48話 助けがきました!
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ムーンに掲載している
「私のお腹の子は~兄の子を身籠りました~」
の続話をアップしました。
宜しくお願いいたします。
http://novel18.syosetu.com/n7362dv/
今のところなんとか毎日更新できてます。
頑張ります!
「フレア様、おはようございます。体調の方はいかがでしょうか?」
朝、ミジャラが起こしに来てくれました。
正直、最悪ですわ。
夜中も数回トイレに駆け込みました。出す物がないと言うのに····。
それに疲れて寝てしまい、ムーフォンス王子様が出掛けられたのを気づきませんでした。
「あまり良くないですわ···。」
「左様でございますか···ですが少しでも食べ物を口にしませんと良くもなりません。」
「····。」
正直、また吐くかもと思うと食べる気には慣れません。
「さあ、起き上がってお召し物を変えましょう。」
私はノロノロと起き上がり、寝間着から身体を締め付けないゆったりとした洋服へ着替えました。
そしてテーブルへ向かいました。
料理はお腹の消化に良いものが並んでありました。
パンを牛乳で浸したもの。リンゴのみたいな果物をすりおろした物。
食べて体力つけとかないと、いざと言うときに困るわね。
私はとりあえず、果物のすりおろした物から食べてました。
「美味しいわ。」
少しずつですが、口に入れて飲み込む。
全て食べれました。
次のパンは半分でギブアップしてしまいました。
今食べたのは朝食ですが、昼食にも同じ物を、出して貰えるように頼みました。
あまりベッドでゴロゴロしてても良くないので、少しずつ身体を動かすことにしました。
「ミジャラ、私は外の空気が吸いたいですわ。そうしたら体調が良くなる気がするの。」
「····ムーフォンス殿下の許可がないと無理ですわ。ですがそれも一理あると思います。後で聞いてみますのでお待ち下さい。」
ミジャラはそう言って部屋から出て行きました。
私はそれから、ハンカチの刺繍に取りかかりました。
昼食を食べているときに、ミジャラが
「ムーフォンス殿下に今朝の事をご確認しましたら、部屋を出た直ぐ前の廊下までなら良いそうです。」
やったわ。少しでもこの部屋を出たら気分転換になるわ。
「分かりました。それでいいですわ。」
私は昼食を食べた後、初めて部屋から出ました。
部屋から出たら直ぐ前にある窓の方に行きました。
護衛の方にはびっちり張り付かれてます。
行った先の窓を開けました。
「フレア様、窓を開けるのはお止めください。」
護衛の一人に言われましたが
「何の為に部屋から出たか意味ありませんわ。私は外の空気が吸いたいのです。」
私は窓から身をのりだし、ほどよい風を身に受けて気持ち良かった。
久しぶりの外の空気!美味しいわ!
そして外を確認する。
周りは木が生い茂っていて、森で囲まれてる感じでした。
···やはり軟禁塔みたいね···
ここで大声を出しても、誰も気づいてくれなさそうですわ。
どうすればいいのかしら。
私はしばらく外を眺めてましが、いい案が出ませんでした。
そして、ミジャラがそばに来て
「フレア様、そろそろお部屋にお戻りください。」
有無を言わせず部屋に連れ戻されました。
もう少し外の空気を吸いたかったのに····。
ですがいい気分転換にはなりました。
私はそれからまた、ハンカチ作りを再開しました。
日が傾いてきた頃、部屋の外がバタバタと騒がしくなりました。
どうしたのかしら。
暫くすると、ドアを激しく叩く音が聞こえました。
「フレア!フレアはここにいるのか?」
外から叫び声が聞こえました。
あの声はリンクス王子様!?
私は直ぐにドアの前に行き返事をしました。
「はい!フレアはここにいます!」
「フレア!!良かった!開けてくれないか?」
「ごめんなさい!中からは開けれないようになってますの!」
「ならドアの前からなるべく離れておいて!」
リンクス王子様に言われて、ドアから離れました。
「離れましたわ!」
すると、ドンドンとドアからぶつかる音がした。
だが、さすがは軟禁する部屋のドアだけでもあってびくともしない。
「くそ!僕では無理のようだ!フレア!ちょっと待ってて!」
リンクス王子様はそう言って部屋から去って行きました。
助けがきてくれた····。
私は安心したのか、身体の震えが留まらなかった。
私は速くなる鼓動を感じながら助けを待ちました。
それはいきなりやってきました。
ドアがバーンと開いたのです。
そこにはシャベールお兄様が立っていたのです。
「フレア!」
シャベールお兄様は私の元へ駆け寄り、強く抱きしめてくれました。
「シャベールお兄様!」
私もシャベールお兄様に抱きつきました。
「フレア!無事で良かった!」
「シャベールお兄様!」
シャベールお兄様に抱きしめられ、本当に助けられたのだと安心したら涙が出てきて、わんわん泣いてしまいしました。
その直ぐ後に、
「フレア!無事か!?」
ローラン様が来てくれました。
シャベールお兄様は舌打ちをし、ローラン様と交代して、今度はローラン様の胸でわんわん泣きました。
ローラン様はずっと頭を撫でてくれました。
少し落ち着いてきました。
「ごめんなさい。いっぱい服を濡らしていまいましたわ。」
ちょっと皆さんの前で大泣きしてしまいましたので恥ずかくなりました。
「そんなこと気にしない。でも無事で良かった。」
「ご心配かけました。」
シャベールお兄様とリンクス王子様が頃合いを見てこちらへ寄って来ました。
「フレア、お前がここにいるかもしれないと教えてくれたのは、リンクス殿下だ。」
まあ、リンクス王子様が。
私はリンクス王子様の元へ行き
「リンクス王子様、見つけてくださり、本当にありがとうございました!」
お礼を言ってお辞儀をしました。
リンクス王子様は少し照れたように
「いや、偶然なんだけどね。見つかって良かったよ。皆君の事をずっと捜してたんだよ。」
涙がまた出てきました。
ちゃんと捜してくれていたんだ···。
「フレア!泣かないで!」
リンクス王子様は慌ててます。
そこへシャベールお兄様が入ってきました。
「とりあえずここを出て、王城に行こう。この塔にいた者は全て捕らえている。」
私達は塔を出ることにしました。
私の体力は凄く落ちており、また、食べ物もあまり取れてなかったのでフラフラしながら歩いてたら、ローラン様がお姫様抱っこをしてきました。
軟禁塔の外に出ると結構な人数の人が居ました。ムーフォンス王子様の部下だった方も捕まっておりました。
それを横目に、お姫様抱っこのまま馬車まで歩いて行きました。
恥ずかしかったけど、私はそのまま大人しくしてました。
王城へ着いても、ローラン様は私をお姫様抱っこをしたまま歩いて、ある部屋へ行きました。
そこは長いテーブルがあり、国王様、フローラ様、お父様、お母様が席に座っておられました。
ローラン様が私を下ろしてくれました。
すると
「フレア!」
お母様が涙を浮かべて私の元へ来て抱きしめてくれました。
「お母様!」
お母様の胸に抱きしめられて、また泣いてしまいました。
さっきからずっと泣いてばかりですわ。
···ちょっと息が苦しいですわ!お母様!
私はお母様の背中をトントンしました。
そしたらお母様は離してくれました。
プハッ!息が出来ますわ!
お母様のおっぱいで死ぬところでしたわ!
直ぐ横にはお父様がいました。
「フレア、無事で何よりだ。心配したぞ。」
お父様も抱きしめてくれました。
皆様は私が落ち着くまで待ってくれました。
私が落ち着くいたら、国王様に席に座るように言われました。
まずは国王様から話が始まりました。
「フレア、まずは我が息子、ムーフォンスがとんでもないことをしてしまい申し訳ない。」
国王様が頭を下げ、続いて母親であるフローラ様も頭を下げました。
私は慌てて
「国王様、フローラ様!頭を上げてくださいませ!」
「いや、監禁なんていう大事なことをしてしまった。誠に申し訳なかった。」
「本当よ。まさかムーフォンスがそんなことをするなんて···怖かったでしょう。ごめんなさいね···」
フローラ様は涙を拭きながら謝ってくれました。
「ムーフォンスは、今は地下牢に入れておる。処罰についてだが、王子の身で在りながら大それたことをしたのだ。身分剥奪後、国外追放をするつもりである。」
国王様の言葉に、フローラ様は声を殺して泣いていました。
お父様もお母様もシャベールお兄様も皆黙って聞いていました。
「国王様、そこまでしなくてもいいと思いますわ。」
私の言葉に皆様は驚いた顔をしています。
「確かに監禁されましたし、凄くあの塔にいる間は不安で怖かったのですが、大事に扱っていただきましたし、何もされてません。」
私の言葉で、ムーフォンス王子様に犯されてないことが分かったようで、皆様少し安心したような顔になりました。
「ムーフォンス王子様は少し気が逸れただけですわ。普段はきちんと仕事もされて国民にも人気もあり信頼されております。次期国王様になれるお方だと思っております。それに···ちゃんと婚約者もいらっしゃいます。私としては、もう関わらないで頂けるなら、この件は水に流そうと思います。」
シャベールお兄様が
「フレア!何を言っている!」
怒ったのように言ってきました。
甘いと言いたいのでしょう。ですが私はこれでいいと思ってます。本当に塔では何もされてないのですから。多分、私に関わらなければ、大丈夫だと思います。
「フレア、本当にそんな処分でいいのか?」
国王様に確認されました。
「はい。」
私ははっきりと返事をしました。
「ダン、ミチルダよ、お前達はどう思う?」
国王様はお父様とお母様に確認を取りました。
お父様は
「フレアがそれでいいのなら私は身分剥奪、追放に関しては言うことはないが、ケジメはつけさせる必要はある。」
お母様は
「わたくしは当事者のフレアの考えを尊重したいと思います。」
それぞれに答えておりました。
正直、極刑とか、追放とか嫌です。殺人とか犯していたら別ですけど。
私をただ誘拐しただけ。それ以上のことはされてないのですから。
ムーフォンス王子様には今回の行動を反省してもらい、生まれ変わってこれからは次期国王として頑張って欲しいと思っております。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
ムーフォンス王子様は厳しい管理下の元、軟禁塔で二年間暮らすことになりました。
私とは必要な時以外は接触をしないと誓約書を書かせたようです。
職務は軟禁塔でされるそうです。遊ばせる気はない!と言っておりました。
側近であるバーバス様も一緒に軟禁塔に住み補佐することになったそうです。
リリアン御姉様はなかなか会えなくなると嘆いておりましたが、土日は一緒に居てくれるとバーバス様が約束してくれたらしく、嬉しいそうにされてました。
このことはトップシークレットとなり、ムーフォンス王子様は病気療養のため、自然の多い軟禁塔で暮らしていることになってます。
こうして私の監禁事件は終了しました。
いつもお読みくださりありがとうございます。




