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77_少数派の矜恃。

自分が少数派に所属している、ということを、誇ったり、心の拠り所にしている個人とか、結構見受けられるように思うのです、という現象を端から見ていくことが、今日のテーマというほどは大げさではないですが、お話のとっかかりにしていこうかな?と思うゴブリンです。

 人とは違うんですよ、私の個性はここなんですよ、と、独自性を出そうとして、あえてマイナな趣味に没頭するスタイルとかはありそうですね、本当にそれが好きかどうか?は特に関係なくて、みんなの中で、無視できないような立ち位置を作ってみたいとか、注目されたい、という感じなのでしょうか?完全に誰にも理解できないくらい希少な趣味ではなくて、まあ、100人に1人くらいは知っていて、ちょっとくらいはやったことがある、くらいの線を狙っていくみたいな、そのような戦略を行っている、のでしょうかね?

 別にそれはそれで、社会的にいい位置で生き残るとか、ストレスなく生きるためには、いいことだと思いますし、他人に迷惑をかけないなら、微笑ましいとか思う部類だとは思います。


 そのマイナな趣味が好きで好きでたまらなくて、ただ注目されるだけで手を出しているような、半端者は嫌いです、とか思っている人もまたいるのでしょうね?なんというか、同行の士が邪魔になるタイプでしょうか?ライバルが少ない方が、利益が大きくなる、ような考えなのでしょうね、これは以前にも話題に出したような覚えがありますが、趣味の対象、そのリソースが少なければ、その趣味を持っている人が少ない方が、自分の満足できる可能性が高くなる、という理屈でしょうかね?


 例えば、希少な物品を収集するような趣味なら、明らかに、対抗するような人が少ない方が有利ですから。世間一般では価値がないような、でも数はあまり見かけないようなものを、収集していたのに、いつの間にか、同じような価値観の人が増えて、その対象を手に入れるコストが高くなってしまったとか?そんな目にあった趣味人は結構多いような気がします。


 個性とか、性質とかが、少数派の方々もいますね。あまり公にはしたくないような、変わった嗜好を持っているのだけれども、できるだけ秘密にしておいて、周囲に迷惑をかけないようにひっそりと楽しみたいとか、そのようなものを、趣味にしている方も、一定数いるのでしょうね。一般的には不道徳とか、倫理的にちょっと?というような、不快感が感じられるような、カテゴリのものは結構あるような気がします、宗教とかもその部類かもしれませんね。

 違う文化圏の方々には理解しづらいけれども、その限られた集団内では尊いものである、とかの事例は、ちょっと思いつくだけでも結構な量になりますし、宗教に限らず、受け入れ難いとか、私には何がいいのかちょっとわからない、とかいうような物は、多い、のではないかな?と想像するわけです。


 本人がそれが好きなことを納得していたり、少数派であることにプライドとか一定の自己を肯定するような感情を持っているなら、実はそれほど問題ではないと思うのです。問題として出てくるのは、自分が少数派であって、その趣味とか嗜好とかが、表沙汰になることに対して、恐怖感とかそれに準じるようなストレスと感じているパターンだ、と想像するのです。


 変だな、とか、変だよね、これ、と自分で悶々と考え続けてしまって、理性とか、衝動を抑えるための抑制する思考とかに、本人のリソースを大きく割いてしまって、それ以外のことがし辛くなってしまうとか、何をしているんだろう、私とか、全く進んでいないような気がして、それがまた焦りを読んで、それを鎮めるために、またリソースを注ぎ込んで、とか、ちょっとループしてくような、そのような環境に追い込まれていく、のは、ちょっと端で見ているだけだとしても、気の毒というか、やきもきする感じです。


 すっぱりと割り切って、少数派であることは際立った他にない自分の個性で、武器にできる、とか開き直ってほしいのです。しかし、そういう風に最初から思うような、方々は苦労しないのだろうなと、やはり、もやもやと、想像するしかないのです。


「彼の爪を手に入れました、気がつかれないようにこっそりと切って」

「ええと、さすがにそれを誇られると、犯罪を助長する気がします」


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