表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
37/2606

37_森の中で木が倒れる。

 深い森の中で、誰にも気がつかれないで倒れた木は果たして存在するのでしょうか?という疑問が昔あったそうです。結論は知らないのですが、観測されて初めてそれがそこにあると確定されるのではないでしょうか?という意見には、昔から釈然としない方々が多いようでして、そもそも何が観測するかが明確ではないわけですから、別に人間が観測する必要は無いのでは無いのでしょう?妖精やら悪魔やら神様でもよろしいんじゃ無いでしょうか?

 まあその実在は横に置いておいての論議になるわけですけれども。


 誰にも読まれることの無い、お話やら意見やらも、また、このお話の流れだと、存在が危ぶまれるわけですが、そこのところはどうお考えなんでしょうかね、世間の方々は。全く他人に読むことができない場所に、ひっそりと文章を書いて、自分の意見を書いておくという心境は、何かを秘密にしているという、ちょっと仄暗い楽しみを、書き手に与えてくれるのかもしれません。


 こう、味方を変えると、若き日の恥ずかしい発想やら、思索やら、詩作やらを書き留めた、ノートとかがそれにあたるのでしょうか?もしくは、僕の考えた最強の何とか、とか、キャラクターの設定とか?趣味の世界では、能力値とかを設定した、ゲームのオリジナルキャラクターなんかもそうかもしれませんね。


 他人に見せることを前提としていないので、好き勝手に自由気ままに書くことができる上に、いろいろなところからアイデアとか、台詞とか、設定とかを取り込むことができるので、考えてみると、これこそ純粋な創作と言えなくもないのかもしれませんね、何者にも捉えられずに自由で、その上で満足を自分に与えてくれるという。


 あくまでも、第三者が見ないという前提ですので、普段表明したらまずいだろう、というような内容も自由に表現できるというのも面白みの一つなのでしょうかね?

 逆にそれが誰かにまかり間違って見られてしまうと、これはもう、見られた方は悶絶するしかないような気がしますが。その見られるかもしれないというリスクを冒してまで、形にするのは、やはり想像するだけでは忘れてしまうから、そうなるのがもったいないと、書いたり、描いたりしておくと、その時のイメージがはっきりとするので良いというメリットがあるからでしょうかね?


 もしくは、表現することによって、見えてくるものが、こう心を浮き立たせているのかもしれません。歴史として残るという、喜びもあるかもしれませんね。


 もっとも、だいたいにおいてそれらの記録は黒歴史とか自分で称することになるのでしょうが、こと、クリエイターとか呼ばれる人々はそれらを、どうしているのでしょうかね?やはり、大切にしまっておいて、自分の原点を見返すためにたまに取り出して眺めたりしているのでしょうか?それとも、そんなものはなかったと、忘れたふりをして、でも、捨てるには忍びなくて、どこか簡単には出てこないようなところに仕舞ってしまうのでしょうかね?

 きっと、人ぞれぞれなんでしょうね。


 没後数十年してからとか、数百年してからとか、文豪やら画家やらが作成した、プライベートな作品、もしくは、日常の延長でかいた落書きやら、手紙やらが見つかったとか、たまにニュースになったりするようですが、本人からしてみれば、そんな恥ずかしいもの見つけないでくださいとか、未熟なものをさらさないでください、とか、言いたいじゃないかな?という意見は結構良く耳にしますが、同時に、もう本人が生きていないのですから、どうしようもないじゃないですか?というお話の展開から、見られてまずい記録は残さないようにしないとね、という共感を呼ぶ意見の展開までが、まあ、一セットなんでしょうね、と、ゴブリンは思います。


 はるか未来において、世に出なかったコンテンツを再生するようなシステムが構築されていたら、それはそれで、面白そうだとは思いますが、どうなんでしょうかね?


「そこで、こう昔の日記を見つけてしまって、読むべきか読まざるべきかと」

「そこまで迷うような内容なのですか?”ご主人様”」

 ちょっと興味が湧きます。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ