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天(国)地(獄)逆転物語  作者: 銀狐
3/16

第3話 : これがリアル

今回は2話とは比較的にセリフが多い回になっていて読みやすくなった反面あっさりしすぎてるきがするのですが3話でぇす。これからどんどん内容も面白くなると思うのでぇ楽しみにしてくださぁい。

なんだなんだなんだなんだなんなんだよ?!!

使者にならないか?ってなんだ?!そもそも地獄って?!いやおかしくなっちまったのか?!そもそもこの状況みて顔色一つ変えずにそのわけわからん質問はおかしいだろ! 俺は右足がとれてんだぞ?!早く病院でもどこでもいいから連れてってくれよ!


「おっーと。悪い悪い( 笑 )、その右足ー…。大丈夫?」


大丈夫なわけがねぇだろ!この男は何を考えてる!…いや何も考えてねぇのか?それすら良く分からない。だめだ…血が…たりてねぇ…やば…




「やーっと目覚めたかー!いやー君なかなか起きないから死んじゃたかな~って思いかけてた所だったんだよ~( 笑 )」


良く分からないけど助かったっぽい。生暖かい道路から額を起こす。………ん?!


「はっはー!驚いたかい?そいつぁ僕がくっつけといてやったんだぁ。感謝してね?( 笑 )」


この男の喋り方にはいちいち腹が立つという考えを巡らせる暇がないほどに俺は驚いていた。右足がついている。いやくっついている?なんにせよとれたはずの右足が元通りになっていたのだ。


「今の状況がまったくよく分かりませんがとりあえずお礼を言っておきます。ありがとうございます。」


:「いやいや!礼にはおよばないよ!……それでぇさっきの答えはどうかな?」


「はい?」


:「いやだから!地獄の使者にならないか?って話しさ( 笑 )」


どうやって右足の痛みも消え元通りにできたのかは後で聞くとしてこの男は一応命の恩人ってことになるのか?せめてこの良く分からない話だけでも聞いておくとしよう。


「地獄の使者ってなんですか?そもそもなんで俺なんですか?地獄って聞く限りあまりかかわりたくない感じがしますし、そもそも俺の右足を奪ったのはやっぱり幽霊だったんですか?使者になるとしていったい何をするんですか?」


「おいおい。いきなりたくさんの質問攻めは流石の僕でも困るなぁ~( 笑 )」


話をあわせてやったのにいちいちかんに触るやつだ。だが仮にも恩人って枠組みに入っているのだから仕方が無いのか?


「分かりました。では一つ目の質問です。地獄の使者とはなんですか?」

これならどうだ?


:「そうだね。地獄の使者って言うのは僕みたいなのを地獄の使者と言うんだよ。」


訳がわからない。この男は地獄の使者なのか?


「…では、二つ目の質問です。地獄の使者とは何をするんですか?」

どうだ?


:「地獄の使者ってのはこの世に生き場をなくした霊達を無事成仏させてあげる、いわば案内役みたいなものだよ( 笑 )」


一つ目の質問でそれを答えてくれよ…!


「じゃ、……じゃあ地獄…ってどんなところなんですか?」…ゴクリ 思わずつばを飲み込んだ。


:「地獄ってのは、極楽浄土みたいなもんで成仏した霊達や死んだ人の魂なんかが安全安心で暮らせる言わば理想のユートピア!ってところかな~。」


本当なのか?霊に襲われ右足を奪われそんなさなか霊を成仏させおまけに変な扉から現れたわけのわからん地獄の使者に右足を戻されたらこれを現実(リアル)と認めざるをえないのかもしれない。


「地獄って生きている間に悪行をはたらいた人達が罰をうけるみたいな感じの場所じゃないんですか?」これは一番気になっていた。


:「チッチッチー( 笑 )確かに地界(ちかい)ではそんな風に認識されているかもしれないが実際まったくそんな事はないのさ。地獄ってのはまさに'天国'…っと失言しちまったなぁ。まぁ、なんつーか霊達にとっての理想郷みたいなもんだ( 笑 )」


正直驚きだ。俺は小さい頃から地獄には行きたくないと思っていた。おばあちゃんが亡くなる時も「きっ…と天国から…見守っているわ。」と言われたものだから、にわかに地獄が理想郷だとは信じがたい。…ここでまた気になるのは天国とはどういった場所なのか…


「………てんごっ」

:「黙れ!」


…??

:「っと声を荒らげて悪かったなぁ( 苦笑 )そいつぁ口にしない方がいい。…まぁいずれ話すがぁ~今は…やめておこう。」


どういうことだろう。いずれ話される時が来るのかと思うとなんだか分からないが少し怖い。だがある心理学者が言っていた。人間は好奇心には勝てないという、ホラー映画で一人で暗闇に行ってしまうのもそのせいだという。恐怖心さえかなわないと。だがまあ俺の場合はいずれ話されるのだと言うのならばその時が来るまで待つとしよう。


「地獄の使者になればさっきみたいな霊をたくさん相手にするってことですよね。もし貴方の言うことが本当なら…………………………なりたくありません。」


当たり前だ。あんなに痛く苦しい思いなど二度としたくない。…


:「んーそっかぁ~…でもなぁーこのご時世。使者少ないからなぁ~( 笑 )まじで人で足りないしなぁ~誰かやってくれないものかな~( 笑 )…足。戻してあげたのになぁ~。」


んーーー。いい性格してるぜまったく。恩人…かまぁなにはともあれ見た目ほど悪い奴ではなさそうだ。ひとまずその使者ってなるのにはとても嫌な気持ちもあるがしょうがない。


「分かりました。なりますよ!やりますよ!」


:「え?!ほんと?!なってくれるの?いやでも危険だよ~?大丈夫?( 笑 )」


このやろぉ(怒)


:「まぁなってくれるっていうなら話は早い( 笑 )そう言えば自己紹介がまだだったね!僕の名前は羽敷(はじき) (ぜん)。よろしくねっ♪」


ぜんという男は右手をニヤニヤしながら差し出してきた。


「俺は津鵡人。津鵡人 直士です。宜しくお願いします。」


握った奴の手は驚くほど冷たかった。

コーラは飲めません。

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