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ネトゲ人生
1、始まりの朝
あの日は淀んだ雲が立ち込めた雨上がりの朝だった。
朝ふとスマホから見慣れない番号の電話が掛かってきた。その1本の電話から無職の道に突入した。ふと寝起きの僕は見知らぬ相手からの電話をとった、それは会社の上司からだった。
「もしもしどうしたんですか?」と問いかけると上司は重い口調で僕にこう言った。
「君、リストラされたから今日から会社は来なくていい」とその言葉を放った直後雷が鳴りまた雨が降り出した。そして上司は別れの挨拶もなく電話を切った。
電話切られた後僕は頭の中が真っ白になり考えるのをやめた。
意識が戻ったのは夕方の16時30分の鐘の音だった。お腹が空きコンビニへ弁当を買いに行った。その帰り道オンラインゲームの事を思い出した。僕が仕事で忙しくない頃は帰ってきてからよくログインをしていた。
その夜久々にパソコンを起動しアップデートをしてオンラインゲームを開いた。