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Reincarnation*神殺しがやり直す二度目の人生  作者: コルころ
restart of Vampire アイラ編
6/14

デート時々スプラッター

二人のデートが始まって7分、最寄駅に到着していた。

早速改札口を通ろうとするが

ビー

『なんでだろう、進路を塞いでくる。』

『さっき渡した黒いのそこに入れるんだよ、おい奥のじゃない、手前のだって』

早速問題発生、アイラは極度の機械音痴だった。実際吸血鬼がパソコンやテレビを見ているというイメージはわかない、アイラもまたしかりである。

『あの扉、私が通るときだけ閉まるから狙われてるのかと思った、というか壊してやろうかと思った』

大事故一歩手前、九十九はこの先を心配するように溜息をついた。

何はともあれ電車に乗車、したのはツクモだけだった。

『…何してんだ?』

一向に乗ってこない相方、乗り方がわからないというわけでもなさそうなので乗れよと声をかける。

『これ、落ちない?』

とても震える声と足で聞いてきた。

『落ちねぇよ‼︎というかビビりすぎだろ⁉︎』

吸血鬼が電車とホームの間から落ちることを怖がっているという図はなんとも不思議であった。

そこから約30分電車に揺られ、大手デパートの最寄駅につき下車、デパートに向かうがここでデジャヴ

『…またか』

改札に引っかかるアイラがいた。しびれを切らしたのか手を振りかざし赤黒い色をしたオーラを放とうとする。

『待て待て待て待て』

全力で止めに入る九十九、さっきと同じような説明をし改札から連れ出す。

改札を睨むアイラを引っ張り目標のデパートへ。

『ひ、広い』

田舎者か、と突っ込みたくなるが九十九はあえて苦笑いで流した。

『あんま離れんなよ、迷子になるとって、え?』

しかし隣には誰もおらず、その代わりにソフトクリーム屋の前に金髪で目立つ其奴を発見する。いう前からいなくなるという行動をするアイラに対し溜息しかなかった。

『おい、いきなり消えるな』

『いたっ』

こちんと頭にグーを当てる。

でもなおアイスクリームを見続けるアイラに対し九十九はもしやと声をかけた。

『食べたいのか?』

コクコクと頷き肯定してくる。店員さんにノーマルなソフトクリーム、バニラとチョコの二つを注文

『どっちがいい?』

二つを前に出し問う九十九、それにアイラはピット指差し白いバニラを手に取った。

『あむ』

大きめに口を開けてアイスを食べる様子に少し九十九は愛らしいと感じていた。今の見た目は大人であっても通常時は少女、見た目は大人、頭脳は子供といった感じだろう。

(吸血鬼って平均寿命何歳なんだろ?)

見た目は子供だとしても年齢はおおよそ300とかいっているのだろうかと想像を膨らませた。

そして膨らませている間に九十九の手にあったチョコソフトクリームの上半分くらいが消えており、アイラの口元を見るとチョコソフトクリームを食べたという証拠がべったりとくっついていた。

『食ったな』

『美味しかった』

『この野郎』

ゴツンと強めにグーを当てる。

『う〜、いたぁ』

その後にアイスを食べ始める。

『これも美味しいけど、ツクモのも美味しい。二つくっつけたら最強』

それはそれであるけどなと思いつつもアイスを完食、そして気づく

(これ関節キスなんじゃね)

ラブコメっぽくなってきたことに焦る九十九は、前世ではそんなことに興味も示さなかったが、人間として生きること16年いろいろと見方が変わっていた。

『とりあえず買い物済ませますか』

その後も大変なのは続きに続いたのであった。エスカレーターに乗ると

『これどのタイミングで乗ればいいかわからない』

と立ち止まってしまうアイラに九十九は仕方なく一緒に乗ったのだが、それでも足元をすくわれ、盛大にこけたり、すぐ後、エスカレーターを降りるときもタイミングがずれて足が引っかかり床に顔面ダイブを決めて見せた。だがこれはまだ序の口でしかない。

服選びをすれば、試着の時に裸で飛び出してきてしまったり、夕飯の買い物をすれば積み上げられているお菓子コーナーのお菓子タワーを突然にジェンガし始めたり。簡単に言うと常識がなかったのだ。まさにに見た目は大人、頭脳は子供という言葉がふさわしい少女だ。それ以上問題を起こすわけにもいかなかったため九十九は買い物すぐに終わらせ一通りデパートを一周した後アイスをもう一本購入、アイラが食べたがっていたチョコ&バニラというか組み合わせだ。

『これぞ最強』

アイスを食べながら幸せそうな顔をするアイラを引き連れ九十九は電車に乗り込み30分の時間をかけ家に帰る。途中アイラが寝落ちしたものの肩にアイラを背負うのも九十九はまんざら嫌でもなかった。

最寄駅につき、時計を確認すると既に6時を回っていて、あたりは暗くなり始めていた。

『とりあえず帰ったら夕飯作るかね』

そんなことを言っているとアイラが後ろから声をかけてきた。

『今日、意外と楽しかった、また行きたい』

『ん、別にいいけど』

普通に考えると、アイラが九十九の家にいる間だけであるのだが、それはあえて考えていなかった。そんな時

『アレ?』

あたりがあまりに静かなため違和感があった。異常なまでに物音がせず、この空間に存在しているのはまるで九十九とアイラの二人のような。

九十九にはこの状態に心当たりがあった、あの時と同じ、九十九とアイラが始めてあった時と同じだった。

『アイラ』

『うん、わかってる』

どうやらアイラも気づいていたようで九十九と同じく警戒態勢をとっている。

『お久しぶりですぅ〜、1日ぶりですねぇ』

『いくらなんでも早すぎんだろ、準備期間じゃなかったのか?』

案の定向かい側から例のスプラッター少女がてくてく歩いてきた。

武器を調達するために引くと言っていたのは確かだったはずだったが想像異常に早すぎたことに九十九は内心焦っていた。

『私達の仕事は殺しですよぉ〜、皆の言う、殺し屋、武器の調達なんて半日あれば終わりますぅ。その子に聞かなかったんですかぁ。』

衝撃の言葉に思わず九十九は振り返える。

そこにはあえて視線を合わせないようにするアイラがいた。

『それにアイラ、あなた純血(、、)だったんですね、その体を見て初めて知りましたよぉ』

そこだけが計算違いだったのか舌打ちをする。

『まぁ、別にいいんですけどねぇ。あなたを倒す準備というのは、武器の調達、念入りの作戦、そして人数』

指折り数えるスプラッター少女の後ろには三人、合わせて四人になる人数がいた。

『マジかよ、準備いいな』

ニヤっと笑い構えをとる。

『やる気たっぷりですねぇ』

『こっちに来てからおとなしかったもんで』

何を言ってるかわからないというスプラッター少女、その時に

『迷惑かけてごめん』

アイラの申し訳なさそうな声が後ろから聞こえてきた。

『気にすんなって、若干今楽しんでるから』

待ちきれないといった感じにスプラッター少女の突撃、ナイフを二刀流して九十九に切りつける。

『気が短けぇな』

そう言いながら両手の拳で二本を止める。

『やっぱり普通じゃないですね。』

その言葉と同時に戦いが始まった


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