第9話 : 南の狼は人を喰らう。
2日更新出来なくてすみませぇん!昨日傷物語の熱血編と君の名はをみにいってたので帰ってきてねてしまいましたぁ。第9話よろしくおねがいしまぁす!
はぁ!はぁ!はぁ!はぁあっ!夏琳ちゃんが…………!危ない!!暗くなった校舎内を俺は夏琳ちゃんを探して全力で走っていた。
遡ること4時間前。
しかし授業中に隣にいる夏琳ちゃんの顔を拝めるなんて……!この上なく………幸せだ!!俺は新学期ってのも悪くいどころか最高だと思っていた。この時間がいつまでも続けばいいな…と思った。
チャイムがなり今日最後の授業が終わった。皆スマホをいじったり、友達と喋ったり好きなことをしていた。
「直士君、今日この後暇?」
唐突にぼーっとしていた俺に夏琳ちゃんが話しかけてきた。
「えっ?!」
:「だーかーら!この後暇?( 笑 )」
うぅ。今日はこのまま残って気になる噂を確かめに行こうとしていたんだが……。くっ!なぜ?!今なんだ!くそ!くそ!くそ!
「えっと…この後少し学校に残って…用事をすませようというか…その…ごめん!……何か用だった??」
心の中で俺は半泣きだった…。
:「んー。話したいこととかがあってさ。なんなら用事すむまで待っててあげよっか?」
話したいことって何だろう?!心臓がめちゃくちゃ脈うってる。待ってて貰おうか…?いや、夜は何かと危ないし帰ってもらうか?!どうする?!俺の心は既に号泣していた…泣。
「ありがとう。でも、俺多分夜までかかっちゃうと思うから今日は帰ってもらってもいい?本当にごめんね!話聞けなくて!」
はぁ…。でも霊絡みのことにもしものことがあった場合、夏琳ちゃんを巻き込まないようにしたいし、夜の学校はとても危険だ。
:「分かった…!じゃー明日話すね!」
彼女はそう言って鞄を持って教室を出て行った。はぁ……。まぁ明日話してくれるって言うのなら我慢しよう。
さてと、今回の俺の仕事は学校の校門前にある小さな森の中にある祠の近くに足首だけが空中を歩いている、というもので実際目撃した生徒がかなり多く、何人かは後ろから追いかけられたなんてこともあるらしい。その足首によって何か被害をうける人は、追いかけられることは別として一人もいなかったらしい。問題はその足首の霊が悪意があるかどうか、呪いかどうかを調べなければ。
「ここか…にしても暗いな…。」
俺は校門前の祠のある小さな森の前に立った。すると森の奥に見える祠から光がと言うより青白い何かが出ている…。視力はあまりいいほうではないがじっくり見ることでそれが何か分かった。祠からでていた青白いものの正体は指だった。足の親指が祠から出ている………。さてどうしたものか。
とりあえず祠から出ている親指が動かないので祠に近づいてみる事にした。近づこうとした瞬間物凄い勢いで祠から足首二つが出てきて俺の目の前に走ってきて気がついた時には俺の目と鼻の先に立っていた。
「えっと…。あなたはここで何をしているんですか…?」
:「…………………」
俺の前で足首が良く分からないステップを踏み始める。ジェスチャーのつもりだろつか?
「んと。あなたに悪意はあるんですか…?」
:「…………………」
会話できねぇ( 笑 )初めてのケースだ。しかし悪意があるかどうかの質問には足首は二つ同時に左右に揺れた。きっと悪意はないということだろう。はいかいいえの質問なら出来るということか。
「ここであなたを見た生徒があなたに追いかけられたと言っていたんですが本当に追いかけ回したんですか?」
実際の被害がこれだから一応聞いておくことにした。
「………………」
左右左右。
ということはこの人が追いかけたわけではないのか。では追いかられたと言っていた一部の生徒は1人で逃げてただけなのでは?そんなことを思っていた。
ドスっ!いてっ。
軽く腹を足で蹴られ急になんだと思ったら足首は一つの方向をつつくように足で指さしている。
「そこには何かがあるんですか?」
:「………………」
上下上下。
そうか。とりたえずこの足首のいうことを聞いてその方向に行ってみるとするか。
俺は靴をはきかえ足首と後者内に入る。
「どっちですか?」
:「……………… 」
左左。
一体どこに向かおうとしているのか。
っとその時突然足首が走り出した。階段を上り1年の校舎の廊下を走っている。物凄い速さだが俺も必死についていく。すると足首は1年の女子トイレに入った。女子トイレ…か。少し心躍るのと背筋が少し寒くなる感覚を覚えた。
??「きゃぁーぁぁーー!!!!」
?!!女子トイレからだ!まさか足首が?!俺急いで女子トイレまで走り扉を勢いよく開けると口の周りの皮膚がなく歯茎がむき出しになった顔中を血だらけにした女の子が足首を踏みつけ、夏琳ちゃん?!なぜここに?!分からないが夏琳ちゃんが女の子に腕を掴まれていた。小さな見た目とは裏腹に物凄い力で夏琳ちゃんの腕を掴んでいるようで夏琳ちゃんうでは指先にかけ血が溜まり真っ赤になっていた。
夏琳「直士君……た、た、た、助けて!助けてぇ!」女の子は夏琳ちゃんのことをぐっと掴んで離さない…。人前だがやむを得ない。呪を使う…か…。
パリンっ!そうこうしているうちに、女の子は夏琳ちゃんを掴んだまま窓を割って反対側の後者に走っていってしまった。女子トイレには俺と足首だけが残された。
そして現在。俺は全力で校舎内を走り足首と手分けして夏琳ちゃんを探していた。足首は何故だか分からないが協力してくれた。どこだ?!……どこだ!……夏琳ちゃん!!
夏琳「……ね、ねぇ…私をどこへ…連れてくの…?私をどうする…つもり?」
直士君どうか早く助けに来て!私怖い!この子幽霊なのかな?腕痛い…!直士君ならきっと助けに来てくれ…る!入学式の日も私を…助けてくれたんだから…。
??「…喰い殺す…」
えっ………!この子…なに…を
!?!!!??!な、なに?!これ……。私の腕が食べられ…たの?!腕の皮膚がえぐりとられ鮮やかな血がしっとりと皮膚を伝うように溢れてくる。
夏琳「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぉぁあ!!!!!!!痛い!痛いよぉ!痛い!!あっ!あっ!ひひぃ!ひっぎゃぁ!!」この子!私の腕をの肉を本当に食べた?!なんなの?!痛いよぉ…!熱いよぉ!誰か…助けて…!目からどうしようもなく涙が溢れ出す…。
??「…みんな嫌いだ…みんな嫌そうな目で俺を見る……嫌いだ…。」
???な、なにがこの子をこんなにさせてるの?
痛っっっ!出血している腕を必死におさえながら彼女に聞いた。
夏琳「…っ…あなたには何があったの?…何があなたをそこまでさせるの?!…」この子のことは心から怖いと思う…!でも何か…苦しんでる!
??「…お前に何がわかる?!…俺は母ちゃんを目の前で殺された!…お前に俺の何がわかる?!!…狼に育てられたからと!…みんなから見られるあの目を!……無様に殺された俺のことを…!お前に何が!お前に!何が!わかるっていうんだ?!!…」
夏琳「……わからないよ…っ…私は普通に人間に育てられたんだから……。でもね、あなたのこと少しは……わかるよ。私もね……お父さん…殺されちゃったんだ……っ!死ぬほど憎いって!殺した人のこととか何もかもが憎い!って何もかもが分からなくなったの…。けど、いくら憎んだって……お父さんは帰ってこない……!辛い…よね?」
私は視界が何も見えなくなるくらい涙を流していた。いつの間にか目の前にたってた女の子もしたにうつむいて小さく震えながら涙を流していた。
私は静かに彼女を抱き寄せる。
夏琳「…辛かったんだよね?…痛かったんだよね?…っ…。」
??「うっ、うっ、うわぁぇぇぇん!ヒックヒック!…母ちゃんに…会いたいよぉ…!」
?!!?女の子の体が私の手の中で薄い光を出しながら少しずつ消え始める。
夏琳「大丈夫!…いたっ!…きっと!…お母さんに…会えるよ!」
??「ほ、ほんとぉ?うっ、ほんとに会えるかな!」
根拠はない。でもこの子ならきっと会える。そんな気がした。
夏琳「うん…!きっと…会えるよ!」
??「お姉ちゃん…!ヒックうぅ。ありがとう!俺なんだか母ちゃんに会える気がするよ!」
女の子は静かに涙をふいて笑った。
??「俺……南っていうんだ。俺のこと、お姉ちゃんは覚えててよ!」
夏琳「うん…!南ちゃん!」
彼女は最後にニコッと笑って私の手の中で消えた。私の涙はいつの間にか止まっていた。
あ、あれは…!!夏琳ちゃんだ!!!はぁはぁ!!
「夏琳ちゃんーー!!!!」
腕を怪我している!!あの女の子はどこへ行った?!近くにいるなら早く見つけなければ!
夏琳「おーーい!なーおとくーーん!」
俺は急いで彼女に駆け寄る。足首も遅れて来た。
「だ、だ、大丈夫じゃないよね!?す、すぐに病院に?!!」
やばい結構出血してる!早くなんとかしないと!
俺の横で足首も焦って変な動きをしている。
夏琳「もー直士君あせりすぎ( 笑 )あっさっきの子はもう、成仏?なのかな笑って消えてったよ!なんだか私も気分いい( 笑 )」
なっ!!!!成仏したのか?!気分いいって!夏琳ちゃんまじか!
「てか、今更だけど俺と話した後夏琳ちゃん帰ったんじゃないの??」
本当にさっきはなぜトイレに?
夏琳「実は私、夏休み1日だけ補習あったんだけど忘れててさっきまで先生のところで勉強してたんだよ( 笑 )」
そ、そうなのか…。なにはともあれ夏琳ちゃんが無事ではないが無事でよかった……!
「そういえば足首、なんで女子トイレに霊がいるって分かったんだ?」なんかもう名前が足首でいいんじゃないかという気がしていた。
足首「………………。」
右右左下斜めってそうかこの質問は答えにくいか。
「あの女の子とお前はなにか関係があったのか?」最初敬語を使っていたのに夏琳ちゃんが怪我をして俺もそれどころではなかった。
足首「………………。」
上下上下!そうか。
夏琳「てゆーかさっ、やっぱりその足首さんもさっきの子もやっぱり幽霊なんだよね?この傷が何よりもその証だし、そもそも直士君はなんで全然驚かないの?私今も少し…うんうん、かなり怖いんだ…。」
うっ、ここはどう説明したらいいのか……。
膳「お取り込み中のとこ悪いんだけど( 笑 )君!地獄の使者にならないかい♪」
なっ!!!またどこからともなく膳さんが現れて夏琳ちゃんにそう言った。
最近腰痛いです。