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ご意見、ご感想お待ちしてます\(^o^)/


すみません。年齢の訂正と少し文書を足しました。m(_ _)m

「オラァァ!こんなもんかぁー‼雑魚がー‼」

「チッな、なんだよこのコンビニ店員‼む、むちゃくちゃつえぇーじぁねぇかよ!」


皆様こんにちは。挨拶が遅れたな。俺こと、三島みしま つるぎは今、カウンター内からカウンター外、つまり商品が並べられている側を哀れみを込めて見ている。


「だぁれがぁ〜店員だってぇ〜あぁん?」

「ひ、ヒィィイッ」

「死に去らせやー!コラァ!」


何故かって?

そりゃ〜、うちの店長が不良5人をボッコボコにしてるからに決まってるからだろ。(笑)

何故?って言われても〜

うーん、強いて言うならうちのコンビニ、なぜか不良が溜まるんだよ。そして、なぜか店長といつもケンカはじめるんだ。困った、困った。(笑)

あ、どうやら決着付いたみたいだぜ。今回も店長の圧勝か。不良は自動ドアの前で白目向いて山になってる。ご愁傷様〜。チーン。


「あー、弱っ」

「お疲れ様です。店長」

「おう。ところで剣ー」

「はい、何ですか?」

「早く結婚しよ」


はぁ〜やれやれ、またか。

いい加減この告白にも慣れたよ…。

いきなり話が進んでるって?

細かい事は気にすんな!気にしたら負けだ^_^

このことはおいおい話すことにするよ。


「店長、冗談はそのぐらいにして、仕事してください」

「チッ。剣はいつもあたしの愛の一撃、ことごとくかわすよな。いい加減、泣くぞ」


泣くって…22歳にもなって…


「それに、俺、まだ17歳ですよ、あと一年は無理ですって」


ちなみに俺は学園には通っていない。学園には強制的に行かなくてはいけないらしいが、俺にはいろいろと問題があり、通えないのだ。


「一年も待てるかー‼今すぐに子供を作る。そしたら剣、お前は逃げらねー」


何を言ってるんだこの人は…。

ちなみ紹介がだいぶ遅れたが、求愛やら冗談なのかわからないアプローチをしている、この方はコンビニの店長で昔、ここ辺一帯に名を轟かせていた、五煌ごこう 真希まきさんだ。髪は黒色でミディアムの長さで毛先が内側に軽くカールしている。胸も平均的で足が長くスマートな体型だ。しかも喧嘩がかなり強い。でも、親しい人にはかなり優しい。そのため、お客は決まって店長の強さの噂を聞いたヤンキーか、店長の昔馴染みの人しか来ない。あとはただ稀にサラリーマンなどが店長がいない時に買いにくるぐらいだ。

そして、店長の基本的な仕事はヤンキーの撲殺なので店長がやる仕事はだいたいが俺が引き受けている。別に嫌って訳じゃない。俺がやりたいからやっているだけだ。あらかた業務は覚えて完璧だ。でも一様、注意だけはしておかなくてはならい。店長がやるはずの業務を一般のスタッフがやっているこの状況はイレギュラーであり、店長クビという可能性も出てくる。だから、注意だけでもしておけばマシだろうという考えだ。

まぁ、問題有り有りだが(汗)

ちなみに俺はこの人の家で居候している。だから、結婚しようがしまいが変わらない……多分。


「逃げるも何も、俺は店長の家で居候させてもらってますし、恩返しが出来るまでは出て行くつもりはないですよ。迷惑なら直ぐに出ていきますけど…」

「ダメダメダメダメ!出て行くなんて絶対にダメ!…///だ、だからな…///」


そんなに顔を赤くして否定しなくても……ちょっと、照れる。てか、店長やっぱ綺麗だな…ていうより、かわi…


「ん?剣今、デレたか?!デレただろ!答えろ‼答えによっちゃ〜、キスする。そしてそのまま子作りだ‼」

「て、照れてないです(汗)それにキスって…店長何時も、俺が寝てる時にしてるでしょ!俺、知ってますよ!」


そう、居候ということは店長と一つ屋根の下で暮らすということ。そして、俺は何時も夜な夜な店長から熱いキスをもらっている。

しかも、舌を入れてくるから目も自然と覚める。だけど、キ、キスしている店長…か、かわいいから抵抗出来ないでいる。


「な///ななな‼///あ、あれは、その…お、お前の顔見てら我慢できなくなったんだよー!///かわかっこいい寝顔しやがって…ゴニョゴニョ」

「?なんて、言ったんですか?」

「う、うるさーい!だから、早く結婚するぞ」


別にそれも悪くわない。だけど、俺は…。


「失礼するよ」

「あぁん?!誰だ‼まだケンカしたりないのか」


おっと、どうやらお客さんが来たみたいだな。自分のことは今は考える必要はない…。

今は仕事中だ。集中、集中。

ってあいつは…。あの無駄に高そうなスーツに七三分けの赤髪、


「やあ、やあ。麗し君。会いたかったよ」

「チッ。何しに来たんだよ‼」


九十九つくも きよし。店長…五煌ごこう 真希まきさんの婚約者だ。実は店長の実家はかなりのお金持ち。でも店長は堅苦しい家が嫌いで高校卒業と同時に実家を出たらしい。口調がヤンキーぽくなったのもこのころだと店長の友人から聞いた。俺はその時、俺の知らない店長が知れて良かったと思っていた。だけど、事はつい、二ヶ月前に起きた。

なんと、店長が知らない間に店長の親がかってに婚約者を選んだらしい。さすがに手紙でこの事を知ると店長は激怒しながら電話で親に怒鳴っていた。しかし話は圧倒的不利であり、毎週二回は赤髪の九十九つくも きよしが現れ婚約が日々に明るみに成りつつあった。

『九十九』この名前はここ、中央都市の中ではかなり有名である。なんせ、九十九は次世代のエネルギーによる経済発展を成功させたからだ。

そして、九十九家は五煌家とは縁が深く今回、金に目が膨らんだ五煌家は実の娘を代償に九十九家の側近を狙っているらしい。

どうかしている。自分の娘を野放しにしたと思ったら次は金のために道具に使うなんて…

今すぐに喉元に噛みついて肉を引きちぎってやりたい。


「なんだ?その目は野良犬?」


どうやら俺は知らぬ内に恨みの対象を九十九 清に向けていたらしい。九十九 清が見下した笑みで俺を見ている。あっちからしたら俺はそこらの野良犬らしい。まぁ間違っちゃいない。

だけどだ…チッ。相変わらず、ムカつく笑い顔だ。

言われたままだと俺も負けたみたいで嫌だから反撃に出る。


「チッ……俺は短気だって言いませんでしたっけ?つくm…!」


しかし、いきなり、目の前に腕が俺の行く道を制止させた。

店長だ。いつになく顔が険しい。だが手は出ない。というより出せないのだ。

だって、相手はこの都市の経済の中心、九十九家の御曹司。事が荒立たてば、俺も店長もどうなる事だか…。

しかし…店長は…。


「おい、お坊ちゃん…悪りぃーが帰ってくれねぇーか?そしたら今のセリフを忘れてやる」

「今のセリフ?」


九十九はたぶん、わかっている。わかっていてとぼけていやがる。こいつは店長の右手の拳が震えているのに気づいているのだろうか?

いや、気づいている。あの歪みきった顔はすべてわかっていてとぼけているのだ。

俺はあの顔を見ているだけで変貌しそうだ。

だけど、店長が手出さないから俺も何とか、堪える。


「ああ。うちのスタッフを駄犬呼ばりした事だ」

「あ〜あぁ。そんな事か」


九十九はあたかも今、気づいた様な仕草をした。その仕草が余計、俺の真血を騒がせる。


「だって、仕方が無いじゃないか。実際、麗しき君が拾って餌をあげているのだから。どうせ帰っても餌が欲しくて尻尾を振っているだけだろう?犬は人間に欲情はしないよ。犬は犬どうししか、欲情しないから僕もそこは安心はしているよ」

「てめぇ……」


どうやら、俺はもう頭の導火線が切れてしまったらしい。目に映るのは歪んだ笑顔の九十九のだけだ。


理性が薄れていく。

獣の様に獲物だけしか、捉えられない。

多分、歯は尖がり始めているだろう。

毛も増殖を始めているだろう。


ヤバイ…。


イマスグ、カミコロシタイ。



「何だ、野良犬?本当に犬みたいになっているぞ(笑)ついに僕もメガネを掛けた方がいいかな。ねぇ、麗しき君はどうo…グシャ‼」

パリッーーン!


‼‼

いきなり、九十九がガラスの自動扉を突き破って外に吹っ飛んだ。な、なんだ?!

しかも、吹っ飛ぶ瞬間、口から白い石みたいのが三本ほど出てきた。

俺は九十九がいた場所を見る。すると、そこには右拳を正拳附きの様に構えている、店長がいた。そして、拳を収めると外に飛ばされた九十九にゆっくりと近づいて行った。

俺は自分の両手を見る。どうやら、変貌はしなかった様だ。


「う、うう麗しき君?!なぜ!僕を殴る?!痛いじゃないか‼それに僕の高貴なる歯までなくなってるじゃないか‼」


なんだ、高貴なる歯って。じゃあ、俺は獣の歯だな。フッ。

怒りが湧いているのに何故か口元が緩んだ。


「今度、口開けてあたしのつるぎに何か言ってみろ……………………」


そう言って店長は九十九 清の耳元で何か言っている様だ。

そして、何か知らんが清の顔が青くなり始めた。


「……わかったな……」

「は、はいぃ…で、ですがそちらもい、いいですね?や、約束ですよ‼」


九十九 清がニヤニヤしだした。何だ!?何を約束したんだ?!

肝心なところは耳元でいっていて聞き取れなかった。!


「わかってるよ」


一体、何を…

九十九が隙間のある歯を見せながら口元を釣り上げて言った。


「ふ、ふん。犬が良かったな。今後はう、麗しい君に感謝するんだなぁ‼」


何を言ってるんだ、この赤毛は。

しかも店長の顔が暗い。

九十九はそれだけ言うとベンツに乗り何処かに行った。

俺はこっちに向かってくる店長に何の取引をしたのか聞いた。


「店長、あいつと何、約束したんですか?」

「お前には関係ない。気にすんな…」


なんだよそれ…。

俺は何か嫌な予感がして珍しく引き下がらなかった。


「で、でも俺にも原因があるし、教えてk…」

「関係ねぇーつってんだろうが‼」

「‼」


俺は店長に初めて強く否定されて驚いた。店長は苦笑いを浮かべて謝った。


「ワ、ワリィー。ちょっとあたし、休憩入るから後たのんだ」


そう言って店長は休憩室に入っていた。

今はそっとしとこう。

俺は深呼吸をして、自分自身を落ち着かせる。今は片付けるのが先だ。

そして俺は、壊れた自動扉を直してもらうために業者に電話を掛けた。どうやら10分くらいで来てくれるらしい。それまでは営業ができないので俺は箒と塵取りでガラスを片付け始めた。いい気晴らしいになるだろう。

どうやら、俺はさっきの嫌な予感が想像を増幅させて最悪のシチュエーションを作り上げてしまったらしい。

それを紛らわすために何か違うことに集中して忘れようとした。だけど、俺の頭ではそのシチュエーションが自動再生されている。


俺にとって最悪なシチュエーション。それは…。

赤い絨毯に店長が白いドレスを着て腕を九十九 清に絡めて歩いている姿。左の薬指には目を背けたくなるような輝きがある、指輪。

そう、俺にとって最悪のシチュエーションは

最悪な奴に最愛の人を取られる事だ。

だけど俺はこの最悪のシチュエーションが起きても止める事はできないだろう。

俺にはそれを止める資格がない。

仮に止めたとしても、『本当の俺』を知ったら真希さんだって逃げ出すはずだ。

だから俺にできるのは願うだけだ。それも自分勝手の押し付けの願い。








だが、一週間後最悪のシチュエーションは現実になろうとしていた。

事が起きるのがあまりにも早すぎだ…。

俺は真希さんからその事を言われ、しばらく動くことができず、頭の中で同じ言葉だけが反復していた。


願いが砕かれた…、と。










能力者VS能力者《外伝》〜blade story~を読んでいただきありがとうございます。

本編、『能力者VS能力者~autumu story~』も読んでいただけると嬉しいです。



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