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スライムの日常  作者: るるん
3/19

増えた?

朝方、昨日の雨雲は成長し、スライムがいる木の周辺は雨が降っていた。




スライムはーーー困惑していた。昨日の夜、まったく眠らずにいても疲れなかったことに加えて、雨というものに。



ーーー雨が降っていた。そして、スライムは雨というものを知らなかった。


ぷる・・・ぷるる?


スライムは、体を震わせながら外に出ようか迷っている。


木の葉にあたる、雨粒がスライムに当たる。


ぷる!スライムは震えた。しかし、何も起こらない。




ーー数分後、スライムはおそるおそる這い出した。




体にポツリポツリと、雨粒が当たる。なかなか悪くない。スライムはそう思った。

霧雨は、優しくスライムを包んでいた。



しばらくして、スライムは自分の視界が気のせいか広がっていることに気づいた。


ぷる?!


あれ、なんで?スライムははてな顏で、答えを考える。そういえば、木から少し離れていたのにやけに近く感じる・・・もしかして、自分の体が大きくなってるのかも。

そう思い、もう一度木を見る。あれ、今度は目の前に木の幹が・・・ってこれすごい速さで体が大きくなってるじゃん!!




ぷるる!!


スライムは、いそいで木から離れるせっかくの我が家を潰さない為だ。




ぷるるる・・・


スライムはこの体では、洞にはいれない・・・それを理解していた。


霧雨は、いつの間にか土砂降りになっていた。


体積の増加はさらに加速している。おそらく、雨の勢いが関係しているのだろう。


このままどこまで大きくなるのだろう・・・スライムは途方に暮れていた。

止めかたがわからないのである。すると、今度は体が痒くなったような不思議な感覚を感じ始めた。


スライムは、もう諦めた。どこか、哀愁すら感じる。そんなスライムに成り下がっていた。


ぷる・・ぷるぅ・・・。



スライムの大きさは、さらに大きく・・・だが、そんなとき急にスライムは体に不思議な感覚が走るのを感じた。痒いような、少し痛いような。





ーーー刹那、『ぷっつるん』。



何かが、別たれた音がした。





スライムは、しばらく呆然としていたが、目の前に水色の物体がいることに気づいた。



ぷる?


スライムの困惑は極まっていた。


そして、水色の物体も同じように、ぷるっと震えるのであったーーー。




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