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三人の2020年14月43日ー①

 ~佐藤ジョシの視点~


 2020年、14月43日。天気は晴れ。休みの三日目。


 昨日真津芽ちゃんとのカラオケのことで、今日はみんなで井奈香公園のテニスコートへ行くことにした。


 そう……“みんな”で!



「なんで真津姉も来るんだよ……」と、高木君が渋々そうな口調で準備運動をしている。



 そして、私たちはテニスコートに辿り着いた。



「それに、服装までしっかりしてて……」高木君は嫌がっている口調みたいなんだけど、ちゃんと柔らかい部分があるのを感じてる。


 この、照れ隠しめ!


 そして、「いやぁ、それはちょっと……アハハ」と、不自然に乾いた笑いをしている真津芽ちゃん。


 どうやら、真津芽ちゃんはちゃんと約束を守ってくれてるようだ!


 この約束は、私達が昨日カラオケで決めたことだ。高木君に言わないでねって。


 でも……高木君に言われてから、今更気付いてたけど。


 確かに真津芽ちゃんはちゃんとしている服装を着ている!


 真津芽ちゃんの服装は私の寄せ集めのものとは違って、しっかりとしたテニスウェア。


 襟付きのシャツに、大人の魅力を感じさせる黒色。爽やかなイメージより、セクシー系寄りの感じだった。特に、身体全身のラインを強調したように、腰の部分も細く見える(羨ましい!)。


 また、少し緩めのハーフパンツの下に、防寒用のタイツが履いていて、その足の比例が丸くなっている。そのタイツによって、ぷにぷに感の肉質がなくなり、しっかり精緻な質感になっている。


 たったのスポーツウェアでも、綺麗に見せられるような工夫がちゃんと見える。


 私は、その姿に自分の気持ちが抑えきれず――


「うぅ――いいじゃん!綺麗じゃん!」と高木君に話しかけた。


「……お、おお。」私の勢いに驚かされたのか、高木君は少し怯えていた。


 でも、私はここで引き下がらないよ!


「綺麗じゃん!」彼はまだ大事なことを言ってない!


「え、いや……俺……綺麗じゃないって言ってないし。」


「綺麗じゃん!」


「ま、まあそうだけど――」


「綺麗じゃん!」


「えっこわ……俺の話、聞いてる?」


 これは……譲れない一歩だよ!


 ここで、真津芽ちゃんは「あ!」と、私の目的に気付いたようで、「ライト君。これは多分――」と、コソコソと高木君の耳元で話した。


 真津芽ちゃん、これは良くないよ。ヒントを与えちゃって……


 高木君は話を聞き終わったら、え?って、少し疑問のように、「本当か?」と真津芽ちゃんに聞いた。


 真津芽ちゃんは確信の目付きで頷いた。


 少し迷いながらも、そこで高木君は――


「真津姉は……綺麗です」と、私が欲しい答えを言ってくれた。


 ふむ。直接答えを言ったのか……まあ、答えが言えるだけで及第点だろう。


「うん。よろしい。」


「……え、なんなん。」



 以上のことを経験した、まるで茶番を見てるかのような高木灯台である。


 ****


「……それで、まだ答えてないんだけど、なんで今日は真津姉も来るんだ?」


 え?!まだこのことを忘れてないの?!あんなことをされても?!


 私は内心びくびくしながら、どう言おうかと考えている。ただ――


「……もしかして、今日は二人で試合するつもり?」


 ――ギクッ!


 あ、ちょっと真津芽ちゃん!私と同じ反応をしたら――


 この瞬間、高木君は私たちの反応を見て、少し呆れた顔をしている。


「なんで二人そろって同じ反応をするんだよ……え、本当に試合したいの?」


 ――ほら!気付かれたじゃん!


 真津芽ちゃんは「助けて」という目で私を見てるんだけど……私も同じ気持ちで、見返した。



 ごめん!私を見ないで!私も喋ったら、絶対すぐ言っちゃうから!



 たぶん私の気持ちが伝わったようで、真津芽ちゃんはほぼ顔文字の“(´・ω・)”の表情になって、今の私は何の役にも立たないとわかっていただろう。


 よって、真津芽ちゃんはどもるどもるで言った。


「え、ええと……ダ、ダメ?」


「いや、ダメじゃないけど……」高木君は疑問の目で私に一度見た後、答えた。


「まあ、何を企んでいるのかわからんけど、好きにすれば?そもそもここは公共施設だし。」準備運動をし終えて、疑いの目で私たちを見続けている高木君。


 高木君はやっと自分の練習の準備に入った。


 はぁ……ホッとするような気持ちがあっても、全然ホッとしてない。


 真津芽ちゃんも同じような気持ちで私と「はぁ……」と複雑なため息をしていた。


 息が合うタイミングで同じことをしていた私たちは、相手の声を聞く途端、同じく目と目が合っていた。


「これは……隠し続けるのは無理かもしれないね。」


「そうだね。」


「最近の子って、賢すぎるんだよ。」


「ははは……」


「じゃあ、やっぱり言おうか。」


「そうだね。ギリギリまで言うのもちょっとアレだし……」


「私はそういうサプライズがあったほうが面白いと思うんだけどなー」


「でも、こういうのは事前に言わないと迷惑かもしれないし……」


「そうかもしれない。けれど……」


 私は少し空を見上げてから、真津芽ちゃんに向けてこう言った。


「“何も言わない子”には、こういう“迷惑”が必要だと思う。例えば――あの時の君みたいに。」


 真津芽ちゃんは数秒間が固まって、次第に眉が下げて、しょうがないような微笑みで答えた。


「そうか……そうかもね。」


「じゃあ、決まりね!」


「うん!」


 善は急げ!


 私たちは高木君のもとに走っていた。


 そして――


 ****


高:「俺が1対2の試合??」


佐:「そう!つまり――」非対称型のテニス試合だ!!


真:「はは、非対称型の意味はそういう使い方じゃないと思うんだけど……」


ここ最近、しばらくの間、新作の小説に集中したいです。

なので、7月20日まで、この作品は一旦更新を停止します!

日本の今週末は一大事があるからね。


そして、正直、今更遅いかもしれないが、できることはしたい!

応援することしかできないけど。

ちゃんとみんなの未来を心の底から祈っています。


たしか日本に無関心の人が多いってよく聞いたことがあるということから、

6月の時、すでに一つの案を考えていた。

だから、新作はなるべく7月20日まで終わりたい。


無関心の人に一人でも関心に向けられるのなら、こちらの幸いです。

なぜなら、これは国の未来を決めることだから。

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