番外編・シャベールくんのイケない妄想
番外編を書いてみました。
楽しんで頂けたら幸いです。
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新作
「皇太子妃奮闘記~離縁計画発動中!~」
を投稿しております。
興味のある方は、ご観覧宜しくお願いいたします。
あの大規模な戦争から半年が経った。
「うふふ、リリアン御姉様ったら!」
「だってねー!フレア····」
ある日の土曜日。
今日は、ローランの元へ婚前生活の為に家を出た末の妹、フレアが実家に帰ってきていた。
ローランは昨日から、大規模の戦争の後処理が上手く進んでない街へ、応援部隊として出張で出ている。
二週間ほど居ないので、その間はフレアは実家に帰ってくることになったのだ。
ローラン····1ヶ月は帰ってこなくていいぞ!
ローランのやつ、婚前生活などふざけたことしやがって····。おかげでフレアとのお風呂に入る回数が減ったではないか!
まあ、週に一回は一緒に入ってはいるが。
前と違うのは、見せつけるかのように、可愛いフレアの肌に無数のキスマークがあることだ!
ムカつくから、フレアの身体を洗う際につい手に力が入り強く擦っているらしく、フレアに怒られている。
母上も無事に出産し、男の子を産んだ。
弟か····妹が良かった····。父上は弟にメロメロだ。母上にそっくりだからであろう。
今は弟、ダシャンを中心に廻っている。
リリアンなんか、ダシャンに夢中だ。
今も、フレアとリリアンはダシャンを抱っこしながらおしゃべりをしている。
その光景を横目に見ながら、私は優雅に紅茶を飲んでいた。
「シャベールお兄様···。」
フレアが真剣な面持ちで私の元へとやってきた。
「どうしたんだい?」
「あの····お話しがあるんですの。」
「うん。聞くよ。言ってごらん。」
私は優しく声をかけた。
「家の中では言いたく有りませんの。どこかに出掛けませんか?」
家で言いたくないこととは····。
私は2つ返事をした。
フレアはすぐに着替えてきますと言って自分の部屋に向かった。
私も着替えに部屋へと向かった。
用意が出来て、二人で馬車に乗り街へと向かった。
出て行く際にフレアが
「シャベールお兄様と一緒に買い物をしてきます。」
と言ったからだ。
馬車の中で
「一体どうしたんだい?」
私から話を持っていくと、フレアはポロポロと涙を出し始めた。
私はぎょっとし
「どうしたんだ?」
フレアの涙を拭いながらもう一度聞いた。
「ローランが浮気をしているようなのです。」
「何!?」
フレアは私に抱きついてきた。
「ローランの帰りが最近遅くて····仕事が大変なんだと思っていたのに····服に女性用の香水の匂いがついてるの!どう考えても浮気をしている気がしますの!」
ローランの奴め!あれほど、もう浮気はしないと約束したのに!
「シャベールお兄様!私はどうすればよろしいですの?」
フレアはガバッと顔を上げて涙を流しながら聞いてくる。
「ローランとは別れた方がいいに決まっている!」
そう!フレアを泣かすようなことをしたのだ!当然だ!
「だけど····正式に婚約してますわ。」
「そんなのローランが悪いのだ!気にすることはない!」
私はフレアを抱きしめ頭を撫でる。
「···でも、もうお嫁に行けませんわ。婚前生活までして婚約解消をしたなんて、誰もお嫁にもらってくれませんわ····。」
「フレア····」
フレアは肩を震わせながら、私の服をぎゅっと握る。
「シャベールお兄様が私を貰ってくださる?」
「え?」
フレアはまた顔を上げて、真剣な目で私を見つめてきた。
「私····本当はローランよりもシャベールお兄様が好きなんです。」
私はフレアの突然の告白に驚愕した。
これは禁断の恋·····?
なおもフレアは告白を続けた。
「シャベールお兄様がよろしければ、シャベールお兄様の赤ちゃんを産みたいですわ。」
ズキューンと胸が打ち砕かれた。
禁断なんてくそ食らえだ!
「フレア、嬉しいよ。私もフレアのことが大好きだ。」
私達は見つめ合い、深い口づけを交わした。
そのあとは街に着くまで、フレアは私の膝の上に乗り、幾度となく口づけを交わした。
許される恋ではないが、私はフレアをローランの元へ帰すつもりはなかった。
ローランと仲違いしても私はフレアを取る!
街に着き、フレアの布地の買い物に付き合い、そのあとは喫茶店でジュースを飲んだ。今流行りの恋人同士で一つのジュースを飲むというのをしてみた。店員が持ってきたジュースにはストローが二本入っており、それをフレアと二人で飲みあった。
幸せの時····
周りにはしばらく内緒にしておこうということになった。
ローランのことも解決してないからだ。
私たち二人の関係には色々と難題がある。徐々に解決していくつもりだ。
私達は休憩に宿を取った。
「私、こんなところ入ったの初めてですわ!」
フレアはきゃっきゃっ言って喜んでいる。
私はフレアを抱きしめ
「フレア、覚悟はいいかい?これから私が何をしたいか分かっているよね?」
フレアは身体をビクッと震わせ応えた。
「分かってますわ」
私はフレアの顎を持ち上げ、キスをし、ゆっくりとフレアをベッドに押し倒した·····。
誰かが私の身体を揺さぶっていた。
「······さま······きて!」
うん?何だ?
「お···ないわよ!」
今いいとこなんだ!そっとしておいてくれ!
「シャベール····様!お······て!」
いきなり頬に痛みが走った!
「シャベールお兄様!起きて!風邪引いてしまいますわ!」
私はガバッと起き上がった。
すると、フレアが私の顔を覗き込んでいた。きっと身体を揺さぶってたのはフレアだろう。
そして、いまだに頬に痛みがある····リリアンが私の頬をつねっていた。
「リーリアーン」
思わずドスの効いた声でリリアンを呼んでしまった。
リリアンはヤバくと思ったのだろう、すぐにつねっていた指を離し
「だって、シャベールお兄様がなかなか起きないから!」
「起きない····?」
そうだ!
私はフレアの肩を抱き
「フレア!先ほどの続きをしよう!」
「???」
フレアは首を傾げている。
「ローランが浮気したんだよね?」
「?してませんわよ。」
フレアが否定する。
「え?」
「シャベールお兄様、どうかなさったのですか?」
フレアは心配そうに聞いてくる。
「その···ほら!私のことを大好きだと言ったじゃないか!」
「シャベールお兄様ことは好きですわ。ですがそれがどうかしたのですか?」
あれ?どういうことだ?
「シャベールお兄様!何を言ってんの!フレアはそんなことを言ってないわよ!」
え?····だが、確かに····。でもまさか····
「シャベールお兄様はさっきまでうたた寝してたの!寝ぼけてんじゃないの?」
リリアンにズバっと言われてしまった。
やっぱり夢だったか····。
私は頭をかかえて、ガックリと落ち込んでだ。
しかしリアリティーがある夢だった。
しかもフレアと禁断の恋····
さっきの夢は私の願望なのか·····。
私は一瞬考え、頭を左右に振って、頭の中を整理した。
「フレア、本当にローランは浮気してない?」
もう一度聞いてみる
「してないですわ!それは断言できますわ!」
フレアは満面な笑顔で言ってきた。
「そうか····」
もう一度あれは夢だったかのかと認識する。
私は遠い目をし、気持ちを切り替え
「さあ、フレア!これから一緒にお風呂に入ろう!」
「「へ?」」
二人は呆けた顔をしている。
私はフレアを抱えるように持ち上げ、すたすたとお風呂場へ向かって行く。
「シャベールお兄様!ちょっと待ってくださいませ!約束は···」
ジタバタと足をさせているが、そんなことでは私の腕からは逃れられない。
「そんなの関係ないさ!さあ!二人で兄妹の絆を深めよう!」
私はフレアの言葉を無視し、再度お風呂へ向かう。
その時に、唖然としているリリアンに声をかけた。
「リリアン、悪いがフレアの着替えを持ってきてくれ。あ!勿論、お前はお風呂に入ってくるなよ!分かったな!」
念押ししてお風呂場へ。
「いやー!」
フレアの叫びはむなしく無視され、
ピシャッ!
無情にも脱水所のドアが閉まった。
お風呂場から、フレアの叫び声が響いたのはいうまでもない。
私はフレアとのお風呂でのふれあいに満足して、その夜は眠りについた。
お読みくださりありがとうございます。




