56話 もう一人の....そして勝利
「フレア!大丈夫か!?」
ギオレットお兄様が来てくれました。
「ギオレットお兄様····私·····。」
「母上は部屋でベッドに寝かしている。今は気を失ってるけど大丈夫そうだ。」
「本当?」
「ああ。」
良かった····。
ギオレットお兄様はいきなり私を抱き上げ
「フレア、大きくなったな。」
「ギオレットお兄様····。」
「腰が抜けたんだろ。医師が来るまで母上のそばにいてやろう。」
「はい。」
ギオレットお兄様大好き♪
私はギオレットお兄様に抱っこされてお母様の部屋へいきました。
お母様は少し青白の顔をして寝ています。
大丈夫でしょうか····。
お父様は実は別の街へ行っているのです。
その街にはカンチス王国のスパイが居たらしく、戦闘が始まったのです。
その街は比較的王都に近い街だった為、一網打尽にするためお父様が出陣したのです。
それが3日前。本来ならギオレットお兄様はここには居てはいけない人なんですけどね····少し心細いから居てもらいます。
ギオレットお兄様情報で、その街もお父様が一人でさっさと倒したらしいのです。
やはり凄い人でした。
ギオレットお兄様とお話していたら、セバンが来て医師が来たと知らせくれた。
すぐに通して、お母様を見てもらいました。
診察中は私たちは外で待ってました。
「終わりましたので中にお入りください。」
白髪のおじさん医師に呼ばれたので部屋に入ると、お母様は起きていて、ベッドの上で上半身だけ起き上がっていました。
「心配かけましたね。」
お母様の一言でまた涙が出てきました。
「お母様!」
私はお母様に抱きつき、お母様は頭を撫でてくれました。
おじいさん医師が声をかけてきて
「さて、奥様の件ですが、はっきり言いまして病気ではございません。」
病気でない····良かったですわ。
私たちは次の、おじいさん医師の一言でびっくり仰天になりました。
「ご懐妊です。」
「はあ?」
「え?」
「今は妊娠2ヶ月くらいですね。」
「「えぇぇー!」」
お母様が妊娠!?私に弟か妹が出来るってこと!?
私たちの雄叫びが屋敷中に響いたのは言うまでもありませんわ!
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その後はギオレットお兄様は王城へ戻って行きました。
ノーレン御姉様にもすぐに馬を走らせました。
夕食はノーレン御姉様も一緒に食事をしました。その時にアンナ御姉様、リリアン御姉様に報告しました。
「本当ですの?」
「ええ。本当よ。」
「なんか凄いわ!私に兄妹が増えて、お母様には孫が出来るのよ!しかも同い年!こんなことめったにあるものじゃないわね!」
アンナ御姉様は喜んでます。
「お母様凄いわ!七人目って!楽しみだわ!」
リリアン御姉様も大喜びです。
「なんか悔しいわ!私も何とか赤ちゃん作って同い年で産みたいわ!」
ノーレン御姉様は子作りに燃えています!
しかしお母様は高齢出産になります。大丈夫でしょうか····
私がそれを問うとお母様はニッコリして
「そうね。体力はかなり落ちてると思うわ。でも大丈夫よ。六人も産んでますからね。不安がないと言えば嘘になりますけどね。」
はっきりと答えてくれました。
「お父様は喜んでくれますでしょうか?」
私がまた問うと
「ええ。お父様がもう一人欲しいと言っていたのよ。喜んでくれるわ。わたくしには予定外でしたが····。」
少し遠い目をされてます。
なんか今年はベビーラッシュの予感ですわ!
後日、お父様が帰ってきて、目尻を下げて喜んでいました。
そして私は聞いてしまいました!
ある日、忙しい合間をぬってお父様がお母様の様子を見に帰ってきていたときのことです。
お母様はあまりつわりはなく、ゆっくりといつものようにお裁縫をしていました。
私は自分の部屋に行く途中で、その部屋のドアが少しも開いてたのを気付きました。
中を覗いたら、お父様とお母様が居ました。仲良く二人して座ってます。
お父様に挨拶を思い部屋の中に入ろうとしたら
「いい子に育てよ。」
お父様はお母様のお腹を撫でて言っています。
「だが大丈夫か?年齢的は厳しいと聞く。」
「大丈夫よ。貴方の子だもの。わたくし的には確かに厳しいわ。体力も落ちてるもの。だからもう子供は要らないと言ったのに。」
「····私はもう一人ミチルダに似た男の子が欲しかったのだ。」
「····わたくしに似た子はちゃんといるでしょ?」
「ああ。フレアはお前にそっくりだ。」
とても嬉しそうにお父様は言っております。
「貴方はわたくしに似た子が欲しいと言って····六人も子供を授かったわ。なのにまた···もうこれで終わりにしてくださいね。」
「·····。」
「わたくしは貴方に似た子供が欲しいですわ。上の子は全て貴方に似てわたくしは嬉しかったのに。」
「私はお前に似た子が欲しかったのだ。」
お母様はふうとため息をつき
「本当に····避妊薬を飲んでいたのに、妊娠と聞いて驚いたわ。」
避妊薬飲んでたのにお母様は妊娠したのですか!?
恐るべしお父様····。
「タイミングだ。」
····お父様、確信犯ですね····。
よっぽど欲しかったみたいですわね····。
私はそっとドアを閉めました。
お父様、お母様、私は弟、妹どちらが出来ても可愛がりますわ!
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めでたいて出来事から3日ほど経ったある日。
ギオレットお兄様が突然帰ってきました。
「フレア!喜べ!ローラン殿が意識を取り戻したそうだぞ!」
「ギオレットお兄様!本当ですの?」
「ああ。まだ動ける状態ではないらしいが、意識ははっきりているらしい。」
ほ····本当に···良かった····。
私は涙が溢れてきて、ギオレットお兄様の胸の中でわんわん泣いてしまいました。
「まだしばらくは動けないからあちらにいるそうだ。戦の状態も敵の大将を倒したら呆気なく優勢になっているみたいだし。あちらの大将はどうやら死んだみたいで、徐々に撤退をしているみたいと報告を受けている。」
本当に良かったわ!
「それで私がローラン殿の代わりをするため向かうことになった。」
「え!?」
今度はギオレットお兄様が?
「ですが、ギオレットお兄様でなくてもいいのでは?」
「いや、徹底的にやれと父上の命令が下った。兄上の所は既に勝利をし、応援部隊を連れてそのままカンチス王国に攻めこむと兄上が宣言してきたよ。」
「えー!?」
驚く事がいっぱいですわ!てかシャベールお兄様も徹底的に潰す気ですね!
「だから、残っている部隊を一部残して行くことになった。あとはサンブリエ大公爵とランベルト殿下の応援も。私もローラン殿の後を引き継ぎ、落ち着いたらすぐに兄上の応援にかけつけるつもりだよ。」
「····大丈夫ですの?」
私は不安です。
「大丈夫さ!勝利は決まったものみたいなもんだ。すぐ帰ってくる。」
「···はい。お待ちしております。」
ギオレットお兄様は私をいきなり抱っこしてきて
「私が向こうに着いたらローラン殿をこちらへすぐ帰らせるつもりだ!ちゃんと迎えれてやれ!」
ギオレットお兄様····
「はい!勿論ですわ!」
それからすぐにギオレットお兄様は遠征の用意をして旅立って行きました。
それから数週間で次々と勝利宣言が私達国民に通達されました。
まずはシャベールお兄様の北、次にギオレットお兄様(ローラン様)の南、サンブリエ大公爵様の西、最後はランベルト様の東。
敵はもう後がないと思ったのか、ランベルト様の東に集結し激戦になりました。せめて敵国の王子一人でも倒そうとした模様ですが、南のローラン様がこちらへすぐに帰らず重傷を負ったままの状態で応援に駆けつけて、参戦したのとこでした。それにより、勢力も多くなり勝利になったのです。ローラン様は無理をしたのでさらに傷を悪化させたようで、ハヤバトでシャベールお兄様にかなり怒られたと聞きました。
そのローラン様もシャベールお兄様に続きたかったみたいですが、周り(シャベールお兄様)に止められ、こちらへ向かって帰ってきているそうです。
シャベールお兄様は一気にカンチス王国を攻め立て、ギオレットお兄様もすぐに駆けつけて、ほぼ占領しカンチス王国を滅ぼす寸前まできているとお父様が言っておられました。
戦争はもう少しで終止符をうちそうです。
早く皆様の無事な顔が見たいです。
そしてローラン様が数週間で帰国したころに、完全勝利と我が国が世界中に宣言しました。
お読みくださりありがとうございます。




