表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/64

ついに異世界生活開始!

あれから小屋の周りの散策とアバターのプロフィール欄を見て色々と分かった。

どうやらここはエリエント王国という国に属する片田舎の山中らしい。

あたりに人は住んでおらず、町まで200キロ近くあるらしい。

おすすめ設定で自動で設定されていた特殊能力<空間把握>で確認した。



さらに便利なことに一度作ったアバターでもその場でステータスの変更が可能らしい。

散策して疲れてきたところで体力の設定をMAXにしたら全く疲れを感じなくなった。

身体能力を強化したりあれやこれやしてカスタマイズすることで100メートルを1.3秒で走れることができました。

ちなみに攻撃系統のパラメータは上限まで上げると世界を壊す可能性がありますとの警告が出てきたので微調整しながらなんとか便利程度の能力にできた。


突然、空間把握に奇妙な赤いアイコンが現れてものすごいスピードでこちらに向かってくる。

それが目視できるくらいに近づいてきたときにはすぐに逃げ出していた。


エイタ:「なんでドラゴンが?」


そうつぶやくとピコっと機械音がなり、タブレットの音声案内機能が反応したみたいだ。

そういえばあまりにもイルカの案内役みたいなのが使えないので調べてみたら、AI機能が別にあってこっちを起動してたんだった。


AI:「エリエント王国に属するこの地域はドラゴンの生息地であり、周辺の生物は全て捕食され植物だけが存在します。

人はもちろん野生動物さえ近づかない地域です。」


エイタ:「なんでそんな地域がおすすめ設定で出てくるんだ!」


AI:「現在のステータスで対処可能です。」


そういえばそうだった。

ステータスは自由にいじれるんでした。

でもいきなりあんな怪物を見て逃げない人が居ますでしょうか?

とりあえず怖いので防御力と体力をMAXにして立ち向かうことにした。


こちらに向かってくるドラゴン。

間違えなく獲物をとらえた目だ。

ヒッと声を上げる自分にドラゴンの爪が迫る。


エイタ:「あれ?どうしたんだろ?痛くない。」


目の前には呻き声をあげるドラゴンと自分を襲ったであろう右腕が地面に刺さっている。

それでもあきらめず左腕で攻撃しようとするドラゴン。

すると次は自分に触れた瞬間に左腕が千切れ飛ぶ、そして地面に刺さる。


AI:「ドラゴン種は強大な攻撃力を誇る種族ですが、その反面防御力は低く、現在のエイタ様の防御力では全て作用反作用の法則で跳ね返ります。」


なるほど、勢いつけてコンクリート壁に突っ込む自動車みたいなものかな?

すると突然ドラゴンが倒れた。

出血多量でもう虫の息みたいだ。

あまりにもかわいそうな展開なので回復できないかタブレットに尋ねる。


AI:「一部の特殊能力で可能です。計算の結果特殊能力<血の眷属>により再生能力を強化できます。」


エイタ:「普通に再生させる能力は無いの?」


まるでヴァンパイアみたいな能力だし、もっとRPGで言うところのヒールはできないのか訊いてみる。


AI:「この世界では腕を再生させるほどの治癒能力は存在しません。

眷属にして再生させることが最適だと思われます。」


そういえば前から気になっていたことがある。

特殊能力の欄に他世界のタブがあって、押してみるとたくさんの能力が載っていた。

けれどどれもグレーで押しても反応が無かった。

つまりこの世界で使えない能力は使っちゃだめってことらしい。


エイタ:「仕方ないから、それで良いか。」


簡単に説明に目を通す、どうやら自分の血を飲ませれば良いらしい。

指を少し切って...

だめだ切れないだって防御力カンストしてるんだもの。

だから防御力を下げて、指を切って血を出す。

そしてそれをドラゴンに飲ませてみる。

するとドラゴンの体が突然真っ黒になり、腕が生えてきたと思うと自分の影の中に消えていった。


エイタ:「よく分かんないからAIさん解説頼む!」


AI:「特殊能力<血の眷属>は自らの血を与えることで、対象を眷属にすることができます。

眷属は再生能力が高く、焼失させない限り無際限に復活します。

また、睡眠時は術者の影に吸収され、術者は眷属の能力が使用可能になります。

術者が召喚を行えば任意のタイミングで召喚できます。」


こんなチート級な能力を設定画面で取得できる神様ってすごいなぁと思いました。

やっと王道の異世界生活突入!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ