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「YOUTUBERの息子と母」

作者: チョコバット太郎

(スマホの撮影ボタンを押してライブ配信

スタート)


息子「year キッズ達、今日もこのDJフェイズの『ライムライズ』チャンネルを視聴してくれてサンキュー。」

息子「コメントありがてぇぜ。今日もこの腐りきった社会への怒りと不満を即興ラップしてやんぜ。イェー。」

息子「いくぜ、ミュージックヒィヤァー!!」

母「ガチャ、拓ちゃーん、お昼できたからそろそろ降りてらっしゃーい。」


息子「何勝手に入ってきてんだよ、ババア!表に札下げてんだろ!」

母「ババアって何よ!?いつもママ、ママこれ買ってぇってスーパーじゃせっついてくるじゃない!」

息子「する訳ねぇだろ!小学生の時でもしてなかったじゃねぇか!早く部屋から出ろよ!」

母「今までそんな言葉遣いしなかったのに。ババアなんてひどい。ピエン。」

息子「いい歳して若者言葉使ってんじゃねぇよ!早く出てけって!こっちはライブで忙しいんだから!」

母「えっ!?拓ちゃんチューバーなの?すごいじゃない!」

息子「凄くねえよ。皆やってんだからよ。早く出てけって。」

母「これがカメラ?今のカメラって薄いのねぇ。」

息子「スマホだよ!金ねえからこれで撮ってんだろーが!」

母「皆見えてるー?」

息子「手ぇ振ってんじゃねぇよ!もういいから出ろよ!」

母「私は拓ちゃんのママでーす。えー、今日は親子で童謡歌います。聞いてください、『拓ちゃんは粉ミルク派』」

息子「絶対あんたのオリジナルじゃねぇか!絶対やめろよ!」

母「粉 粉 粉コーナはミルク、いえ いえ それ チョークよ。」

息子「何飲ませてくれてんだよ!?大体、童謡でもねぇパクリじゃねぇかよ!MAXさんに謝れ!」

母「続いては・・・。」

息子「いい加減帰れよ!」

母「もう絶対早く降りてきてよ。冷えちゃうでしょ、そうめんが。」

息子「元々冷たいだろ!手抜きじゃねぇかよ!」

母「手抜きじゃないわよ!そうめんになる

までどれくらいの工程があると思ってるのよ?小麦を育てて収穫して粉をひいいて麺にして・・・。」

息子「あんた、茹でるまで何も関わってねぇじゃねぇかよ!」

母「ウチはウチ、加工業者は加工業者。とにかかく早くしてね。」


息子「ったく、意味わかねえ事言ってんじゃねぇよ。」


息子「悪い、今日はもうラップする気分じゃないから明日仕切り直しって事で・・・。」


母「ガチャ、ズンチャ・ズンチャ・ズンチャッチャ。」

息子「おい!ババア、何勝手に人のサングラスとキャップ付けてんだよ!?」

母「ズンチャ・ズンチャ・ヨーメーン・ワンタンメーン!」

息子「ダせぇノリで入ってきてんじゃねーよ!しかもラジカセじゃなくて手持ちラジオ肩に抱えてんの砲丸投げの選手みてえになってるから。」

母「どーも、皆、DJママンです。イェー。」

息子「ネーミンウ変えろ!マザコンにしか人気出ねぇから。」

母「今日はライムを刻めなくなったタクちゃんの代わりに私が歌って救世主、よく飲む養命酒。」

息子「お前さっき飲んだんだろ!」

母「それじゃ今回はDJママンの自己紹介ラップするYoー。」

息子「やめとけって!」

母「たくちゃんが・甘える時は・ねぇママン。」

息子「俳句じゃねぇかよ!しかもそんな事言わねえだろ!」

母「たくちゃんが・牛乳こぼした・ったく、ちゃんとしなさい!」

息子「もうダジャレじゃねーかよ!全然ラップじゃねーよ!」

母「サランかな・クレかもしれない・いや、アルミホイルだ!」

息子「目ぇどおかしてんだろ!!確かに同じような入れ物に入ってるけど、ラップとアルミ間違わないだろ。」

母「彼女には・言えない悩み・さぁどうぞ!」

息子「えー、最近水虫が酷くなりまして・・・って、もう出てけよ!」

母「っもう、わかったわよ、皆ーまた来るねーDJヤンママでした!」

息子「名前変わってんじゃねえーかよ!こんな配信したらせっかく増えてきた登録者数がゼロになっちまう・・・。」

母「どうしたの?」

息子「再生回数ととう数がとんでもなく伸びてる・・・。ありがとうママ!大好き!」



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