第15話 : 暗闇に潜む災厄
更新遅れて申し訳ありませぇん。今回は割と内容濃いめに書いたつもりです。よろしくおねがいしまぁす。
今日も放課後は、夏琳ちゃんと足首と除霊活動だ。最近は俺達の働きもあり、校舎内の霊は少なくなってきていた。なので、今回は学校近くにある今は使われていない旧柏木トンネルに呪縛霊が出るという噂を聞きそこに行くことになったのだ。実は足首と、と言ったが午前中に下見に行った足首が放課後まで帰ってこなかったのだ。何か嫌な予感がする。
夏琳ちゃんと俺で校門を後にしてトンネルに向けて歩き出す。
夏琳「足首ちゃん…何かあったのかな?」
「何か起きる前に急ごう…!」
夕焼けが俺達の影を不気味に道路に照らしだしトンネルに向けて早足で歩いていく。
夏琳「つ、着いたね…。まだ夏なのに…少し寒いくらいだね…」
と、その時だった。
足首「!!!!!!!!!!!!!!!」
足首がトンネルの奥から物凄い速度で走ってきて俺の体にくっついた。洋服の上からでも伝わるほど足首の体が震えていた……!一体何があったんだ?!南ちゃんの時は自分から飛び込みに行った足首が震えているなんて…。
「お、落ち着け足首!!」
ブルブルブルブルブルブル!!
足首「!!!!!!!!!!!!!」
と、とにかくこのトンネルの奥に足首の恐れる何かがいる…。
夏琳「な、直士君…い、行こう…!」
俺は夏琳ちゃんとともに暗いトンネルの中をゆっくり一歩一歩進む。少し遅れて俺の影に隠れながら足首もついてくる。懐中電灯を持ってくるべきだった。数m進んだだけで完全にトンネルの中の暗闇に全てを奪われた。
夏琳「直士君…スマホのライトで照らすよ…………………っきゃきゃぁぉぁぁぁぁぁぉぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!」
夏琳ちゃんの悲鳴に俺と足首は驚き暗がりの中に照らされた所を見ると、そこにはバラバラに切り裂かれた死体が……あった。いや…!死体じゃない!これは人の体だが生きている人間の体じゃない!こ、これは霊のか、体……!!
「うっ…!だ、誰がこんなことを…!」
夏琳「うっ、ヴうえぇえええおえぇえぇう!」
あまりにもショックだったのだろう。夏琳ちゃんがその場で吐いている。あまりこういう所は見られたくないんだろうが見てられなくて背中をさする。
「夏琳ちゃん!だ、大丈夫?!」
もう一度よく霊の死体を見る…。霊は一度死んだ人の魂だから死ぬなんて概念は無いと思われがちだが、俺達の呪などを使えば殺すことは可能だ。だが俺達はあくまで呪いを取り除くために呪を使っているわけで決して殺すためのものでわない。使者のルールで霊を殺すことは禁じられている。なのに…。一体誰がこんなことを……。
まずは、霊の…女性だから彼女と呼ぼう。まずは、彼女の首が落ちている…。目は2つとも無く舌は根元から切られ至る所から体液と血が混ざったモノが出ている…。手足は全てバラバラに散らばり、腹は何度も切り刻まれた後があり、腸が汚く地面にぶちまけられている……。回りは良くない空気のせいか虫たちがたくさんたかっている…。と、とても見れたものではない。俺でさえ冷や汗をかき、吐き気が喉の奥の奥の方からむずむずと沸き上がってくる。
夏琳「ご、ごめんっ直士君…もう大丈夫。」
足首「……………!!!!!!」
??「……いやぁ待ったよ…。お初にお目にかかる…。いやぁ?君の方は、前にコンビニで…会ったなぁ…。」
男はそう言った。
「あ、あなたは?!」
始業式の日にコンビニでみた!全身黒ずくめの男だ…!!な、何者だこいつ…!
??「…君達を待ってるあいだにこの世をさ迷ってる可哀想な霊に会ってね…。成仏させてあげたんだよぉ…。」
なっ!!!!!何を言ってんだこいつは!
「じょ、成仏だと?!こ、これのどこが成仏なんだよ!!」
こいつは危ない!理由はないがあの時にも感じた。直感でこいつとはかかわりたくない!
??「……成仏以外の何に見えるんだよぉ?………そうだそうだ…申し遅れた…俺は殻下、殻下 災というものだぁ。…君の後ろにいる足首の霊も成仏させてやろうと思ったんだがぁ……こいつを成仏させてる時に逃げられてなぁ…」
夏琳「何言ってるかよく分かりませんけど…!あなたのやってることは……霊を成仏させることじゃ…ありません!!」
俺より先に夏琳ちゃんが口を開いた。
災「………なぜ?」
夏琳「な、なぜっ!こんなこと殺しと一緒じゃない!こんなことして霊達はどうなるのよ!」
こんな大男に対して一歩も引かない夏琳ちゃんは本当にすごい…。
災「成仏!…とはそれすなわち霊を無に返すことを意味する……。それ以外の何が成仏だっていうんだぁ……。地獄の連中は訳のわからんことを言う……。」
地獄の連中!今確かにこいつはそう言った…!
「あ、あんた……天国の………人間…か…!」
災「いかにも…。俺は天国の使者………殻下 災……使者の仕事として霊を成仏させている。」
台風最近流行ってるよね。