冒険者になる1
人に見られると思うと少し恥ずかしいですねこれ笑
内容全てを批判されるとどうしようもないですが、誤字脱字などを指摘してくださると嬉しいです
親に旅をする趣旨を伝え、家を出る。家を出た後は特に何もなく、普通に始まりの街につく。因みに3日かかった。街の近くで俺は人間の姿になる。俺たち魔物の中には、人間の姿になることができる奴もいる。人間の街を調査したりするために。だけど俺はあまりその仕事はしなかった。何故なら.俺の人間の姿は、正直言ってあまり美しくない。人間の目から見て、良くて中の下だろう。ポッチャリで、顔は童顔、身長もあまり高くない。はっきり言ってただの太ってる子供だ。
「おい」
後ろから話しかけられた。まずい、人間に今の変身を見られたか?俺には戦う気などなくても、人間からしてみたらドラゴンが急に人間に変身し、街の中に入ろうとしているのだから、戦おうとするだろう。だが、たまたま話しかけただけの可能性もある。注意して返事をしなくては。
「なんでしょうか」
「何故こんなところに子供がいる。ここは森。魔物が出るんだぞ!私が街まで送って行くから早く帰りなさい!」
「あ…はい…」
良かった。見られてはいないみたいだ。ん?あの胸のマークは…冒険者か。そうだ!俺も冒険者になろう。そうすれば街の外にいても不思議じゃないし、お金も稼げる。一石二鳥だ。
「送ってくださりありがとうございました」
深々と頭を下げてお礼を言う。
「ああ。もう勝手に街の外に出たりするんじゃないぞ」
「はーい。ギルドに行くか」
ギルドとは冒険者が集まる場所だ。ギルドに行けば冒険者になれるし、依頼を受けられるし、人との交流もできる。
「あら、どうしたの坊や」
受付の女性に言われる。そりゃそうだ。見た目10歳くらいだからそう言われるのは不思議じゃない。魔物界ではあまり年など気にしなかった。働ける奴は働け!というのがモットーだ。
「えっと、冒険者になりたくて来ました」
「坊やが冒険者に?お家の人に許可は取った?」
「親は死んでしまったのでいません。なので、お金を効率よく稼ぐために冒険者になりたいんです」
「そういうことなの…わかったわ。ちょっと待っててね」
そう言って受付の奥に消えて行く。戻ってくると、二枚の紙を持っていた。
「こっちが冒険者志望書。これを書いて私に出してくれれば、試験を受けることができるわ。次にこっちの紙。こっちは、試験の日程や試験内容など細かいことが書いてあるから、読み込んでおいてね」
「わかりました。ありがとうございます」
「ふふっ、じゃあ小さな冒険者志望さん、頑張ってね」
…若干バカにされてる気がする。まあ良いか。俺は近くの空いている席に座って試験の詳細を見る。
えーと何々。試験は3日後。内容は筆記試験と実技試験、それと面接か。筆記試験ってどんなものが出るんだろ…そんなことを考えながら冒険者志望書を書いていたら、変なおっさんに絡まれた。
「お前が冒険者志望?笑わせるな。これは命がけの職だ。誇りに思っている。お前のような子供がやって良い訳がない」
「いやぁ。本当にいるんですね。そんなこと言って絡んでくる人」
おっと、本音が漏れてしまった。周りからクスクスと笑い声が聞こえる。おっさんは顔真っ赤。
「て、てめぇ!」
殴りかかってくる。さて、ここで問題が生じた。俺の正体は元魔王軍四天王。冒険者とはいえそこらにいるおっさんに本気で防御したらそれだけで相手は骨折してしまう。だから、避けようと思っていた。でも、本当に殴ってくるとは思わなくて、慌てて反応したら防御しちゃった。ボキッという音と共におっさんは崩れ落ちる。
「あ…が…」
「あ、ご、ごめんなさい」
周りがざわめく。そりゃそうだよな。何故か攻撃下側が怪我してるのだから。
「え…」
受付の人も固まっちゃってる。これはもうダメだな。今日はもう帰ろう。そう思って席を立ち、街を出るのだった。
「今日は野宿かぁ…」
実は人間の作ったベッドで寝れることを楽しみにしてたが、試験が三日後な上にそもそも志望書を出せていない。はあ…
明日はトラブルがないようにしなきゃいけないな…