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天下普請

(♪電話音)

(♪電話音)

(♪電話音)

ピッ!!

平田靱負(以下平田):

『お待たせしました。島津商事管理部管財科平田です。』

電話:『もしもし。平田か。……俺だよ俺。』

平田:『……殿にござりまするか。』

電話:『……平田。』

   『また幕府から天下普請の依頼が入ってな。

   今度は木曽三川の分流工事を。

   工事費は全て島津持ちで

   なおかつ専門の職人を一切使ってはならぬ。

   と言うあり得ない事業を請け負うハメに遭い、

   その費用が40万両とも試算され、

   困った次第になってしまっておるとこである……。』

   『このまま潰されるぐらいならば

   いっそのこと。

   いくさにでも及ぶべきものか……。』

平田:『殿。早まってはなりませぬ。』

   『民に尽くすのも、また武士の本分にござりますれば

   資金のこと。人員のこと全てわたくし。

   平田がお引き受け申し上げます。』


その後、平田は

工事費用を捻出するため借金を重ね、

専門の職人を使うことが許されないため

しばし工事のやり直しを余儀なくされ、

慣れない仕事が祟り、

過労や病気で倒れる社員が相次ぎ、

抗議の切腹を行うモノが続出。

(検視役である徳川側からも

あまりの過酷な状況を目の当たりにし、

上司である幕府に対し

抗議の切腹に及ぶものも出現。)

したのでありましたが

幕府との摩擦を回避したい平田は

それら事案の全てを

交通事故として処理。


分流工事は1年少々で完成を見たのでありましたが

あまりにも大量に発生しました殉死者と

財政悪化の責任をとり

平田は50年の生涯に幕を下ろすのでありました。


その工事がための

心労が故に

社長である重年も翌月27歳の若さで

この世をあとにされることとなり、


この工事が

のちの討幕の気運を醸成するキッカケになったのでは?

とも言われております。


追記 

天下普請。

今で言う

公共事業

と言いますと

法律に触れないのでありましたら……

のギリギリの線で

事前に入札予定価格を把握したい……

とあらゆる手段が講じられる程、

受注する側にとりまして

落札することの

メリットが大きい仕事なのではありますが

江戸時代の当時は

……そのようなことは無く、

どちらかと言いますと

(……あそこ、これぐらいカネ持ってるんだろうな……)

で値段を決める

冠婚葬祭にまつわる仕事。

……を更に通り越しまして

電話一本で資金を……

……そのスキルを持っている人を国は

内部留保している企業から資金を捻出させる仕事に雇えば……

とも思われるのでありますが

(ハッカー対策がそうですよね)

……に。近いのでしょうね……。

または

天下普請は

お手伝い普請

とも言われていることを思いますと

日本が沖縄に駐留しているアメリカ軍に対し払っているお金もことを

(思いやり)

と評しているのでありますが

(実際は……)

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