛の2PT8名とあなたが今回のキャラバンとなります。」


とカールが護衛達を呼び寄せる。


2つのPTからリーダーと思われる者が挨拶に来た。


「流星の遺産を率いるラルだ、ランクはC安心すると良い。」


金属の胸当てを付けた男は挨拶もそこそこにメンバーたちの元へ戻る。

彼の眼ははっきりと侮蔑の表情が見て取れた。


「月の護符を率いるガリスです、ランクはDですが頑張りますのでよろしくお願いします。」


15,6と言ったところか、少年が名乗りこちらを見て驚愕した表情を見せる。


「あの時の・・・」


そう言われてもこちらは覚えが無いのだが彼が言うには赤熊の時のPTらしい。


「あの時は申し訳ありませんでした。」


4人のPTが揃って頭を下げる。

気にしないよう伝えるが彼らはかえって恐縮してしまった。


彼らは元々南部の出身で往復契約で出稼ぎのような形でこの町に来ていたという。

この町に滞在している間、小遣いでも稼ごうと言う事で森へ行ったが、もう少し稼ごうかと思った頃に赤熊に襲われたそうだ。

当然擦り付け行為をギルドに咎められ罰金を支払うことになり、財政的に厳しいことなども聞いた。

また、冒険者にとってキャラバンは客ではなく、護衛として参加するのが常識で客で参加するものは腰抜けれと言われると言う事も聞いた。

流星の遺産のりーたーに向けられた視線はそういう事かと納得していると


「赤熊を狩れる人が客なんて・・・」


と月の護符のメンバーには呆れられたがもう今更やっぱり護衛の方にと言うわけにもいかないだろう。


「みなさんそろそろ出発しましょうか。」


この一言で馬車は隊列を組み、前後に1PTつく形で門を出る。

この世界で初めての旅と言う事で、年甲斐もなく(体は若返っているが)ワクワクしてしまう。

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