佐藤ジョシの日記帳⑰2020年14月21日~2020年14月23日
2020年、14月21日
今日もいなかったので、自分で練習していた。調子はいい感じだったから、新しい技でも身につけようと思って、バックハンとスライスを挑戦した結果――ダメでした。
わかってた。予想通りの結果だ。
バックのスライスって、ファイナルに両手が鳥みたいに羽ばたくイメージで横に広がるらしいが、全然できていなかった。
理屈がわかっていても、お手本がないと、ちょっと分かりにくいな。
最初ただ両手を開くだけだったし……
イメージ図
(先週の使い回しですが、申し訳ございません!)
まあ、スライスはダメだったけど、バックハンドは行けるかもしれない。
今まで翔太くんの動きを散々見てきたし、試合中もよく見てた。だから動きのイメージはできてるし、壁打ちも何回か行けてた。
……
うん!だから決めた!
この間はバック練習と体力の改造に専念しよう!
そして、翔太くんに言わせるんだ――“な、なんて強さだ!”って。
へ、へ、へ……待ってろよ!驚いている翔太くん。
この私が、見せつけるんだ!本当の強さをね!
2020年、14月22日
うまくいけなかった。
そもそも、バックの振り方って、フォアハンドの感じと全然違う。
最初ただフォアハンドみたいにミラー鏡像の感じで振ればいいんじゃないかって思ったんだけど、振り方が全然違う。バックターンだの、歩幅だの……ヒットポイントだの、タイミングだの……フォアのときよりずっと細かい説明が多くなっている。なぜって言うと、それもこれも全て、運動傷――“テニス肘”のせいである!
……
“テニス肘”、これはバカな私でも聞いたことある運動傷。プロでも初心者でも免れない道。本当……嫌だなー。傷で何もできなくなるって。
勝負に負けたら、次の試合など、まだやり直しの機会がある。けれど、運動傷……つまり怪我の場合、一回でも受けたら、選手人生――その未来の道が簡単に塞がれるかもしれない。そのために、人間は色んな方法を開発して、それを避けている。
だけど、色々やっても、防げられない時が必ず来る。免れない事故や意外な時、必ず来るものだ……
ふー……スー……
……
“テニス肘”め!私は絶対おまえなんかにつけられないぞ!
2020年、14月23日
なぜバックの説明が一番細かい理由がわかった。
大体の人はこの段階に躓いてしまうからだ!
特にバックは姿勢のずれが一番起こりやすいらしい。
フォアの時と違って、利き手の可動域って、バックになると、狭くなるのだ。
フォアの時、腕と肘は身体の後ろに伸ばせるから、ボールが来る時、タイミングが多少のずれがあっても、スイートポイントが圧迫されても、後ろから前に振る時、かなり活動の空間があるから、無理矢理返球できる。
しかし、バックはすでに構えの段階で、肘と腕が前にある。両手でも片手でも同じ。このことによって、ボールが来る時の衝撃が腕や肘に伝わりやすい。
よって、バックで躓いてる人が多くなるのもおかしくない。
それに、姿勢のずれが起こりやすいという意味は、姿勢の悪さに繋がる。
そして、姿勢の悪さは運動傷の源。
つまり、“フォーム崩れているよ”とか、“疲れてももっと○○を意識して!”って、そういう言葉もただ人に叱っているわけではなく、ちゃんと意味があると思う。
もちろんそれを利用して、“訓練”という名義で悪質ないじめをする輩は存在するけどね……
……
たしか大学のダンス部にいた時、こういう悪質な先輩がいたな。
高校でやってたから、ダンスは大学でもやり続けようという思いでダンス部に入ってたけど……すでに中にいるアイツら、もう一人の大人しい子をいじめてた。
ほんとう……アイツらの”おかげさま”で、こっちはたった二ヶ月で退部した!
あんなところにいられるかよ!ふん!
あの時根性なしバカって言われてたけど、全然痛くも痒くもない!
だって、私元々三日坊主だし!へん!
……でも、バカは認めない!私はバカじゃないもん!
……
まあでも、それもあって、結果的に私は大学ではいい友達ができた……アイツらに感謝しないけどね。
夜来玲ちゃん、可愛いし。
あ。書きすぎだな。
とにかく、今は少しずつ頑張るしかないな。傷を受けずに!




