~剣に思いをこめて~
2話~広い世界へ~
「''ワープ''!!」
視界が一気に歪んだ。
「ティア!!」
「おい!大丈夫か?」
目の前に、可愛い幼女の顔が、ある
「ん?」
「ティアが魔法を唱えたらここに着いた
でも、ティアは気を失っていた」
(あ~。魔法書で読んだやつ成功した?
じゃあ、ここは...)
「教会!!」
そうここは、教会。ティアが赤ん坊の時に1回だけ来た事のある叔母がいる教会である。ティアの唯一無二の血の繋がった家族だ。
「その髪の毛の色、瞳の色はティア?
ラ、ラティアス・ホーマーなの?」
「久しぶり、叔母さ」
いきなり、抱き着かれた。少しびっくりしたが何故だろう安心する。自然と涙が出ていた。
「「うわぁーん」」
もう、会えないと思った大切な家族。
「そう、そんな事があったのね...」
「だから、少しの間ここに居させて欲しいの」
「ここは神聖なる教会。子供を見捨てるはずございません。」
そうして、私たちはここの教会に住むことになった。私は、できるだけ魔法を覚え剣術を学んだ。女神様が転生する際、願いが楽すぎると言って、少し他人より強くしていたおかげで、簡単にできた。
5ヶ月ほど住んだ時の事だ。冒険者がシスターを目当てにやって来て、何故か私と対戦し勝ったらシスターと結婚させて欲しいと。実に大人気ない。それを提案した時点で叔母と結婚できないだろうに。でも、...
「いいですよ。」
「はっ?」
叔母は、当たり前のように返事をする。
「ちょっと待って、大人しかも冒険者と戦え と?」
「えぇ、そうです。貴方は、自分の強さを知らない自分を知る事は時に良いことになるのでよ。」
かくして、私は冒険者と対戦することになった。
「それでは、準備はよろしいでしょうか?」
「バッチリです。」
「だ、だ大丈夫です。」
「それでは、」
「「はじめ!」」
叔母の掛け声とともに冒険者が走り出した。
一瞬で剣を抜き、襲いかかってくる。さすが、現役は違う。最初から本気だ。
でも、私も!!...
「フリーズトルネード」
「ウッ、足が!」
このまま、続けてくよ。やるからには、本気で
「お前に負けるわけには...」
一瞬で魔法が解けた!?!?でも、遅い!
「剣に思いをこめて!!!!!!!
エンチャントスキルローズブレイド!」