表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
26/2606

26_相争う普通の世界。

 生存本能というものが、人間にはあるようですね。人間に限らず、生きているものには、生き残ろうという意思やらシステムやらが組み込まれているようです。逆に考えると、生き残っているので、そういうシステムが構築されているであろうと、予想できる、わけですね。


 個々の生物が、その生を謳歌するために、危険やら、不都合やらを避けるために行動していくように観察されることがあります。

 その種族全体が生き残るために、それに属する個体、その一部が不利益を被るような機構が構築されて居るように観察されることもあります。

 この二つは相反して居るようにも見えますね。その個体が生き残る条件と、その個体が属する種族全体が連綿と続いくそれと、若干ズレが見られるということはそれほど珍しくはないですね。全体が生き残るために個が犠牲になるとかよく自然の中では見られそうです。

 または、それぞれの個が次代を生み出すまでに成長する数を確保するために、数多くの仔を生み出すという事象も、全体を生かすために弱いままでも個を多く生み出す行為をする、犠牲を強いるシステムと言えるかもしれませんね。


 その種族そのものを、ひとくくりの生き物として見る考えかたもありますね。集団でいるそれが生み出す何か、それに価値を見出したり、そうでなかったりしたり、ちょっと曖昧な感覚で、何かを生産できる団体を生き物として把握するような、そんな捉え方ですね。これも結構メジャな思考だと思われます。

 一定数の個体を確保しておけば、それに属する個々の犠牲を許容する、というか、意識的にそれを行っているかどうかは別として、結果としてそうなっている生き物、という発想ですね。

 だからといって、積極的に個々の生命を犠牲にしていくべきである、というような思想になると、これはどうでしょうね?過激という意味でも問題ですが、どれだけの犠牲が必要であるのか?とか、その犠牲者はどう選ばれるのか?と考え出すと、総体的な知性の統一を見ない群体では、システムとしては問題が多いような気がします。


 前提として、個々の生物が、各々自身の生を必ず優先するとすると、犠牲を強いるのは、自身以外の何かからの干渉と、いうことになりますね。生命体の個体ごとに、生き残るため、行動を判断するシステムを分散しておいている、そのような個の集団としての、不完全な群体に見える種族というものは、その意識のすり合わせに、致命的な時間的損失を生み出しかねない、などど、ちょっと不穏当な発言が頭のよぎったりするわけです。


 対処する方法としては、正しく種族として存続するために、危機を回避することのできる行動を判断できる知性と、その判断に基づく行動をとることのできる集団をあらかじめ周知徹底して存続させておくことですかね?

 周知することは、別に前提条件で必要なものではないですが、これを秘密裏にしておくと、いざというときに動きが取れない可能性が高いような気がします。それを覆すほどの実力を持つ組織であれば良いのかもしれませんが。


 その、種族全体に、生き死にを左右できるほどの強権を持つ強大な組織で、秘密裏に存在する、そんなものを想像すると、なんだか、”悪”の秘密結社が該当するような気がして、少し愉快ですね。


 世界の危機を回避するために、効率よく様々な”リソース”を確保するために、種族の構成員を強制的に間引く組織ですか、本当に存在するならなんともワクワクするような、ロマンあふれる存在ではないでしょうか?好悪が結構分かれそうですけれども。

 お話やら、机上の空論では、結構存在するような設定ではありますね。

 そして、個々の幸せを願う”正義”の味方が登場するところまでセットですかね?

 そういう世界はやはり”普通”なんじゃないでしょうかね?とか思う気がします。


「お腹が空いた気がします」

「趣味に没頭しすぎです。生存本能が無いんですか”ご主人様”」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ