番外編 母の日のプレゼント
久しぶりの番外編です。
今日は母の日と言うことで書いてみました。
母の日····オーディフェンス王国では母の日や父の日とかの習慣はありません。勿論こどもの日もありません!
でも日頃の感謝を込めてお母様に何かプレゼントしたいわ。
前世の日本では毎年5月の第二日曜日が母の日でしたので、勝手に母の日を作ってプレゼントをすることに決めました!
今年の5月の第二日曜日は····14日ね!
まだ母の日まで(勝手に決めた)約3週間はあるわね。
まずは····ノーレン御姉様にこの話を持っていってみようかしら。
何せ八歳だもの。やれることは限られてはいるし。
私は考え事をしながら歩いていると
「あら、フレア、ちゃんと足元を見て歩かないと転ぶわよ。」
ノーレン御姉様がちょうど階段から上がってくるところだった。
ナイスタイミング!
「ノーレン御姉様!」
私が小走りでノーレン御姉様のところに行くと、ノーレン御姉様は驚いた顔をして聞いてきた。
「フレアどうしたの?」
「実は相談したいことがありまして····」
ノーレン御姉様は首を傾げたけれど、ノーレン御姉様が「部屋で聞くわ」と言ってくれたので二人でノーレン御姉様の部屋へ向かいました。
「······なるほどね。お母様に感謝の気持ちを込めて贈り物を······」
「はい。日頃の感謝の気持ちを込めて。私、思うのですけれど、感謝を伝える母の日というものがあってもいいかと思うんですの。」
「······確かにね。お母様はいつも頑張っていますものね。」
「はい!なので5月の第二週目の日曜日に設定しませんか?」
「何故5月の第二週目の日曜日なの?」
日本がそうだったからとは言えませんわね······。
どうしましょう!
とりあえず考えついたことを言ってみました。
「覚え易くありませんか?5月の初旬までは色々と忙しいですし、季節的にもいいと思いますわ!」
適当に言っちゃったわ
「そうね·····でも確かなきちんとした日を決めていた方が良くないかしら?」
「そうですね。ですが、私たちが勝手に決めていることなので忘れてしまいそうではないですか?そうしたら日にちではなく曜日にした方が覚え易いのではと思いますの!」
ノーレン御姉様は右手の人差し指を顎に当てて少し考え込んだ。
「·····ならそうしましょうか····」
「はい!」
それからはアンナ御姉様とリリアン御姉様も呼んで、母の日のことを言いました。
リリアン御姉様は
「面白そう!やるわ!」
と遊び感覚で参加。
アンナ御姉様は
「日頃の感謝の気持ちを込めて贈り物なんていいと思うわ。」
賛成してくれました。
御姉様達と話し合った結果、前にお母様が「ベッドカバーが古くなったのでそろそろ欲しいわ。」と言っていたのを思い出したので、みんなでベッドカバーを作ることにしました。
正直、私はまだ裁縫には自信がないのだけれど、どうせならお母様の欲しい物を贈りたいもの!
ベッドカバーとなればそこそこ大きいものを縫わなければならないので、それぞれにサイズを決めて、それを繋ぎ合わせることにしました。所謂パッチワークですわね!
その提案を出すと御姉様方に
「結構斬新な提案ね!」
と言われてしまいました。
早速、その週の土曜日に四人で街まで買い物に行き、それぞれに布地を買った。余りにも違いすぎるのはいけないので布地は統一して、色なども四人で話し合って決めました。
本当はマリア伯爵夫人のお店に行きたかったのだけれど、そうしたらお母様に計画がバレるかもしれないので辞めました。
期限は一週間!物凄く頑張りました!
たまにリリアン御姉様と一緒に雑談しながら縫いました。
お母様にバレないようにするのは大変でしたが、何とかやりとげました。
一週間後にノーレン御姉様の部屋に集まりそれぞれに縫った布地を見せる。
······やっぱり私が縫ったのが雑だわ。
ノーレン御姉様もアンナ御姉様も売りだしてもいいくらいに上手に縫えている。
リリアン御姉様は·····私よりちょい上って感じかしら。
「やっぱり四枚の布をくっつけると結構な大きさになるわね。」
ノーレン御姉様が最後に四枚の布地をくっつける作業をしてくれている。
「でも凄くいい感じに出来上がってると思わない?」
「うん!凄くいい感じ!」
アンナ御姉様もリリアン御姉様も満足しているみたいですわ。
「フレアもこんなこと良く思い付いたわね。なんだったかしら·····パッチ···」
「パッチワークですわ。ノーレン御姉様。」
「そうそう、パッチワーク。結構面白いわね。」
ふふふ。かなり御姉様方には好評だわ。
最後には皆でホツレや縫い残しなどないか確かめて全ての作業が終わりました。
お母様、喜んでくれるかしら?
5月14日に渡すのが楽しみですわ!
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5月14日、日曜日当日。
私たちは、ベッドカバーの他に花束を用意しました。
そして昼食の時にノーレン御姉様が代表で渡すことになりました。
その場にはお父様もシャベールお兄様もギオレットお兄様もいて家族全員が揃っていました。
「お母様、私たち四姉妹が日頃の感謝を込めてお母様に贈り物を用意しましたの。」
「え?贈り物?」
お母様は勿論、お父様達も驚いている。
「はい。フレアがお母様には料理だったり色んなことを私達にしてくれているので、感謝の気持ちを込めて何かお母様にプレゼントしませんかと提案されたのです。私たちはそれに賛成し、私たち四人でお母様のベッドカバーを縫いましたの。」
「まあ·····」
お母様は嬉しいのか少し涙目になっているように見えますわ。
「それでフレアが、母の日となるものを作りましょうとまた提案がきたので、私たちで5月の第二日曜日を母の日と定めました。」
「フレア、お前凄いこと考えるな!」
ギオレットお兄様が感心したように言ってくれました。
お父様も優しい目になっています。
「さすがは我が妹だな。フレア偉いぞ。」
シャベールお兄様は椅子から立ち上がり、私のところまで私を抱っこした。
「きゃっ!」
シャベールお兄様!びっくりするじゃありませんか!!
すぐにシャベールお兄様に下ろしてもらい、私たちはお母様の前に行きました。
そしてノーレン御姉様はベッドカバーを渡し、アンナ御姉様が花束を渡し·····感謝のお言葉を述べました。
「「「「お母様、いつもありがとうございます!」」」」
「ありがとう。とても嬉しいわ。」
お母様は嬉しそうに私たちからのプレゼントを手に取りました。
「早速使ってみるわね。」
お母様は自分の部屋に行き、ベッドカバーを広げました。
パッチワークのベッドカバーを見て凄く驚いてましたが、感心をしてくれて気に入ってくれたようでした。
それから毎年、5月の第二日曜日は「母の日」となり、私達四人で日頃の感謝の気持ちを込めて手作りのプレゼントを渡すようになりました。
この世界にも「母の日」が拡がればいいなと思いました。
お読みくださりありがとうございます。




