表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
《Over World》Online 改   作者: 川岸雑草
第二章 はじまりは加速へ
6/7

出会いとお願い


 5話も更新しました。





 鍛冶屋的固有スキルを手に入れた俺は、絶賛鍛冶の修行中!


 なんてことにはならず、軽くブルーが入っていた。

 考えて見てくれ、武器が修復したのはスキルのおかげだった、という所はいい。

 問題なのは、「最速にして最低、武器を破壊せし者」という取得条件だ。

 簡単に言えば、「整備も怠って、最も早く武器を破壊した最低な下衆野郎」ということだ。

 だが復活リスポーンの速さに定評のある俺は、スキル【創造クリエイト】に興味を持った。

 固有武器を造ってみようと思い、発動方法を探った結果、「創造クリエイト」と呟くことが発動キーらしかった。

 スキルを発動させると、ウィンドウが開かれ『武器を選択してください』と表示される。一番上に羅列してあった「ロングソード」を選択して、OKを押すと

『武器ランクが足りません』

 と表示され、またもブルーに入ってしまった。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



 ようやくブルーな気持ちを振り払った俺は、朝陽が射し込む草原を駆けていた。

 明朝の誰もいない時間帯なら狩場を独占できると踏んだのだが・・・、


 ギィン ギャァン


 ゴブリン達にお世話になった草原の奥地で誰かが戦う音が聞こえる。

「だれだよ...?」

 またもテンションが下がっていくのを感じる。


 音のするほうへ近づいていくと、ゴブリンと戦っている女の子らしき人影が見えた。

 こころなしか女の子が押されているように見える。


「やぁっ、はぁっ!」

 どんな掛け声だよ!、突っ込みかけた言葉を飲み込む。

 面白そうだから観察することにした・・・。


 それから数分後、彼女はギリギリで勝利していた。

 彼女は勝利したことで緊張の紐が緩んだのか、その場にへたり込んでしまった。無防備な背中を晒して・・・。

 危惧したとおり、後ろの茂みに隠れていたゴブリンが飛び出してきた。

 それを見て、俺も飛び出していた。

(彼女は・・・、気付いていない!間に合うか?)


「伏せろっ!」

「えっ?何?」

 チッ、遅い!

 ゴブリンの攻撃を剣で捌くと、

「邪魔だ!」

 彼女を蹴飛ばすと、戦闘に集中する。

「いった~、何すんのよ!」

「ゴチャゴチャ言わずにっ、手伝え!」

「ええっ?あっ、うん!」

 ようやく敵に気付いたらしく、盛大に頷くと立ち上がり、ゴブリンの後ろに回り込むと、

「ヤァッ!」

 剣技ソードスキル「スライス」を発動、体を捻り、左肩上段からの斜め斬り下ろしを背に受けたゴブリンが怯んだ隙に、「スラッシュ」を発動させるとゴブリンのHPが底をついた。

「はぁ、片付いたか。」

 周りに敵がいないのを確認して、脱力すると。

「ちょっとあんた、私を蹴飛ばすとはいい度胸してんじゃない!」

「お前の反応が遅いのがいけないんだろ。大体、助けてやったんだから感謝ぐらいしろ。」

 そういうと、彼女はそっぽを向きながら、

「まぁ感謝位してもいいけど、あなたが勝手にやったことだし、あんなの私一人でどうにかできたし。」

 そんな彼女に俺が抱いた印象は、

「はぁ・・・、めんどくさ。」

「何かいったぁ!?」

「分かったよ、すみませんでした。」

「分かればいいのよ、分かれば。」

「ところで、なんであんな所に一人でいたんだよ?」

「そっ、それはLvを上げてPTのみんなを驚かせようかと。」

「お前Lvいくつだよ?」

「Lv2、職業Lvも2だけど。」

「よくそれでここに一人で来ようと思ったな。」

 俺も人のことを言えないのだが、

「いいじゃん、戦えてたじゃん!」

「ギリギリだったし、2体目にやられていたのはどこのどいつだだ?」

「う、うるさい!そういうあんたのLvはどうなのよ!」

「俺か?俺は、Lv4の職業Lv3だ。」

「う、私より高いなんて。」

 心底驚いた顔をしている。心外だな。

「さっきはありがと。」

(素直にしてれば可愛いのになぁ。)

「ついでと言っちゃあなんだけど、ここで会ったも何かの縁。Lv上げ手伝ってよ!」

 満面の笑みを浮かべる彼女に、「俺ってお人好し?」とか考えながらも、

「・・・、今日だけだぞ。」

 そう言った途端、彼女は輝かせながら、

「ほんと、ほんとに!?」

 その近すぎる距離にどぎまぎしながらも、

「お、おう!?」

 そう答えると、

「ありがとう、私リナっていうのよろしく!」

「俺はKyouだ、よろしく。」

 内心で大きな溜息をつく俺だった。


 次話は、今夜または明日投稿します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ