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  作者: KASA
10/10

六大煩悩

「執着?」

桜にはまだあんまり意味が分からなかった。


「執着っていうのは厄介でね、これがないと自分は存在できないって、勝手に決めてるんだ。


手離せば、心が自由になるのに手離せないんだね。


貪るように欲しがる心、これは足ることを知らない欲望とも言えるね。

怒りの心、誰かに対して好き嫌いが激しく出てくる感情もこの心だね。

愚かな心、みすみす間違った道に逸れていって、周りの人に迷惑をかけるようになる心。

慢心する心、井の中の蛙のように、神仏の心を知らずに、人と比べ、人を見下し、出来上がってしまう心。

疑いの心、神仏も人も疑ってかかって、自分も疑うことになる心。

悪い見方をする心、物事に対する見方がひん曲がっている。必ず周りとの不調和を生み出す。


この6つの心が、執着をつくるのさ。

悩みをつくる原因なんだ。


この執着さえ手離せたら、人は天国にいた時と同じ心に戻るのさ。



地獄と言われる世界に住んでいる悪霊も、この心に支配されてしまって、自分の心をコントロール出来なくなってしまったんだ。


天国は、魂が自由な世界なんだよ。

思えば何だって実現する世界だから、コントロールが重要なんだ。

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