カーテンコール
はじめまして!
今回から活動をはじめようと思います。
四月一日です。
ファンタジー小説のつもり
ですが、恋愛も入るかと
思われますので、そこの耐性も
ある方に閲覧を推奨します。
あらすじにも記載しましたが、
占いツクールhttp://uranai.nosv.org
にも掲載予定です。
掲載しましたら、こちらの方で
ご報告します。少し工夫もあると
思うので、やってるよ!という方は
ぜひ探してみてください。
プロローグ
***
私は手元のリモコンを手に取って、テレビを付けた。
どこのチャンネルに切り替えようと、このお昼はニュースばかりだ。その上、今はとある事件が世間を騒がせていて、
内容はほとんど一緒で、映像も大体同じようなものだ。
“とある事件”というと、世界の子供11人が行方不明に
なったのだ。そんなの大したことではないように感じるが、
その行方不明になった子供らが皆、とあることで
一致されていたのだ。それは、とある本を愛読
していた子供ということ。その本というと、
「空想列車」という本だ。絶大的な人気を誇っていて、
老若男女問わず、愛読する人も多々いた。
ましてや、中高生の愛読者は特に多かった。
それが一致することは決して不自然ではなかった。
まぁ、それはそれとしておこう。
更に不可解を呼んだのは、その子供らはかなり
特殊だったのだ。子供らは、いじめを受けていたのだ。
逃げ場というのもなのだが、常に縋りついていたのが
本だった。それも一致してもおかしくないほど愛読していた。
そんな子供らだったらしい。
それはそれで大ニュースなのだが、子供らからの手紙が
さらに謎を深めた。その手紙の内容___。
あまりは覚えてないが…。
「私達は生きています。今、とても幸せです。
世界の子と仲良くできるなんて初めてです。
きっと私達が今いる場所は、紛れもなく
人工世界でしょう。皆、共通で日本語を
話し出すんです。不思議でしょう?
実は、私もアメリカからなんですけれど。」
そんな内容だった気がする。実質、まだまだ
続きがあるそうだ。
…私も一応、同じなんだ。
昔いじめられていて、小5から不登校で、今の中3も不登校だ。
更に言うと、私もその本が好きだ。
その事件を、世間は「空想列車事件」と呼んだ。
事件は、私達の物語を呼んでいたのかもしれない。
episode1
カーテンコール
***
そんな複雑な感情の中、それでも私は
本に恐怖を覚えず空想列車を読んでいた。
空想列車の本の内容は、たまたま乗った列車が
不思議な冒険に出かけだす。そんな物語だ。
しかし、それは随分と奥が深い。
実は、空想列車とは、名前の通り、人々の
理想とやらの空想を具現化させたものだ。
その列車が物語の舞台なのでなく、
列車が理想郷___ユートピアへ連れて行く
だけであって、実際の物語の舞台はユートピアなのだ。
小さな文字が詰め込まれた1ページが
およそ350ページほどある…
それでも私、宮下 葉月は、
本を読み終えたのだ。とても清々しい気持ちと
憂鬱感が変に混ざって、妙な気分だ。
まぁ、物語の結局と言えど、ユートピアにやってきては
依存する人々が増え、帰るのを拒む人が
列車を壊してしまい、それの所為で
ユートピアというデータは消去されることに
なってしまった。その故に、ユートピアの住人は
元から現実世界にはいなかったことに
なるのだ。住人は恐怖のどん底に陥った。
頭の良い主人公はユートピアを研究し、
消去されるカウントダウンと闘いながら、研究の
結果を導き出した。ユートピアには
セーブ機能とリセット機能があったのだ。
それを主人公は撃ち壊してユートピアは
救われ、反面、主人公は命を犠牲にした為、
人の捉え方によってはHappy Endかどうかが
変わるらしい。
随分と長い説明だったが、とりあえずこれは
読んでいて飽きないのだ。
そんなゲームのようなことが現実世界でないから、現実世界は
退屈で仕方がない。
_______空想列車事件。一体どうして手紙を現実世界まで
届けれたのか?手紙の送り主が「今私がいるところは人工世界」と
言うのであれば、尚更現実世界にその手紙を送れたことが
不可解だ。そう考えながら、私は本のしおりを最後の
ページに挟もうとした。
「……何これ?」
毎回ある文庫の何かの企画用紙と、ついでに見慣れない
手紙のようなものがあり、ふと声を漏らした。
…招待状のようには見える。しかし、本の中に招待状とは
かなり異例なことだろう。中身が気になった私は、その招待状を
手に取った。
「招待状!読み切り小説、【空想列車】を
愛読してくれてありがとう!あなたは数々の読者の
中から12人の内に入った奇跡の人です!
そんなあなたに素敵な世界へご招待!あなた、現実に
飽き飽きしてませんか? はい・いいえ」
「変なの。」
招待状の割にはアンケートのようにも思える招待状らしくない
質問に、半分呆れてしまった。こんなアンケートがある
本は初めてだ。今までのアンケートと言ったら、
「この本は気に入りましたか?」とかごく一般的な
ものだった。これを集計して公開しようとでも言うのか?
いやしかし…この小説は読み切りだ。続きの本が
あることはこの本の筆者の行動も考えて、無さそうだ。
人気作家の中でも上位に上がる程の人気作家、
橘花 しおんさんは、その他にも
数々の名作を書き残している。空想列車は、去年の
作品で、今はまた新しい読み切り小説を作っているそうだ。
_______随分と話が逸れてしまった。
私は少し気になった。これで答えたら____?
少し、少しだけの好奇心が湧いた。
その好奇心が右手を動かす。ペンを持っては……
「はい」に丸をつけたのだ。
あぁ。変哲もなく時は刻一刻と過ぎていく。
予想はついていた。やはりそんなものだろう。
世の中は、何が起こるか予想がつかない。
カーテンコールが、響いた。
episode2…?
気に入ってくださったでしょうか?
少しでも愛読される方が増える
ことを祈って、これからも時間があれば
投稿していきたいです!
ここまで閲覧頂き、
ありがとうございました!
episode2も、よければご支援ください!