第0話
前作が設定甘すぎて、続けるか書き直すか悩んでいるので新連載します。
地球の日本という国のある場所に一人の青年がいた。見た目は黒目黒髪、黒縁の眼鏡をかけ、身長は165㎝くらい、年齢は成人を迎えたかどうかという程度。顔は良くもなく悪くもない、THE・平凡という感じだ。
しかし彼を知る者のほとんどの人が「変人」又は「コレクター」と認識している。彼は珍しいものを集めるのが昔から好きだった。
幼い頃は珍しい形をした石、ピカピカの泥団子、四つ葉のクローバーや蝉の脱け殻なんていう、可愛らしい物だった。大きくなっても、期間限定の商品は見かけたら必ず買い、彼の部屋は物で溢れていった。
彼の家は結構裕福で、彼の両親もしばらくは見守っていたが、さすがに増え続ける物に眉をひそめるようになり、注意をした。その時から物は増えなくなり、両親は安心していたが、大学に進学する際、彼は一人暮らしをすると突然切り出した。資金は数年前から株をやって大学生活の間は払えるくらいあるといい、大学までの距離も家から少し遠いということもあり、両親は了承した。
――――彼の両親は知らなかった。彼が株で儲けた金額が大学生活どころか、贅沢でもしない限り数十年は何もせずに暮らせるほどあることを。彼の収集癖は「ケータイゲーム」という形で続いていたことを。今までですら、両親の目を気にして収集を我慢していたものが数多くあったことを
結果・・・・彼の収集癖から自重が無くなった。
ゲームでレアアイテムを集めるのも継続し、現実では今まで我慢していた物、「曰く付き」の人形や道具を集め始めた。彼の住んでいる場所も、両親には内緒で曰く付きの場所を選んでいた。
彼は別にオカルト好きではない。ただ、「珍しい」から集めているだけだ。実害が無いから問題ない、と考えている。
否、実際には人形の髪が伸びていたり、夜に誰もいない部屋で話し声や足音がするのだが、彼は気にしないくらい図太い上、彼に直接危害を加えることを出来なかったのだ
そしてある日の昼、休日なので集めたアイテムの手入れをしていた。彼は集めた物は呪われた品だろうと丁寧に手入れをしている。最早天井近くまで棚に並べられているので1日では終わらないが、並べられた物たちは見れば大切にされているのが一目で判る。
しかし天井に届くほどの量があれば、少し大きな衝撃で崩れてしまう。そう、例えば地震だ。
その日、一人の大学生が地震で崩れてきた棚に潰され死亡した。彼の部屋は棚が多かったが、中にはあまり物が入っていなかったそうだ。
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